黄昏は黒を追う
黒はL社にいた
黄昏は黒を手に入れることにした

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黄昏色

 永久の黄昏 

 その意味を知るものは胃の中のものを全て吐き出す

 かの天災に関しては軽い気持ちで触れてはならない

 かの者の鎌に首をかけられたかのように感じるからだ

 ただでさえ、黒の服を纏っていると言うのに 

 かの者を知らぬものは長生きできない

 黒い沈黙以上の化物、怪異、異物

 かの者の黒い長剣から放たれる黄昏色の光に触れればたちまち身体のあちこちが崩壊しだす、斬られれば、肉体から精神までズタボロにされる

 かの者に命を狙われたら自らの主に祈りを捧げろ 一杯の酒を仰げ 煙草を吹かせ きっと主も、このような不運な日には赦してくれるだろう

 たとえかの者が隣に居ようとも、主に祈る時間くらいなら待ってくれるだろう

 どんな翼の社長だろうが、管理人だろうが、他の特色だろうが、道端に転がる死体のようにそこらへんに捨てられる

 あくまで傾向なんだが、自然を大切にしない輩は見るも無惨な姿で見つかるって噂が立ってるから裏路地にすら綺麗な木が生え揃うまであるぜ?

 

 

 ああ、それと・・・いや、風の噂なんだがな?

 山のようにパンケーキを盛るカフェの店長が、かの者に死ぬ前に懇願してパンケーキを振舞ったら生き残ったらしいぞお嬢ちゃん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうも、ご紹介に預かりました永久の黄昏こと、黄昏の特色でございます

 えへへ、僕もここまで有名になって鼻が高いです 

 裏路地でいい匂いに釣られてここまで来たらなんたる僥倖、あちこちで漏れ出る永久の黄昏という偶像に対する恐怖、畏怖、妬み、怨み・・・いやぁ、飯が旨い!これが愉悦って言う感情ですか!サイコーです!

 僕が美味しいと思うのは、他人の不幸ごとをおかずにしたご飯にワイン(洋食だとサイコーです!)か、山盛りのパンケーキだけです

 じゅるり、あのパンケーキを思い出すだけでヨダレが・・・ああ、やっぱりあのカフェの店長殺さないで正解でしたね

 

 おっと、話が逸れてしまいました 僕はある情報を知りたくて裏路地に来ているのです 決して匂い(多分パンケーキ)に釣られてきたわけではないです

 僕は今、赤い上等なワンピースを着て何も知らぬお嬢様を演じているんです

 始めにあったおっさんがいい人なだけで、本来裏路地というのは盗みや殺人は当たり前、夜には人を燃料にするとかなんとか

 実際、僕も今、何人からか後ろを付けられていますしね

 まぁ、特色クラス3人同時でない限り無傷でなんとかなるでしょう

 たとえアブノーマリティであったとしても、あの白い天使の様な666の獣以上の強さでなければ僕の眷属一人で十分ですしね

 666の獣?僕一人で十分ですよ?あの獣の眷属全員も追加されても問題ないです

 

 

 

 おっと、見つけました 彼のことだから情報、この場合僕というお嬢様らしき人が居るという情報を手に入れるため近くに来ると予想してましたが、走って逃げましたね

 まぁ、彼は僕の素顔を知ってますしね 追っかけますが

 

 おじさんにサヨナラ(殺しはしませんよ)して、走って裏路地に潜ります

 

 っち、行動が遅すぎましたか 彼は元黒の特色、黒い沈黙さんに追いつくには一歩遅かったですね 流石はこの世で二人しかいない僕が殺そうと思って殺せなかった人間だ

 彼は僕には勝てないけれど、負けもしない、死にもしない

 この時点で僕の負けの様なものですよ

 ああ、愛しのローラン 彼女を喪った悲しみを、哀しみを、全部僕にぶつけてよ

 僕はいつまでも君を探すからさ

 

 

 

 

 

 

 ある日、僕はローランがL社に入ったと聞いた

 僕はある準備を始めることにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 side X

 

 今日もいい天気だ

 私みたいな存在が生きていていいのか悩んでしまうようないい天気

 東のほうでは、“お天道様が見ている”って言うんだっけ?まぁ、私は地獄に落ちるでしょうな

 

 本日の業務も、大を救うために小を切り捨て続ける私はどれだけ足掻こうが天国には行けないだろう

 せめて今の幸福を・・・

 

 

 ブーッブーッ

 

 

 警報が鳴った!?まさかALEPHクラスの脱走か!?私は急いでモニターを食い入る様に見る

 なるべく命を散らさせない様に

 ・・・脱走していたのは白夜だった 

 急いで使徒となってしまった人を探す

 すると、奇妙なことに、全員がオフィサーであった

 さらには使徒たちも白夜も職員に攻撃せず、ただただ、一点を睨んでいる

 私はこの会社で最も長く勤めている職員の一人、ローランに連絡をした

 

『管理人!?これはどうなっている!?』

「わからない!そちらはどうだ!」

『白夜がなんの前触れもなく脱走しやがった!なのにこっちに攻撃しねぇ!』

 

 突如、ノイズが走る 

 

『ギャハハハハハハ!見つけた、見つけました!よーやく見つけた!!!L社の場所を調べるのに1ヶ月と2しゅーかんちょいもかかっちゃった!でもどうでもいい!』

 

 突如、ローランと同じく古参であるジョシュアがいる部屋に一人の女性が入ってくる

 そして、同じ場所にいた白夜の眷属が鎌を振り下ろそうとする寸前、黄昏色の閃光が走った

 

「はっ?」

 

 目の前で起こった光景は映画であるように思えた いや、夢であった方がいいかもしれない

 

 施設が丸ごと切断された

 

 たまたま切断面にいた職員やアブノーマリティは己に起こった事態を理解できないまま切断される

 鎮圧をしようとした職員も、アブノーマリティも、一切の苦痛を見せずに

 アンジェラですら眼をみ開いて驚いている

 

『管理人・・・撤退だ!アイツはヤバい!俺が囮になれば全員逃げれるはずだ!だから今すぐに逃げろ!』

 

 ローランの絶叫とも言える声に正気を取り戻し、急いで撤退の命令を出す

 白夜やその使徒たちも囮になるよう、部屋に集い出す

 

『酷いじゃないか、僕が化物みたいに聞こえるだろ?そんなに化物かなぁ?まだこれでもうら若き18なんだゾ☆』

『何言ってやがる。お前が化物でなかったらなんだ?神か?悪魔か?』

『ふ〜ん、ローランって僕のことそう思ってたんだ〜いっけないんだ〜女の子にそんな扱いするなんて』

 

 私が職員を逃している間、あの女のデータをアンジェラに探ってもらっているが、全く情報がないらしい つまり、アブノーマリティの可能性が高いのか?

 

『いいよ!ローラン!僕は今、気分がいいんだ!だって君を見つけれたもの!!!人の不幸でご飯が美味しくないのは、人を想うとこんなにも胸が痛いのは、僕が本気で戦っても壊れないのは、君が初めてなの!!!』

『・・・』

『だからさローラン、あの女のことなんか忘れて僕だけを見て!僕の愛しのローラン、僕だけのものになってよ!』

『断るっ!俺はっ!自分勝手に断ち切れないんだよ!』

 

 彼がどこからか手袋を取り出して、女に襲いかかる 対して、女はただただ、彼の攻撃を避けるのみ

 

『すごい、すごいよローラン!仲間だった時よりも強くなってるじゃないか!流石は僕が認めたただ一人の人間!』

『ローラン!やっぱり君だけが僕を理解してくれる!』

『全てを殺すことしかできない僕に痛みを教えてくれた人!』

『でもさ?ローランはここが大切なんでしょ?だったら・・・壊れてしまえ』

『僕だけを見て?』

 

 

 

 

 

 

 

『黒い沈黙?』

 

 絶叫が響く 職員を逃していた部屋に怪物が現れた

 

『お前!何しやがった!!!』

『ああ、僕の眷属を放っただけさ さて、終末鳥よ、僕の邪魔になるモノ、全部ぶっ壊して?』

 

 その言葉とともに黄昏色の閃光が走る

 その閃光は、たった一回走っただけで、白夜を・・・鎮圧した

 まさに天災、そして、アンジェラも私も女の正体に気づく

 

「まさか・・・永久の黄昏…?」

 

 全てが壊れる

 Aの目的は思わぬところで崩れ去る

 

 

 

 

 後日、派遣された爪は帰ってこなかった





連載予定は(ない)です

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