これ投稿したら無印の方メインにするので初投稿です。
せめて最初の試合くらいは書いておくべきかなと……思って……。
こちらにホモくんのデザイン(仮)を貼っておきます。
実際はもっと毛先のピンクがはっきりした色合いだったり、服装もかわいい系に走っています。
製作はCHARAT様( https://charat.me/ )にて。
【挿絵表示】
サッカー部のお家騒動に首を突っ込むRTA、はーじまーるよー。
今回は雷門中サッカー部存続をかけ、雷門イレブンファーストチームと剣城率いるフィフスセクターのチームが試合をする所から。
サッカー棟に連れてこられた天馬とホモくんですが、現時点ではあくまで首を突っ込んだだけの部外者でしかないため、ベンチ傍で見学する形になります。しばらくはやることもないため、今の内にこのうずまきキャンディーを食べきってしまいましょう。
ここで見学している間に天馬に話しかけたりすれば少し好感度が稼げますが、天馬の好感度を上げれば上げるほど他のキャラを交えての好感度イベントが起きやすくなるため、最終的にとんでもないロスになりかねません。今チャートでは数ヶ所どう足掻いても天馬の好感度が一気に上がるポイントがあるため、他の箇所ではできる限り好感度の上昇を抑えます。
「古株さん、審判をお願いします」
この試合で審判を務めるのは、前作でもお馴染みの古株さんです。全然変わってない!
「それでは、練習試合を始める。雷門中サッカー部、対……えーっと……」
「ひとまず、黒の騎士団とでも呼んでもらおうか」
ダッッッッッッッッッッッッッサ。
おっとすいません、つい本音が。
剣城たちフィフスセクターのチームはとりあえず黒の騎士団と呼ぶことになりました。ちなみに名付け親のあの男・黒木ですが、めっちゃ大物みたいな顔して監督名乗っていますがしばらくしたらフェードアウトする系のモブですので気にしなくて大丈夫です。
「これより、雷門中サッカー部対黒の騎士団の試合を始める。両者とも、フェアなプレイを心掛けるように」
イナイレでフェアなプレイなんてもんが一体どれだけあったよ、というツッコミはなしで。ま、まあ……世界への挑戦とかではね……うん。
明らかにフェアプレーをする気皆無の黒の騎士団の様子が気になるところですが、今のホモくんにできることは何もありません。余計な口出しをして剣城関係でガバるのも嫌なので、大人しく飴を舐め続けましょう。
では、いよいよ試合開始です。雷門イレブンのフォーメーションは4-4-2、対する黒の騎士団は4-3-3と少し攻撃的なフォーメーションですね。
メンバーの紹介もしたい所ですが、今はそんなに時間もないのでまた後で。どうせ説明が必要なくなるメンバーもいるしネ!
まずは雷門のキックオフ。神童と南沢が駆け上がっていきます。
黒の騎士団の妨害を華麗に躱して上がっていく二人。……と見えますが、実はこれ、黒の騎士団は盛大に手抜きしています。小手調べとしてあえて攻め込ませているってわけです。イナイレでよくある棒立ちスタートをしないだけマシなんでしょうか。
ほら、案の定南沢のシュートが黒の騎士団GKの鉄雄田に片手でキャッチされました。というか、せめてここで【ソニックショット】を使っていればまた話は別だったのでは……何でか知らないけど、この試合においての雷門イレブン、既に習得している必殺技すらほぼ使わないんですよね……。
そして黒の騎士団の攻撃ですが、彼らは実力の差を見せつけるかのように空中でダイレクトパスを繋いでいきます。雷門イレブンはまともに反応することすらできず、ノーマルシュートであっさり一点目を決められてしまいました。あ~あ。
さて、再び雷門ボールでスタートですね。先程とは違って慎重に上がっていく神童と南沢ですが、あっという間に剣城にボールを奪われてしまいます。
ここからは黒の騎士団側も実力を出していくため、今の雷門イレブンではまずまともに反応できません。というか、剣城が強すぎて他の黒の騎士団が動くこともなくあっという間に上がっていってしまいます。
そしてシュート体勢に入った剣城が右足にボールを乗せ……はい、もうお分かりですね。
「デスソード!」
【デスソード】の発動です。対するGKの三国はというと、右手から炎を出して空中で体を回転させ、こちらも必殺技の体勢を取ります。
「はあああっ──バーニングキャッチ!」
止められると思った? 残念、止められないんだなこれが。
【バーニングキャッチ】は属性一致でこそありますが元々の威力が低く、火属性であることから属性相性は等倍、そしてステータスの差……【デスソード】を防げるわけもなく。結局、数秒競り合った後にゴールを許してしまいました。
それにしても、初出の必殺技を出してまでこれとか……覚醒したての【ゴッドハンド】で三人連携技の【デスゾーン】をしっかり止めてみせた前作GKの円堂を見習って、どうぞ。
この後も流れは変わりません、もう黒の騎士団にとっては消化試合みたいなもんですね。二点目を取ってからは、点を取るのではなく雷門イレブンをいたぶるような試合をし始めます。なんてことを……(憤怒)。
このまま待機していれば、10点取られたところでついに耐えられなくなった天馬が久遠監督に何とかしてくれと直談判するイベントが発生するのですが……まあ、そこまで待ってるのも時間の無駄ってわけでして。
しばらくはそのまま見守って……黒の騎士団が六点目を入れましたね。そろそろ雷門のメンバーにも絶望感が漂ってきた頃です。というわけで。
天馬は不安よな。ホモくん、動きます。
ねねねね~、まっちゃん、この試合見てどう思う?
「どうって……このままじゃ、雷門は……」
うんうん。ホモくんの考えでは、逆転できる可能性は0%だね。
「ぜ、0パーセントって……!」
事実ですしおすし。
考えてもみてクレメンス、たった数十分の中でアホみたいに成長するなんてのはフィクションだけの話、今から雷門が黒の騎士団と同レベルの実力を身に着けるなんてまず不可能。元々の才能が劣ってるとは言わないけど、少なくとも現時点では圧倒的な実力差がある。
ほら、これで勝てる可能性があるなんて言う方がお笑い種なのでは?(ボ訝)
というわけで、こんな風に天馬に対する発破をかけましょう。きつい物言いなので若干好感度は下がりますが、(大した減少値じゃないので問題は)ないです。
ただしこれ、タイミングが非常に重要です。五点目くらいまでだと、声をかけたとしても「それでも雷門なら……雷門ならきっと何とかしてくれる……!!」という反応で不発に終わります。必ず六点以上取られてから話しかけるようにしましょう。
お、ホモくんの言葉を聞いた天馬が久遠監督の下に駆け寄っていきますね。どれどれ。
「監督! このままじゃ先輩たちが……なんとかできないんですか!」
無茶を言うなぁ。
実際、この場で監督に出来ることって言ったら……何でしょう、それこそ棄権するくらいしかできない気がします。
試合を引き分けまで持っていくなんてのはまず不可能ですし、勝つなんて以ての外、何かしらの条件を提示して手を引いてもらうにしても、相手の要求が雷門の実質的な廃部である以上は相応のものを提示するのは無理、やべぇよ……やべぇよ……。
まあ棄権したら棄権したで雷門中サッカー部は廃部になるんですけど。何だこの無理ゲーはたまげたなぁ。
さて、じゃあこんな無理難題に久遠監督はどう答えるんでしょうか。
「なんとかするのは監督ではない、選手だ」
おっそうだな。その選手がどうにもできてないから何とかなってないんですけど。
「松風天馬、宝里素羽。予備のユニフォームを着ろ」
えっ、それは……(困惑)。
いきなり流れ弾が飛んできましたね。このイベントですが、天馬と一緒にベンチにいた場合は何をしようとも必ずホモくんも試合にぶち込まれます。
突然の事態に天馬も困惑しますが、入部希望じゃなかったのかという言葉にとりあえず頷きます。ホモくんも監督に言われたからには仕方ないので、天馬と一緒にユニフォームを着ましょう。天馬の背番号は18、ホモくんの背番号は19番ですね。
あ、ギリギリで飴も舐め終わりました。棒を捨てようにもゴミ箱が近くにないため、一旦飴を包んでいたフィルムでくるんで鞄に入れておきましょう。ポイ捨てダメ、ゼッタイ。
「宝里、お前のポジションは?」
DFでーす。
サッカー経験者の経歴を引いた場合、ここで投入されるポジションに変化が出ます。DFなら小坂と交代、MFなら水森と交代、FWなら主人公が南沢と交代して天馬が水森と交代といった感じです。初期ポジションがGKの場合はDFとしての投入となります。
今回は小坂と交代する形ですね。どうせコイツはこの後すぐに退部するので好感度等を気にする必要はありません。
「選手交代! 南沢篤志に代わって松風天馬、小坂元成に代わって宝里素羽!」
それでは、ホモくんと天馬が電撃参戦です。拍手でお迎え下さい!
……なんてね。当然ですが、雷門イレブンの反応はイマイチです。特に交代させられた南沢と小坂は不服そうだったり馬鹿にしてきたりと散々な反応。彼らは天馬が剣城の【デスソード】を止めたところを見ていませんし、仕方ないと言えば仕方な……いややっぱ性格悪いな(てのひらクルー)。
天馬が神童に剣城との一件についてお礼を言ったりしているのを横目にポジションに向かいます。DF陣にはよろしくお願いします程度の言葉だけかけておきましょう。どうせ今は何言ったってまともな反応は返ってきません。
さて、それでは試合再開……もとい試合開始です。ここで初試合の場合、この試合がチュートリアルという形になります。イナイレくん、負け試合を最初に持ってくるの好きね。
操作方法の説明はバンバンスキップしていきましょう。そしてお待ちかね、ホモくんの必殺技ですが……。
【キャンディレイン】
コイツ飴に呪われとるんちゃうか(困惑)。
【キャンディレイン】は今作から新規実装された必殺技です。上空から無数の飴玉が降り注いで相手選手を生き埋めにするブロック技で、飴玉の山を作ってシュートブロックをすることもできます。しかも威力は初期習得の必殺技の中でもトップクラスなので大変おいしいですね。
ちなみにこの必殺技、見た目的にはどちらかというと林属性っぽいですが、ゲームシステム上は風属性です。ホモくんは属性一致なこともあり、この試合中の剣城の【デスソード】くらいなら8割方止められると思います。止められなかったら……三国先輩に託すしかないね。【バーニングキャッチ】さえ発動してくれたら止められるでしょう、多分。
そして……はい、そうですね。それだけではありません。
ご覧ください、もう一つホモくんの必殺技欄の傍に何か名前がありますね。
【混沌神ナイア】
ウーン(失神)。
……というのは冗談として。
これは最初のキャラクリの時にもご説明した化身というものです。背後からオーラが出てきて化身を形作り、化身を出している間は化身技という大変強力な技を使うことができます。ただし化身発動中は化身技しか使えなくなり、通常の必殺技は一切使えなくなります。
また、化身技を使うにはTPではなくKPというものを使うんですが、こちらのKPが尽きると化身は消え、疲労からGPがゴリッと削れたりもします。戦局次第では逆に隙を作ることに繋がりかねないため、使いどころが肝心です。
ストーリー的には、非常に強力な選手のみが扱える力という設定ですね。一般的には都市伝説扱いだそうな。
え、じゃあ何でホモくんが使えるのかって? 思い出してください、キャラクリの時のコイツを。そう、ホモくんは超天才型というステータスを引き当てています。このゲームにおいては、超天才型を引き当てた場合のみ、最初から化身を習得しているようになるのです。
キャラクリの時に言った、超天才型を引いた場合の良いことと悪いことというのがコレですね。最初から化身を使えるのは非常に心強いのですが、試合スタイル等で目当ての化身を引き当てたりすることができず、ポジションと属性のみを参照した一発勝負ガチャとなってしまうのです。どうしても引き当てたい化身がいるのであれば、超天才型のステータスは手放さなければなりません。
さて、今回引き当てた【混沌神ナイア】ですが、元ネタは某コズミックホラーな神話でお馴染み、ニャルラトホテプでございます。今作オリジナルの化身の一つですね。制作陣に狂信者いない?
無属性のブロック化身で、威力は【太陽騎士ガウェイン】と同等、つまりは単体でなら作中最高威力を誇ります。ぶっちゃけかなりの当たりですね。原作ゲーム一作目での【魔戦士ペンドラゴン】のブロックver.だと思っていただければいいかと。強い(確信)。
……ただしこの化身、合体できる化身が軒並みシュート化身だったりします。つまり、コイツの性能を最大限引き出すためには、ホモくん自身の筋力をFWと遜色ないレベルまで上げ、相方と共に敵のゴール前まで行かなければならないのです。性能が尖りスギィ!
合体できる化身は二つ、内一人は本編中に雷門に引き込もうとしたらとんでもないロスが発生するため、RTAにおいては実質一つです。これは何がなんでもアイツを雷門に引っ張ってこなければなりませんね。元々チャート上ではそのつもりだったので問題はないんですが……。
気を取り直して。
化身技は【カオスウィップ】、当然ながら無属性のブロック技です。両腕から無数の触手を伸ばして相手を掴み上げ、次の瞬間相手を物理的に炎上させる必殺技となっております。……リョナかな? これ本当にCERO:Aで大丈夫?
ちなみに、こちらもシュートブロックが可能です。シュートブロックの際には触手を叩きつけ、ボールを炭になるくらい燃やして受け止める形になりますね。まだこっちの方がビジュアルはまとも。
そして化身ごとに設定されている化身スキルの方はというと、こちらは【オーバーパワー】となっております。
【オーバーパワー】は今作オリジナルのスキルで、化身発動中に限り相手チーム選手の消費GP・TP量が一定割合増加するという効果です。デバフ型って珍しい希ガス。
ホモくんのステータスについてはこんなところです。では、いよいよ試合に移りましょう。いざ鎌倉!
ホモくんと一緒に試合に放り込まれた初心者こと天馬はというと……どうも緊張した様子。当然と言えば当然ですが。
ですが数秒後には先程剣城との勝負で見せたような強い目を見せてくれます。流石の主人公の貫禄ですね。
「なんとかなる……なんとかなるさ!」
彼の代名詞とも言える台詞と共に試合の再開です。まずは天馬がドリブルで上がっていきますが……一瞬にして剣城にボールを取られました。チカタナイネ。
そして剣城は天馬に見せつけるかのように雷門イレブンにボールをぶつけていきます。まずは水森、次いで倉間……お、来た! 霧野にボールが向かったのでホモくんで止めましょう。
「チッ!」
ヌッ! よし、ノーマルシュートなので止められましたね。
現状、ホモくんは敏捷がゴミカスなので、他のポジションの選手がいたぶられていても駆け付けることはできません。が、DFであれば予測して先回りすることも可能なので、DF陣が狙われ次第ボールを奪うようにしましょう。
そして当然ですがこの敏捷ではドリブルのスピードもお粗末なため、取ったボールは他の選手に回します。このままホモくんでボールをキープすることも可能と言えば可能ですが、それやるとイベントの進行が遅くなるからね。
ボールは神童に渡しましょう。今の雷門イレブンの中で一番まともに反応できるキャラなので。
ホモくんはそのままゴール前に待機です。しばらくはどっしり構えてシュートブロックをするタイプのDFをやります。
神童が再び駆け上がりますが、まあ剣城にボールを取られますね。そしてホモくんを警戒してかDF陣以外を狙って再びボールをぶつけます。
「どうした? サッカーを守るんじゃなかったのか?」
しかも天馬を煽りにいく始末。う~ん、これが未来のエースストライカーなんですよ皆さん……信じられます?
そして剣城は再びゴール前に駆け上がってきて──えっマジ? 別にホモくん警戒してたワケじゃない感じ?
「いくら向かってこようと無駄なんだよ! ──デスソード!」
【キャンディレイン】! 別に向こうはクリってないので止めるのは可能なはず……ヨシ! ちゃんとシュートブロックに成功しました。これは経験値が美味しそうですね。
「あのシュートを止めた!?」
「す、すごい……」
そうだろ~すごいだろ~。
ボールは……比較的軽症な速水にパス! 少しは時間が稼げるといいんですが。あんまりポンポンシュートが飛んでくるとTPが尽きそうで怖いんですよね、【キャンディレイン】はそこそこ消費TPが多いので。
……で、な~んで剣城はまだこっちに残ってるんですかねぇ? というかだんだん近付いてきてるんですけど!?
余計なことは言うなよ、絶対言うなよ!?
「……何のつもりだ」
お、何の為かはわかりませんが、小声で話しかけてくれました。これなら周りに知り合いとバレたりはしなそうです。
とはいえ内緒でごにょごにょしてると内通を疑われかねないので、ホモくんは普通の声量で返事をします。
何が?
「ふざけているのか!? これはフィフスセクターの指示だ、一体何を考えて……」
え~ん、いきなり怒らないでよ~怖いよ~。ホモくんは何も関係ないってば~。助けて先輩たち~。
「──もういい。お前に正面から聞くだけ無駄だったな」
そうだそうだ! 試合中だぞ、さっさとボール追いかけろや!
剣城も試合に戻りましたし、無事に乗り切れましたね。それにしてもこのリアクション、もしかして剣城はまだホモくんの離反を知らなかったんでしょうか。フィフスセクターの情報伝達ガバガバか?
「……大丈夫か?」
おや、霧野が話しかけてきました。剣城に絡まれてたホモくんのことを心配してくれたんでしょうか。初期の雷門イレブンの中でも比較的優しいというか、中立的な彼だからこその会話ですね。
霧野はDFなので今後連携して動いていくこともありますし、わざわざ好感度を稼ぎに行かなければイベントが頻発することもないので、それなりに話してもいいと思います。【太陽騎士ガウェイン】を引いていればガンガン好感度を上げる必要がありましたが、今回はそうじゃないので適度で大丈夫です。
ヘーキヘーキ、フィフスセクターに逆らうなんて何考えてるんだーって怒られただけです。ホモくんはホモくんのやりたいようにやってるだけなので、気にせず試合を続けて、どうぞ。
「そ、そうか」
そうそう。
……とか言ってる間にまた黒の騎士団がボール持って上がってきてる! 幸い剣城じゃないし、他のモブはそこまでステータスが高いわけでもないので、必殺技なしでも十分ブロックは可能です。器用のステはアレですが、こちらは敏捷と違ってプレイングである程度カバーできるからね。
ほいっと、ちょろいちょろい。じゃあまたボールを……今度は浜野に……。
ピッ、ピーッ!
……前半終了ですね。得点は0-6のまま、黒の騎士団リードです。
さて、ハーフタイムです。とはいえ前半は少し出ただけなので、別に水分補給をしたりする必要はありません。というかホモくん達はいきなり乱入しただけなのでその分が用意されているわけもなく。
このハーフタイムの間に、神童たちが天馬に対し、10年前のイナズマジャパンのFFI優勝後にあったこと、そしてフィフスセクターについての説明をします。フィフスについて知らないのであればここで一緒に講義を受ける形になりますが、ホモくんは(恐らく)元フィフスなのでわざわざ聞く必要はありません。少し離れたところでぽけーっとしてましょう。
フィフスについてのあれそれを流し聞きして……目新しい情報はありませんね。流石に手持ち無沙汰になってきましたが、こんな短い時間じゃ飴を舐めたりもできないし、うーん。
「宝里だったか、少しいいか?」
ファッ!? なんか神童に話しかけられました。何です?
「前半で使ったあの技、まだ使えるか? 悔しいが、今のメンバーであの必殺シュートを止められるのはお前しかいない」
あ、そういうことね。
それなら(まだTPに余裕もあるし)大丈夫だって安心しろよ~。万が一破られても、ホモくんの【キャンディレイン】で威力を削った後ならあの【バーニングキャッチ】とやらも通用するんじゃない?
「そうか。なら、後半もあの必殺技を警戒しておいてほしい。これ以上の得点を許すわけにはいかない」
はーい。
神童はわりと……わりと冷静な判断をできる方なので、有能かつやる気があることを示せばこういう風に新入りでも上手く使ってくれます。やる気がなかったり実力が足りないと、特にやる気がないと「こいつなんかとサッカーやりたくない!」というリアクションをされるのでご注意を。GOギャラクシーがその最たるものですね。
GKの三国は悔しそうですが、実際一度も止められてないので何も言いません。こいつもそこそこ人が良いので気にしなくて大丈夫です。
では、ハーフタイムも終わり、後半開始です。後半は黒の騎士団ボールでのスタートとなります。あっ(察し)。
開始と同時に神童がスライディングでボールを取りに行きますが、剣城は危うげなく避け、これみよがしに神童を挑発します。食い下がる神童、しかし当然ながら剣城には敵いません。
「諦めたらどうだ?」
「なんだと!?」
「あのDF一人いたところで、ここからどうやって点を取れる? お前たちの敗北は決まってるんだよ」
あ、結構高評価。【デスソード】止めたし当然と言えば当然ですが。
そして剣城のノーマルシュートが次々と雷門イレブンを吹き飛ばして……はい、ホモくんが止めました。流石にノーマルシュートかつ色んな選手にぶつかって勢いが落ちてるともなれば止められますよそりゃ。
打たれて、止めて、打たれて、止めて……なんか変わり映えしませんね。
とはいえ、これだけ繰り返せば雷門イレブンのGPはゴリゴリ減っていきます。弄ばれてる神童、何故か放置されている天馬を除き、FWとMFはもう満身創痍です。具体的に言うとGPが半分近く減っています。DFとGKはホモくんが止めてるのでダメージは少ないですが、それでもDFは逆方向にいられたりすると普通に防ぎきれないのでそこそこダメージが入ってますね。
そして、とある選手のGPが一定量削れるか一定時間経過すると……。
「もう駄目だ……あいつら、俺達に怪我させてでもサッカー奪う気だ」
当該選手、MFの水森がフィールドの外に向けて歩き出します。オイオイオイ。
神童が制止をかけますが、水森は聞く耳持たず、やめると言い残して去っていきます。試合再開時に水森と交代していた場合でも、見ていただけで戦意喪失して同じ展開になります。付き合ってられないみたいな感じらしいです。
元々内申のためにサッカー部にいただけで熱意はなかったからね、仕方ないね。やる気のない人間がいても萎えるし邪魔なだけなのでホモくんは止めません。
離脱者が出たこともあって雷門の空気は最悪です。だからこんなんじゃ試合になんねぇんだよ。
そんな雷門サッカー部を尻目に、剣城は今の今まで見向きもしなかった天馬にあえてボールを渡します。
驚く天馬に対し、もうすっかり見慣れた悪い顔をして煽る剣城。いやはや、剣城が楽しそうで何よりです(皮肉)。
「やるよ。……さあ、来な」
その言葉に意を決して駆け出す天馬。それを待っていたかのように黒の騎士団のメンバーが襲い掛かりますが、何と天馬はそれを次々と躱していきます。ナ、ナンダッテー!?
先程までとはまるで違う動きです。これにはホモくんもびっくり。
なんでも天馬はドリブルの練習だけは人一倍やってきたらしく、そのため黒の騎士団相手にも渡り合えているんだそうな。実際、ステータスを見ると敏捷と器用がエグイことになってたりします。試合経験ないのにこれってもうそれ天性の才能だよ、これだから主人公は。
華麗に黒の騎士団の攻撃を避けてボールをキープする天馬。しかし、何故か彼はそのボールを雷門イレブンに渡すことはなく、そのままドリブルを続けます。ドウシテ……。
「天馬くん、どうして……」
「恐らく、タイムアップまでこのままボールをキープし続けるつもりだ」
「ええっ!?」
「ボールを相手に渡さずに、味方への攻撃をさせないようにしている」
なるほどなー。自分の身を張ってまで雷門とサッカーを守ろうとするなんて、やりますねぇ!
だがしかし、それを剣城が許すはずもなく。黒の騎士団がだんだんと天馬をセンターサークルに誘い込んでいきます。
おや? 黒木が剣城を呼び寄せましたね。一体何を……。
「剣城くん。松風天馬、そして宝里素羽を潰しなさい。……サッカーをできない体にしても構いません」
「え……サッカーを、できない体に?」
聞こえてッゾオラァ! テメェよくもそんなこと言えたなオォン? 人間の屑がこの野郎……!
剣城はお兄さんの件があるので、サッカーをできない体に云々を聞いて思わず動揺している模様。(流石にトラウマほじくり返すような真似を自分でするなんてでき)ないです。というか潰しに来るってことはやっぱホモくんがフィフスセクターから離反したの知ってんじゃねーか!
「……わかりました」
とはいえ、監督命令であれば逆らえません。黒木の命令=フィフスセクターの命令ですからね、お兄さんの足を人質……足質?に取られている以上従うしかないのです。
が、剣城なりに思うところはあるため、本気でサッカーをできない体にしようとはしません。適度に潰してもう歯向かえないようにしよう、自分がやればそれくらいの加減はできる、みたいな思考らしいです。
剣城の合図の下、天馬の元へ黒の騎士団が続々と集まっていき……いつの間にか、センターサークルに誘導された天馬を取り囲むようにして立ち塞がります。こうなってしまえばいくらドリブルが上手くとも動くことはできません。
しかもこの直後に起きるのは……。
「松風天馬! その顔……気に食わねえ……」
何で初対面の人間をそこまで敵視するのかという疑問は置いておいて。
天馬の前に立ち塞がった剣城、そしてその背後からオーラのようなものが噴き出します。先程天馬が剣城との勝負で出したものと同じそれは、しかし天馬とは異なり勢いよく噴き出し、天に向かって伸びていき──。
「はぁぁぁぁぁ──剣聖ランスロット!」
剣城の背後に現れたのは、鎧を纏い、剣と盾を手に持った白銀の騎士。今作での化身初お披露目、【剣聖ランスロット】のお出ましです。
まずいですよ! いくら天馬でも化身相手では手も足も出ません!
あまりの事態に雷門イレブンは固まって動けません。そして天馬も囲まれていることで逃げることはできず、ホモくんを除いて八方塞がりの状態となってしまいました。
「驚くのはまだ早いぜ!」
そして剣城は化身アタック、あ、化身での攻撃を行い、あっという間に天馬を吹き飛ばしてボールを奪います。そして天馬目掛けてシュート! そして跳ね返ってきたボールをまたシュート!
いくらノーマルシュートと言えど、化身のパワーを乗せられている以上、普通のシュートとは比べ物にならない威力です。あっという間に天馬はボロボロになっていきます。おいヤメルルォ!
「こんなのサッカーじゃありません。やめさせて下さい!」
そうだゾ音無顧問。おう言ってこい言ってこい!
「駄目ですよ。まだ試合は終わっていません」
そこに入る黒木の妨害。天馬(とホモくん)を潰すためにこんな事を続行させようなんて、頭に来ますよ~。
そしてまたしても吹き飛ばされる天馬。あまりの事態に久遠監督もいよいよ腰を上げましたが、そこに予想外の人物からの静止が入ります。
「監督……お、俺は大丈夫です。最後までやらせて下さい」
とんでもないことに、他でもない天馬自身がそう言い、ボロボロの体に鞭打って立ち上がります。
最後まで戦いたい、最後までやればきっと道は見えてくる、そう言う天馬の顔に諦めの色はどこにもありません。
そこまで言われたらホモくんとしても大人しくゴール前に立っているだけなんてのはできません。
よう言うた! それでこそ男や! というわけで急いで天馬の元へと走っていきましょう。急げー!
剣城が今にもシュートを打たんとしている以上、一刻の猶予もありません。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
間に合った! 下がっててまっちゃん、大丈夫だよホモくんを信じて!
天馬の首根っこをひっつかんで後方の神童の方に放り、来い! ホモくんの化身、【混沌神ナイア】!
化身アタックの要領で操作すれば、化身技を使わずにブロックすることも可能です。相手は化身技を使わずノーマルシュートなので、この耐久なら化身技を使わなくても問題なく止められます。
というわけで、触手がガッチリとボールを掴んでくれました。ボールが足元に届いたら化身を引っ込めましょう。あんまり長く出しっぱなしにすると、ちょっとずつ疲労でGPが減っていくので……。
「馬鹿な、化身使いだと!?」
「アイツも化身を……!?」
おや? 黒木はホモくんが化身使いってことを知らないんですね。ということは離反後に覚醒したんでしょうか。いや違うな、それにしては剣城が驚いてない。あのさぁ……ほんとフィフスセクターの情報管理どうなってんだよ……。
さて、ボールをこのまま持っているわけにもいかないので、ここは大人しく神童に渡します。足元にあるだけですが、今のところ黒の騎士団が動く様子はないのでとりあえずは大丈夫でしょう。
天馬はというと、今までのダメージ、ホモくんがボールを防いだことで安心感からか力が抜けたのか、神童に寄りかかって辛うじて立っている状態です。試合を続けるためにもホモくんが一旦支えるのを代わって、おっ?
「キャプテン……俺、やりたいんです。みんなと一緒にサッカーを……!」
「お前……そこまで……」
「お願いです、キャプテン。サッカー……諦めないでください……!」
ホモくんに支えられたまま、天馬が神童の胸元に手を伸ばします。そしてその手がユニフォームの雷門マークを掴んだ瞬間、神童の目に涙が溢れます。エッ。
「俺は……俺だって……!」
おっ、大丈夫か大丈夫か? メンタルが不安になってきますね。一応デバフは入っていないようですが……。
神童はそのままボロボロと涙を零します。ねえこれ本当に大丈夫?
「何で……何でだよ。俺は、チームメイトさえも守れない! 何がキャプテンだ! こんなもの…………ちくしょおおおおおおおおおおおおお!」
あまりの悔しさからか天を仰ぎ叫ぶ神童。そしてその背からは化身が……化身!?
なんということでしょう。神童の背中から四本腕の指揮者と思しき化身が現れました。化身大量発生しすぎじゃない? 都市伝説じゃなかったのかよ。
しかも雷門イレブンの様子を見るに、どうやら神童が化身を出したのはこれが初めてのようです。何だお前(素)。
「おおおおお! 化身の共鳴現象!」
なんか黒木がうるせえ。随分とホモくんの時と反応が違うじゃねえかよ。
……まあ、元から使えるのと共鳴現象で覚醒するのとではまた別ってことなんでしょう。大変気に食わないですが。
「雷門を! 守るのは! 俺だ────ッ!」
よう言うた! それでこそ男や!(二回目)
男の勝負に水を差すのは無粋というもの、ここは天馬を連れて下がりましょう。
「で、でも!」
大丈夫だって安心しろよ~。ここはキャプテンを信じて、ね?
「…………キャプテン」
さて、化身は出ましたが、まだ試合は終わっていません。
ボールは神童の下にあったため、神童が化身のパワーを乗せたシュートを打ちます。まだ覚醒したてなこともあって化身技は使えない模様。対する剣城は……当然ながら止めて見せます。経験値の差がここで出る感じですね。
ですが弾かれたボールはそのパワーもあって天井近くまで跳ね上がり、剣城と神童の双方がボールを取らんと駆け出して──。
「そこまでです!」
しかし、その勝負は黒木の一声によって邪魔され、反応が一瞬遅れた剣城の足はボールを掠めるのみとなりました。
「何故です?」
「試合はここまで。撤収します」
……ということは? 棄権扱い、つまり勝負はどうあれ雷門の勝利です!
それにしても、圧倒的点差からの棄権によって見逃す→廃部を逃れるの流れ、どことなく既視感がありますね。やっぱ好きなんすねぇ、そういう脚本。
「結果としては──あなたの存在が雷門を守ったということになりますかね、神童くん」
そう不敵に言い残した黒木は、黒の騎士団を連れて去っていきます。とりあえず、一難去ったという形になるんでしょうか。
そしてそれを見送ると同時に、今まで気合いで立っていた神童がその場に倒れ込みました。試合のダメージだけでなく、初めて化身を出したことによる疲労が激しかったのでしょう。彼のことは監督たちが保健室に運ぶことになりました。
……よし、そこそこ試合時間を短縮できましたね。
天馬が化身で吹っ飛ばされる場面、別にホモくんが動かなくても原作通り進行してくれるんですが、ああすることで化身の強化が早まること、化身発動中の相手を止めれば経験値がおいしいこともあり、ここで一回出しておきました。
化身は発動回数に応じて強化されていくため、出せるなら出し惜しみせずに出した方がいいです。ただし、くれぐれも戦局を見極めることを忘れずに。
では、試合が終わったのでリザルトです。
リザルトでは、試合への貢献度に応じて経験値を獲得することができます。そしてレベルアップすればステータスに割り振るポインヨを獲得でき、そのポインヨで主人公を強化していくというわけです。
主人公以外のキャラクターのステータスについては伸び方が決まっているため、ポインヨ割り振りはありません。ステータスを後から弄ることもできなくはないですが、寄り道しなければならないためRTAではフヨウラ!
今回の結果は……ホモくんの経験値がエグい! あれだけシュートを止めまくり、化身まで出したので当然ですね。黒の騎士団が強敵だったこともあり、一気にレベルが上がりました。
同じく化身を出した神童、ドリブルで奮闘した天馬の経験値もおいしいです。三国はそこそこといったところでしょうか。他のメンバーはしょっぱい数値ですが、元々これは負けイベントなので気にしなくても大丈夫です。
もらったポインヨは、大半を耐久に入れ、残りを他のステータスに少しずつ均等に入れていきます。早くこのゴミカス敏捷を何とかしなければなりません。
必殺技の習得等は無かったため、これでリザルトは終わりです。用が済んだら画面を閉じましょう。
さて、消化不良なまま試合が終わってしまいましたが……ホモくんにはこの後重要な用事が控えています。
何かって? それは勿論──入学式ですよ!
初見兄貴はもしかしたらお忘れだったかもしれませんが、今日は雷門の入学式です。新入生のホモくんは当然ながら入学式に出席しなければなりません。
このままこの場に残っていても天馬と天馬の幼馴染の葵に話しかけられたりしてロスになってしまうため、誰も気にしていないうちにさっさとユニフォームから制服に着替え直して去りましょう。サラダバー!
急げ、急げ。そもそもホモくんは最初からグラウンドを眺めたりしていたため、自分のクラスすら知りません。まずはクラスの貼り出しを見るところから──。
「待て」
…………何か幻聴が聞こえましたね。幻聴なので無視して掲示板に向かいましょう。
「おい、宝里! 待て!」
うええええええ……。
仕方ないので振り向きます。御覧の通り、さっき立ち去ったはずの剣城が声をかけてきました。やめてくれよ……。
予想外の方向から刺されたところで今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。
* * *
サッカー部の旧部室を破壊しようとしたシュートを止めたその人物を、剣城京介は嫌というほど知っていた。
パーカーからこぼれた、薄花色から毛先にかけて薄桃色に染まっていく髪。それを横で結い上げ、見た目が整った少女のような容姿。そして強い光を宿す真紅の瞳。
それは間違いなく、かつてほんの少しの間いたシードの養成施設・ゴッドエデンにいるはずの知人、宝里素羽の姿だった。
だが、本来であれば宝里がこの雷門にいるはずがない。
自分よりもずっと前からゴッドエデンにいた彼は、フィフスセクターに所属してからというもの、一度もゴッドエデンの外に出たことがないと言っていた。そして彼が雷門に派遣されるなどという情報は聞かされていない以上、フィフスセクターとしてはまずありえない事態ということになる。
フィフスセクターから離反したというのが最も可能性が高いが、それならそうと情報が下りてくるはずだ。フィフスセクターは、自らに逆らう者を決して許さない。
どうして宝里が雷門の側に立って試合を行ったのか。
自分の知る宝里は、ゴッドエデンの教官への文句を言いこそすれど、その方針に口を出す様子はなかった。あの地獄のような特訓も涼しい顔でこなし、上に反感を抱くこともなかったはずだ。
あるいは、何かしら極秘の指示を受けてゴッドエデンから出てきたのか。だが、それなら己に下った指示と相反することはないはず。黒木さんも知らされていなかったということは、少なくともあの行動に関しては宝里の独断ということになる。
ならばと試合中に問い詰めてみれば、あっさり躱され、挙句馬鹿にしたような発言で煙に巻く始末。ああそういえばこういうヤツだったとあのゴッドエデンでの苦々しい日々が蘇り──いや、そんなことはどうでもいい。
とにかく、まずは宝里の真意を知らなければならない。場合によってはフィフスセクターからの離反者としての報告も必要だろう。
(そうなれば宝里は──いや、考えるな)
思考と感情に蓋をする。フィフスセクターのやり方に、サッカーへの矛盾した思いと行動に見て見ぬフリをするのにはもう慣れた。
そうだ、いつも通りやればいい。シードの剣城京介として、やるべきことを。兄さんのために。
「待て」
目の前を通りがかった宝里を呼び止める。しかし、宝里は一瞬だけ足を止めた後、何も聞こえなかったかのように再び足を進めた。
……思わず顔が引きつる。そういう奴と知っているとはいえ、しばらく期間を置いてからやられると苛立ちを抑えるのは難しい。
「おい、宝里! 待て!」
「……んん~?」
さも今気付いたと言わんばかりの反応にまた苛立ちが増すのをなんとか抑え、平静を装う。ここで怒ればあちらのペースに乗せられるだけ、宝里の思い通りに動くわけにはいかない。
「さっきの試合、何のつもりだ」
「だから何ってなに?」
「とぼけるな! フィフスセクターの決定に逆らうつもりか!?」
「いや指令とか知らんし。ボクはボクがやりたいことやっただけだもーん」
更に問い詰めたくなるのを必死に堪え、情報を分析する。
指令を知らないといったということは、極秘の指令を受けている可能性は低い。極秘であれ指令を受けているのであれば、それを匂わせるなりして穏便に立ち回った方が宝里としても楽なはずだ。……その方が面白いなどという理由であえて伏せていたら流石にわからないが、それはないと思うしかない。
ならば、やはりフィフスセクターからは既に離反しているのか。だが、それなら何故その情報を知らされていないのかという所に戻る。あるいは、ここで宝里を潰すと何かしら問題があるのか──いや、それなら黒木さんが潰せと命令したことと矛盾する。
どうするのが正解なのか。
まず、報告を上げることは必須だろう。そこで宝里を潰すように命令されるのであれば離反しているということだし、泳がせるように言われたりするのであれば何かしら裏で動いていることになる。
まずはありのまま起こったことだけを報告して、自分で考えるのはその後に──。
「ま、何はどうあれ、剣城に言うつもりはないけどねー」
しかし、その思考は、他でもない宝里によって中断することになる。
「……なんだと?」
「ウソツキに教えることなんてなーんにもないよーだ。サッカーを下らないとか、笑っちゃうよねえ。本当はだーい好きなクセに」
いつの間に出していたのか、飴玉を口に放り込みながら続けられた言葉に、思わず思考が停止する。
……気付かれていた? 宝里に自分の事情を伝えたことなんて一度もなかったはずだ。シード同士の情報を確認するようなことも、上から指示されたりしない限りはまずなかった。ならば、あの短い期間だけで見抜いたというのか。
別に、知られたからといってどうこうなる情報じゃない。そんなのはフィフスセクターだって知っているし、それを言いふらした所で何かがあるわけでもない。
だが、それでも自分の中をかき回されるような感覚はどうにもならない。ただ見抜かれたことが不快というだけではない感情に襲われて、言うべきことを言うこともできなくなってしまう。
「ま、ボクはボクのやりたいようにやるだけだからさ。フィフスセクターの指示がボク的に面白いなら従うし、つまんないなら邪魔するってだけだよ。んじゃねー」
そんな自分の様子に気付いたのか、宝里はそのままくるりと踵を返し、再び廊下を進んでいく。
その意思表示を信じるのであれば、敵にも味方にもなり得るということだろう。色々と思うところはあるが、とりあえずの収穫はあった。今はこのあたりで妥協しておくべきか。
……と、いうか。それはそれで置いておくとして。
「じゃあも何も、俺とお前は同じクラスだ」
「……マジ?」
反射的に言った言葉に、思わずといった様子で宝里が立ち止まる。
そして振り向いた宝里の表情がやや引きつっているのにいつぞやのやり返しができたことを悟って少しだけ胸がすく思いがしたのは、まあ、秘密にしておこう。
「……た」
「た?」
「たすけてぇー! 不良に襲われるよぉー! あることないことクラスメイトに吹き込まれて学生生活ジャマされちゃうよー!」
「おい! 誤解を招くような発言は止めろ! 宝里、待て! おい!!」
──勿論、その後に手痛い仕返しをされたことで、相殺どころかまたマイナスになったわけだが。
・ホモくん
髪の色が超次元。顔が良い、場を引っ掻き回す、瞳の色が赤。あっ……(察し)。
一応一般人である。別にご先祖にヤベーのがいたりとかはないのでご安心を。
どんだけかわいこぶってももう本性出てるからな(化身を見ながら)。
・混沌神ナイア
ニャルラトホテプ→ナイアルラトテップ→ナイア。
色々と姿のあるこの邪神であるが、この化身においては『闇を彷徨うもの』と呼ばれる姿を取っている。ちょっと見た目がアレなので検索は自己責任でどうぞ。
邪神なだけありかなりの高性能だが、その分と言うべきか非常に扱いづらい面もある。どこからか笑い声が聞こえてくるかのようだ。
なお、別に目撃したところでSANチェックは起きない。SANチェックの代わりに【オーバーパワー】で相手にデバフをかけてきている可能性……?
・剣城
ゴッドエデン時代はホモくんにおちょくられる毎日だったらしい。被害者第一号。
かといって好感度がやたら低かったりするわけではないようだ。
・黒木
Q.ホモくんは千宮路大悟の養子らしいけど、もし万が一ホモくんを潰すことに成功してたらコイツどうなりました?
A.クビ切られるだけで済んだらいいね。