魔法科高校の「」~転生したら両儀式だったので、原作知識と直死の魔眼でハッピーエンドを目指す   作:Azuleneψ

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キリが良いところで切ったので短いっす...

昨日は更新できず済まない....

皆さん評価、感想などありがとうございます!


魔術師と魔法師

「ー他人を気遣う心なんてのは、心の贅肉よ」

 

 凛のその一言は、深雪を怒らせるには十分すぎた。そして、深雪は怒りに任せ反論する。

 

「貴女には分からないかも知れないけれど、お兄様は優秀なCADを調節する技能があるし、本気を出せば『本気が出せないんじゃ意味がないでしょ』」

 

 その反論に凛は噛み付くように反応する。

 

「もし実践だったとして、本気が出せませんでした、なんてのは通用しない。何より他人を気遣うなんて事は、余裕のある人間の特権よ。私だってね、『『もうやめろ(深雪)』』」

 

 凛と深雪の口論はヒートアップし、今にも無自覚に流れ出るサイオンで周囲の人間が倒れそうになっていた。それを見かねたオレは口喧嘩を渋々止める事とした。奇しくもそれは、達也と同じタイミングだった。

 

「凛、初対面の相手にそれは失礼だろ。すまなかった二人とも。今度何か奢らせて欲しい」

 

「いや、こちらこそ妹が失礼した。それとこれはお互い様だから奢られるわけにはいかない」

 

「そうか、すまなかったな。オレの名前は知っているだろうが両儀式だ。お前の名前は?」

 

「司波達也だ。妹は司波深雪だよ」

 

 やっぱそうですよねー知ってましたとも。やはりアレを聞かないのは不自然だよなぁ〜と思い尋ねることにする。

 

「妹・・・双子か?」

 

 達也は聞かれ慣れた様子で、

 

「俺が4月生まれで、深雪が3月生まれなんだ。だから双子じゃない」

 

「そうなのか。オレが言うことじゃないかも知れないが、総代挨拶の打ち合わせとか良いのか、深雪」

 

 そう言うと凛と睨み合っていた深雪ははっとした様子でオレ達に会釈をし立ち去っていった。凛は不機嫌に立ち去ってしまった。その場に取り残されたオレと達也の二人。気まずい空気が二人の間に流れる。先に口を開いたのは達也だった。

 

「式、君は魔術の大家である遠坂のご令嬢と仲が良い様だが、魔術にも詳しいのか?」

 

「まあ、それなりにはな。それがどうしたんだ」

 

「俺は魔術分野には疎くてな、少し教えて欲しい所があるんだ」

 

 俺はその言葉に驚愕した。達也がここまで魔術に興味を示しているとは。ただでさえ手強いやつなのに魔術まで極めたら手がつけられなくなるぞ。さて、どう答えようか。

 

「オレだってそこまで詳しくは無い訳じゃない。それにペーパーテストでトップ、しかも魔法理論と魔法工学は満点の達也に言われても嫌味にしか聞こえないぞ」

 

 そう言ってから後悔した。しまった。うっかり原作知識を喋ってしまった。冷や汗をかきながら達也の方を見るとびっくり、険しい顔ではなく、呆れ顔だった。何故だ?と思っていると、

 

「遠坂も入試の成績を入手しているとは、一高の個人情報の管理体制を疑うな」

 

 なるほど、オレは遠坂から聞いたと思われてるのか。ナイス遠坂!とはいえ話題を逸らさなくては。

 

「そういうのは凛に聞いてくれ。それより何処か座らないか?立ちっぱなしってのもなんかなぁ」

 

「そうだな」

 

 そうしてオレたちは入学式まで時間を潰すため、座れる場所を探し、ちょうど空いていた二人掛けのベンチに座った。一科生とニ科生が並んで座っているのは奇妙に映るのか、好奇の目線を受けていた。

 

(これが一高の現状か。思った通り酷いな)

 

 こんな事を思いながら、これからの襲撃に備えた。




その内この世界線での魔術師と魔法師の関係について言及する予定です

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