鳴女さんの令和ロック物語   作:ディヴァ子

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※鳴女さんはチャラトミくんとけつこんしまシター。


鳴女さん、新婚旅行する

 やぁやぁ諸君、物凄く久し振りだが、鳴女さんだ。

 いやねぇ、どいつもこいつも好き勝手にし過ぎなのよ。あのメタモン顔は“ポケモンを現代社会に持ち込む”とか言う二次創作でありそうな展開をするし、大空 つばめは鬼殺隊だけに留まらず第3新東京市だのカントー地方だのを設立しやがるし。今更エヴァンゲリオンとか要らんのよ、絶対に福音にはならないから。

 まぁ、その分こっちも好き放題させて貰ったが。

 モンハン世界のモンスターたちを持ち込む事で一方的な展開になる事を防げたし、つばめのおかげで全世界へ向けて“妖怪と人間は敵である”と発信する事が出来た。この敵対関係は元々バックベアードとの計画に組み込まれていたので、結果的に楽が出来た形になる。ストイックに修羅の道を行く鬼太郎ファミリーや、闇に潜む古今東西の悪妖怪たちを表舞台へ引き摺り出すには、これくらいやらないとな。

 それはそうと、鬼太郎ファミリーのヒロイン共、化け物染みた強さになってたねぇ。

 猫娘は魔改造ハンター装備で半ば古龍化してるし、真名は一癖も二癖もある黒魔女(ブラック・マジシャン・ガール)になってるし。悪魔召喚、じゃないのよ。

 鬼殺隊の面々も凄まじく、ポケモンどころかモンハンのモンスターすら討伐するという、生身の人間とは思えない超常的な力を発揮している。特にお館様のつばめは異次元の強さで、私と同じ空間使いとなっているばかりか、転移も破壊も創造も自由自在な神の如き存在となっていた。色々と参考になる能力も多かったので、悪い事ばかりではないけど。

 ただ、一番驚いたのは、あのボブが伝説のポケモンに選ばれていた事かな。何か帰り際に「思い出した……ボクは……ワタシは、メラル……ボブはワタシの――――――」とか悟ってたし、アデルも魔女の力なのか「今度は間違えるなよ」とか言葉を投げ掛けてたし。まるで意味が分からんぞ。

 残る1人は本当に知らん。誰、あのピカブイ主人公の色違い?

 ……何と言うか、皆知らぬ前に強くなってたなぁ。

 もちろん、私も手を拱いてばかりだった訳じゃないけどね。むしろ色々やってましたよ。チャラトミともヤッてましたよ~♪

 さてさて、世界が最後の日に向けて加速していく中、私はこれから何をすべきなのかと言うと、

 

『それでは、私とチャラトミの結婚を記念して、新婚旅行に出掛けようと、思いまぁーすっ!』

「待ってました!」『『『『『『イェーイ!』』』』』』『ぴきー』『『『………………』』』

 

 この度、私たち出来ちゃった婚する事になったので、新婚旅行に出掛けるべきだと思うのだよ。

 

「ちょっと待て」

 

 おやおや、どうしたのだね、アデルさんや?

 

「この際、何処に出掛けようと突っ込む気は無いが、何故全員で行く必要がある? あと、何で私とカミーラを呼んだ」

 

 何を今更。そんな事決まってるじゃないか。

 

『結婚式に親族や友人を呼ぶのは当然だろう?』

「何時から私とお前が友達になったんだよ……」

 

 つれない事を言うなよー。

 何時までもティンカーベルなのも可愛そうだし、そろそろお前にも春を迎えさせてやろうという、私の心遣いが分からんのかね?

 

「いや、その発想と発言はおかしい」

『アデル様、ワタシは何時でも……』

「……お前も乗ってんじゃないよ!」

 

 叱るアデルとモジモジするカミーラ。うんうん、良い画になるなぁ。

 

「大体、何で私とカミーラだけなんだ? ちゃんとベア子様やヴォルフガングたちにも声を掛けたのか?」

『ああ、あいつら今かなり忙しいみたいだから。あと、“末永くお幸せに”って口を揃えて言ってたぞ?』

「どういう事なの……?」

 

 百合ってるが良い、って事じゃない?

 妖怪その気になれば性別の壁だって乗り越えられるんだから、頑張れよ、色々とさ。それに熱愛気味な奴を蔑ろにしてるとロクな事にならんぞ。

 

「――――――はぁ、まぁいい。お前が意味不明なのは今に始まった事じゃないし、ベア子様たちがそういうノリを好むのも今更だから、もう何も言わん。今ベアード様に確認を取ったら、『GOOD LUCK!』って言われたしな」

 

 まったくどいつもこいつもって顔をしてるけど、お前の本心は分かってるぞ。慰安旅行にする気が満々ですねぇ?

 

「それで一体何処へ行くつもりなんだ? 奈落村みたいな展開は御免だぞ?」

『何で自分の新婚旅行を試練にしなきゃいけないんだ、ふざけるなよ!?』

「いや、お前も大概ふざけてるからな!? 今まで人を散々な目に遭わせて来ただろ、貴様!」

 

 知らんなぁ、そんな事は私の管轄外だ。

 

「……で、結局の所、何処へ行くんだ?」

 

 いい加減張り合うのも面倒になったのか、アデルが話を切り上げて結論を求めて来た。そういう態度は人間関係を悪くするのだが、私たちは「鬼」と妖怪だから問題ないか。私もそろそろ飽きて来たし、発表しちゃいましょう!

 

『お前の故郷にだよ』

 

 そう、私たちが選んだのは、南国の小さな島国――――――アデルの生まれ故郷、フィリピンである。ついでにニューギニア島にも行く予定だが、それは言わんどこ。後のお楽しみだ。

 こうして、私たち“鳴女一派”はアデルとカミーラを(無理矢理)連れ立って、東南アジア諸国へと飛ぶのだった……。




◆フィリピン

 東南アジアの一国にして、ASEANの加盟国。
 国全体が7000もの島で構成されており、地域ごとの多種多様な文化を楽しめる南の島国である。首都はルソン島のマニラ。発展途上国な上に独立後の様々な混乱と災害により金欠気味で、国外へ出稼ぎに行っている若者たちの仕送りが一番の経済的財産という程に困窮している。
 元が少数部族の多民族国家である為、様々な妖怪の伝承が成されており、特にアスワングの一族が有名である。
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