鳴女さんの令和ロック物語   作:ディヴァ子

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 今回、久々にあの単語が出て来マス。この作品、バトル要素が増えに増えまくってますもンネー。


鳴女さん、新世界へ

 その後は大会議室へ移動し、三幹部も交えた本格的な議会と相成ったのだが……正直な所、あまり語る事は無い。精々これからの予定が決まったって事ぐらいかな。

 

『流石にこれ、リスキーじゃないか?』

 

 まぁ、若干計画に違和感を覚えはしたが。

 

『問題ない。慎吾も動いているだろうからな』

『随分と持ち上げるじゃないか。“敵の敵は味方”とでも言う気か?』

『いいや。“敵の敵は分かり易い強敵”というだけの事よ』

『なるほど』

 

 好敵手(ライバル)してるなぁ。私と鬼太郎(あいつ)に、そんな関係は望めないだろうけどね。

 

『ちなみに、次のアップ予定はどうなっている?』

『えーっと……明後日の夜だな。おそらく、21時くらいになる』

『そうか、楽しみにしている』

 

 あと、明らかに蛇足な議題も上がったが、私はもう何も言わない。視聴者は悪魔様だからね。

 そんなこんなで、ベアード軍との会議は円滑に終了したのだが―――――――本番はこれからよ。

 

 ◆◆◆◆◆◆

 

 所変わって、「ブリガドーン」の大食堂「トリスケル」。

 騎士団が座りそうな円卓が幾つも並び、銀河系を具現化したかのようなシャンデリアが天井に小宇宙を形成する、王侯貴族を鼻で嗤う程に豪奢な大広間である。収容人数は、6個師団は下るまい。掃除が大変そうだ。

 

『う~ん、delicious! 素晴らしいの一言に尽きるわ!』

「滅茶苦茶旨いですねー」

「……材料には目を瞑るわ」『ぴきゅん』

『美味いのじゃー!』『偶には洋食も良いのう』

『久々に外出れたわー』『今回限りだと思うけどねー?』

『こういうのなら、美味しく食べられるかも』「「………………」」

 

 そんな「トリスケル」にて、私たちはご相伴に与っていた。

 何かもう、出された料理が凄い。イベリコ・オークって、こんなに美味しいんだ。流石は餌に拘っているだけの事はある。こっちのクラーケンのイカ墨パスタも良いし、グリフォンのソテーやドラゴンのサーロインステーキもイケる。気紛れ出してやった姑獲鳥が頬張ってる、スプリガン・ア・ラ・モードも後で食べよう。零余子の飲んでいる生命の実のワインも欲しい。

 ともかく、全部に目移りしちゃって、手当たり次第に食い付いてしまう。何だ、案外「妖怪料理」って西洋じゃポピュラーなんじゃん。日本(こっち)でも積極的にやればいいのに。

 これは是非ともレシピや育て方を教えて貰いたい。何組か畜産物を分けて貰えたら尚良いな。頑張って育てちゃうよ~♪

 

『父上、ワインのおかわりは如何ですか?』『貰おうか』

『ベア子ちゃんもジュース注ごうか?』『お願いするわ』

 

 悪玉親子と義理の息子たちも楽しんでいるようで何より。

 

「ウフフフ、「トリスケル」の出すワインって、どうしてこんなにグラスが空いちゃうのかしらぁ~♪」

『ア、アデル様? そろそろお止めになった方が……』『グラスと言うか、ボトルで50本は流石に……』

「良いんだもん! 無礼講だから幾ら飲んでも怒られにゃいもん!」

『『無礼講とは、そういう名前の気遣いの事ですよ、アデル様』』

 

 最高司令官殿と残りの幹部連中は、見なかった事にしよう。アルハラ駄目、絶対。

 

《さて、宴もたけなわですが、ここで特別ゲストによる演奏をご披露して頂きたいと思います》

 

 と、シルクハットと燕尾服が良く似合う吸血鬼ラ・セーヌが、マイクを片手に司会進行する。傍ではしゃいでるのは息子で、それをあやしてるのは従者かな?

 

『おい、出番だぞ、お前ら』

 

 だが、催すのは奴らじゃない。私たち「鬼導隊」である。

 そう、今から始まるのは「鬼導隊」による演奏会だ。スッカリ料理を食べ尽くした無限城のメンバーを連れ立って、大舞台へと上がっていく。楽器は転移で持って来た。

 

《こちらが本日の特別ゲスト、「鬼導隊」の皆様です。本来なら我々が演奏すべきなのですが、鳴女様の強い要望により、このような形と相成りました。曲目は、配布されたスクロールをご覧下さい》

 

 ラ・セーヌの言葉に、円卓の西洋妖怪たちが一斉にスクロールへ目を通す。

 ちなみに、曲目はこんな感じ。

 

①【Destination】

②【PREDESTINATION】

③【雷牙~tusk of thunder~】

④【DRAGON】

⑤【STROM】

⑥【HEATS】

⑦【紅蓮華】

 

『……何故こんな熱苦しい曲ばかり選んだ』

 

 バックベアードがポツリと漏らす。

 

『盛大に上げてこうかと思ってね』

 

 というか、単に好みの曲を集めただけである。全て私たちで作曲したりアレンジした物ばかりだ。場の空気に合わせたクラシックなんて弾いてやらねぇぜ!

 さて、一丁やったるかぁ!

 

『行くぜ、「鬼導隊」!』

 

 私らの歌を聴けぇ!

 

 ◆◆◆◆◆◆

 

 そんなこんなで、私たちは非常に盛り上がり、ドンチャン騒ぎとまでは行かないが、とても楽しい一夜を過ごした。ここまで歌って飲んで食べたのは、生まれて初めてかもしれない。

 その後は帰るのもアレな状態だったので、バックベアードの勧めもあり、折角だから泊めさせてもらったのだが、

 

『……んぁ?』

 

 目覚めると、何故か見知らぬ場所にいた。

 とりあえず、建物の中ではあるのだが、家具や生活用品がどう見ても子供仕様で、ついでに私の肉体まで縮んでいる。服も着物ではなく、そこらのガキンチョが来ていそうな半袖短パンだった。

 何なんだろう、これは。確か私は寝心地抜群のクリッター式ロイヤルベッドで、チャラトミと一緒に熟睡していた筈だが?

 

「な、鳴女殿、ですか? どうしてこんな所に……?」

 

 しかも、どういう訳だか、幼女化したアデルまでいた。なぁにこれぇ?




◆牙狼

 雨宮 慶太の監督作品「牙狼-GARO-」に登場する、黄金騎士の名前。
 「GARO」の世界は「陰我(人の邪心)」をゲートにして魔界より現れる魔獣「ホラー」が蔓延る恐ろしい場所であり、その悪魔たちを物理的に退治するのが「魔戒騎士」と呼ばれる狩人たちである。「牙狼」はその中でも最強の騎士に送られる称号で、主人公は例外なくこの称号を受け継いでいる。
 魔戒騎士は所謂変身ヒーローに類する役回りなのだが、彼らにとっての「変身=鎧召喚」は“必殺技”であり、生身の時点から物凄い強さで、「ハイパーミッドナイトアクションホラードラマ」というキャッチコピーに違わぬ、とんでもないワイヤーアクションによる殺陣が最大の魅力となっている。
 当然、最強の黄金騎士たる「牙狼」の立ち回りは凄まじく、主人公のスタイリッシュなヤクザキックはひたすらに痛そう。
 ちなみに、歴代主人公は必ず何かしらの「掟破り」をしており、たぶんキッチリ守っているのは第4期の雷牙だけだと思われる。特に初代主人公である鋼牙(雷牙のお父さん)の破戒振りは視聴者ですら「………………」となるレベルだったりする。反面教師にしたのかな?
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