ハッハッハッ、おはよう諸君。ゆるふわ奏者・鳴女さんだ。
先日はチャラトミwikiの情報により、カイ○キーみたいな座敷童子をゲットした。本当はそのまま無限城でディナーを楽しむ予定だったのだが、零余子が気に入ったようなので、殺さず飼う事にした。
無限城は全て私の思うがままなので逃げられる心配はないし、“居るだけで幸福になる”という特性の恩恵だけを得られる。まさに良い事尽くめだ。そのおかげなのか、遂にスパチャも解禁されましたよ。わーいわーい。
――――――子供サイズとは言え四人は多いし、逃がす訳にもいかないので実質的に無限城で軟禁状態だが、本人は奥座敷なら何処でも良いらしいので、問題は無いだろう。
ただ、結構な寂しがりみたいなので、誰か追加の人員が欲しいかなぁ。
ちなみに、ディナーそのものは、その場に居合わせた「たたりもっけ」という妖怪を頂いた。
チャラトミ曰く「座敷童子の派生妖怪だが、幸福は齎さず祟りしか為さない呪い子」らしい。何でも死んだ乳飲み子が梟に取り憑いて化けて出るのだとか。
何でそんな輩があの店に居たのかは知らないが、私が乗り込んだ時は丁度縄張り争いをしている時だったらしく、結果的に座敷童子を助けた形になる。
そう言えば、名前は何て言うんだろう?
『丸子じゃ!
……国民的アニメの主人公とか言ってはいけない。こんな踊るちんちくりんがお気に入りなのか、零余子よ。
まぁいいさ。これで腹も登録数も満たされたし、いよいよ軌道に乗って来たな。また新たな企画を考えねば。
『という事でユニットを組もうと思う』
「どういう事だってばよ」『ぬぅん?』
あれから三日後。無限城にて丸子と手毬唄で遊んでいた零余子が、素っ頓狂な顔でこちらを見て来た。丸子も同様。そこまで驚く事か?
『ほら、この前あの曲に歌を入れたろう? 今度はそれに丸子も参加させてみようかと思ってな』
「えっ、この子も歌うの?」
『そのバージョンも有りだが、それよりも丸子には手数を活かして鼓とドラムをやって貰いたい』
「出来る出来ない以前に、そんな物を放映して大丈夫なの?」
『問題ない。無限城であれば、カメラ映りを操作するなど造作もない』
確かにそのまま放映したら単なる放送事故だが、血鬼術でちょちょいと視覚効果を弄れば、猛スピードで楽器を叩いているように見せるくらい簡単な事である。最悪、バ美肉化してもいいだろう。
ともかく、音の幅を広げたいのだ。流石に琵琶とギターだけってのも芸が無いしな。それに折角居るのだから、丸子にも楽しんでもらいたいじゃないか。
『……どうだ、出来るか?』
『出来ない事はない。これでも長く生きておるからのぅ。それに練習する時間は幾らでもあるんじゃろ?』
一応、楽器が出来るのか確認してみたら、叩けるらしい。手毬で鍛えた賜物か。
よし、そうと決まれば、
『ユニット名を決めよう。カルテットを目指しているから、あくまで暫定だがな』
「……例えば?」
『「無惨サマーズ」とか?』
「どうしてそこまで恐ろしい名前を思い付くのよ!」
そうかなぁ、悪くないと思うんだけど。
『わしは何でもいいぞえ』
『なら決まりで』
「マジで!? 丸子ちゃん、もうちょっと考えよう!? お願いだから!」
だが断る。これは決定事項だ。私がそうしたいと思ったから、今日から我々は「無惨サマーズ」なんだよ。
『それが嫌なら、「
「そんなゾー○のパチモンのバッタもんみたいな名前は死んでも御免よ!」
『いや、お前さん死ねないだろうに』
「そういう問題じゃない! 魂が嫌だって叫んでんのよ!」
『童磨、嫌われ過ぎだろ……』
まぁ、私も嫌いだけど。馴れ馴れしいし、ウザい。
兎にも角にも名前は決まった。後は行動するのみ。
『さぁ、さっそくだが、音合わせをするぞ!』『おー!』「いやぁあああああっ!」
私たちの
「GOOD……」
……チャラ男の意味不明な台詞が聞こえた気もするが、幻聴だろう。無限城に外の声が貫通する訳ないしね。
◆◆◆◆◆◆
私の名は
生前の記憶は全く無いが、わしの知り合いっぽい零余子の「………………」という何とも言えない表情から察するに、ロクでもない死に方をしたのじゃろう。だから気にしない事にする。良い事無いしの。
さて、そんなわしじゃが、今は鳴女という鬼の城で世話になっておる。
以前は豆腐屋の老舗で暮らしとったのだが、そこが断絶してしまったせいで引っ越しを余儀なくされ、次は有名だが落ち目の呉服屋に居座ったのじゃけれど、そこに登場したのが鳴女じゃった。
鳴女は異空間を創り操る能力を持った鬼で、ある日の夜半に突然奥座敷に現れた。私も座敷童子だから領域では結構強いんじゃが、童子と鬼ではあまりにも地力が違い過ぎたわ。鉄より硬い我が鞠を握り潰すのは無しじゃろ。
結果、わしは大した抵抗も出来ずに捕らえられ、奴の配下となった。手下と言うより、飼い犬のような感覚のようじゃがな。
しかし、私としては静かな奥座敷なら何でも良いし、食べ物や遊び相手(零余子)も用意して貰ったから、文句は無いんよ。没落必須の呉服屋には悪いけども。
さらに、鳴女はうーちゅーばーなる職業に就いており、一緒に楽しまんかと誘うてくれた。鼓やどらむを叩くのは気分が良くなるし、げぇむはやってて面白い。
その上、私の手毬唄も動画にしてくれた。結構人気があるみたいで、またやってくれと言われたぞえ。
前世のわしがどんな人間だったかは知らんが、少なくとも今は楽しいから、ずっとこんな日々が続いて欲しいもんじゃな。
それでは、私は寝る。無限城はどんな寝相でも大丈夫だから良いのう。
……まぁ、独りで寝るのは、少しだけ寂しいけどね。
◆朱紗丸
元十二鬼月(笑)の女鬼。実際は無惨にそう煽てられただけで、そこそこ強いだけの一般鬼である。武器は凄まじい強度を誇る鞠(無限湧き)。肉体操作で増やした腕や脚を使い、剛速球で何もかもを破壊する。その威力は建物はおろか、並みの鬼なら肉体を粉々にしてしまう程。
ベクトル操作の使い手である矢琶羽と組み、変幻自在の死球で炭治郎たちを苦しめたが、珠世の血鬼術で「鬼舞辻」と言わされてしまった事により呪いが発動、身体から生えた「無惨の手」により握り潰され、朝日をトドメに死亡した。憧れの上司に煽てられ、戦わされ、最期はその上司に手を下されて自滅するという、中々に可哀想な鬼。事実、敵である筈の炭治郎にも同情されていた。
しかし、その魂は別世界へと流れ着き、「朱紗 丸子」という名前の座敷童子となった。今までの記憶は一切残っておらず、ほぼ別人だが、戦闘スタイルと能力は殆ど変化しておらず、大元の鞠を「生涯の宝物」として大切にしている。