なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「……あちこち見て回ったけど、ホント色々あるわねここ」
「流水苦手なおぜうさまでも十分楽しめる感じでよかったね」
「ホントにね!」
はい。
私不機嫌です、とばかりに頬を膨らませたマシュをなんとか宥め、当初の目的通りにプールを楽しむために行動を再開した私たちなわけだけど。
いやはや、幾らさっき物理的?に広げたとはいえ、多種多様なプールが用意されすぎ、みたいに驚くことになろうとは……というか?
流れるタイプは言うに及ばず、波が立つタイプや泡立つタイプ、電気が流れているタイプなどなど、色んなプールに出会うことになったのだもの、そりゃ驚くというか。
……え?やっぱり内容が温泉、それもスーパー銭湯っぽいって?
んじゃあもうちょっとナウなヤングにバカウケ(死語)な感じのプールとして、俗に「ナイトプール」と呼ばれるモノもあることを教えておくとしよう。
「無論これ以外にも喜びそうなのはあるけど……範囲内に入ると唐突に真っ暗になるギミックは、中々凝ってるし喜ばれそうだと言わざるを得ないのだわ」
「私としてもこれは好きだな!」
「それって単に暗いのが好き、ってだけの話よね?」
ナイトプールというのはその名前の通り、夜に開いているプールのこと。
……一部の人間は『夜に水着みたいな露出度の高い格好』をすることに変な嫌悪感を持っていたりするけど、別になにか変な意味が込められた場所とかではない。単なる勘違い・難癖の類いである()*1
ともかく、薄暗くなり日の明かりが届かなくなる、ということでおぜうさまに人気なのは間違いない。
私一生ここで遊ぶー!……とばかりにはしゃぐ彼女に釘を刺しつつ、しばらくナイトプールで涼んでいたのも間違いない。
「一つ不満をあげるのなら、思いっきり泳げなかったことね。みんな写真を撮るのに夢中なもんだから辟易したんだけど」
「いつの世も、基本的に女子はキラキラしたものを求める……ってだけの話よ。どっちかというと
「変とは失敬な。カラス共と私は違うのよ!」
「コウモリだけに?」
「……唐突に原作染みた皮肉の応酬するの止めない?」
東方成分が濃すぎるせいかな?()*2
まぁ、単なるじゃれあいなのは見てりゃわかるけど……心臓に悪いのも確かなので注意しておく私である。
ともあれ、ナイトプールでしばらく遊んだ私たちは、そこを出て新たなるプールを目指して移動を始めたわけなのですが。
「……別に大きい姿でもないのだから、こういうのに入っても『なんだか痺れる』くらいの感想しか出てこないのだけれど」
「あ~生き返るぅ~」
「おぜうさまは滅茶苦茶楽しんでるけど?」
「楽しみ方が完全に
「え!?なになに誰が
「誰もそんなことは言うとらんというか、そもそも
「なるほど、つまり私は完璧で究極で最強で無敵なのね!」
「どこのゲッターだどこの」*3
手始めに突っ込んだ電気プールにおいては、やはり当初の予想通り電気風呂を前にした人のようなやりとりをする羽目になり。
「気分だけでも流れられるように、ってつもりでやってみたんだけど……ねぇお嬢様、単に流れる速度が速すぎて怖い、とか思ってない?」
「いやこれ怖いわよ!?別にそういうの好きだろうが嫌いだろうが怖いわよ絶対!?これコンセプトどうなってるのマジで!?」
「ああすみません!それ人が入るためのプールじゃなくて、津波被害を目で見てわかるようにするための施設なんです!!」
「なんでんなものがここに紛れてるのよ!?」
ついで入った流れるプールでは、そのままだとおぜうさまが流されて酷いことになる可能性大……ということで、大きなアヒルさんボートを取り出してその上にレミリアを乗せ、流れるプールで遊ぶ気持ちを味わって貰おうとしたんだけど。
……うん、なんか変だなーと思ってたら、流れるのは流れるのでもどっちかというと周囲のものなにもかもを
いや、レミリアの言葉に乗っかるわけじゃないけど、なんでこんなところに他のプールに紛れて実験用プールが存在してるし。
……え?広げる際に無作為にプールの持つイメージを収集したから、時々人が入るのに適さないプールが混じってる?
なるほど、突貫工事ゆえの弊害だったか……()
とまれ、気を取り直して次のプールへ向かう私たち一行。
次に出会ったプールというのが、
「……札束の詰まったバスタブみたいなことになってるんだけど」
「プールはプールでも
「ねぇ、これお札に書いてある顔がジャンヌちゃんのそれになってるんだけど……」
「うわぁ茶番の気配ー!」
海水の代わりに、ジャンヌの顔が描かれた紙幣が並々と収まったものなのであった。
……プール資金ってそういう意味じゃねーよ?!*5
っていうか、よく見たらこの札束のプールを泳いでる阿呆もいるみたいだし。
「あれだなぁ、最初はどうかと思ったけど、リアル紙幣じゃねーならなにしたっていいってのは中々爽快だよなぁ~!ヒャッホーゥ!」
「銀時君の発言はどうかと思いますが……ともあれ、確かに変な魅力があるのは事実!思わずバカになる、というのはこういうことを言うのかも知れませんねぇ……!」
「ええ……なにやってるのネオよろず屋一行……」
「んぁ?……ってげぇ!?その声はキーア?!っつーか他のみんなも同行中!!?」
「オット私ハヨロズ屋ノ一員デハナクタマタマ通リ掛カッタ流レノ銀河警察デス。仕事中ナノデ余計ナオ喋リハ控エマスネ」<ガシャーン!
「ハイテク使って逃げやがったこいつ!?」
……はい、ご覧の通り銀ちゃん達です。なにやってるのこの人たち()
この場には居ないものの、どうやら他の面々──桃香さんやゴジハム君、なんなら
完全に休暇の構えじゃん、休日のお父さんじゃん……みたいな視線を向けたところ、彼は慌てたように弁明を始めるのであった。
「いやちげぇ!遊んでいるように見えるかもしれねぇが、実のところ俺らは仕事でここに来てんだ!」
「……はい?仕事とな?」
……んん?なんか雲行きが怪しくなって来たような?
思わずゆかりん他のみんなと顔を見合せつつ、私は彼の次の言葉を待つことにしたのであった……。