なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、今まで出会ってきた巨大デザート達が全て命を刈り取る形()をしていたことに気付いた銀ちゃんなわけですが。
となると当然、それを口にしていた際の悲劇についても思い至る、ということになるわけでして。
「普通の湯呑みやティーカップに入った量──それも並々とじゃなく微量でも普通に昏倒するレベルで生気を吸われるとあれば、無論あの量のプリンやゼリーを食べてたら普通に死ぬ、ってのはよーく理解できる話だよね?」
「無茶苦茶かよ!?あれ全部下手したら動いていたとでも?!」
「あり得ない話じゃないわね……」
「ああっ!?」
「ほら、巨大なプリンに変身して攻撃するロボット?とかあったじゃない?」*1
「……前例があるのはどういうこったよ」
柔軟な発想こそが創作を盛り上げるってことやで?(適当)
まぁ、別にオーバーマンを持ち出さずとも、ポケモン単体でもキョダイマックスとかあるんで普通に成立しうるんだけどね、巨大プリン。*2
ともかく、これで出てきた巨大デザートに手を伸ばすのがどれほど危ないことなのか、銀ちゃんにもしっかりと認識することができたことだろう。
「つまりこっからは心動かされずに進めるってこったな!勝ったなガハハ」*3
「なんですぐさまフラグ立てるのかなこの人」
うーん、わかりやすすぎるくらいのフラグ発言だぁ……()
勝って兜の緒を締めろ、って言葉を知らないのだろうかってツッコミたくなるようなレベルである。
まぁそもそもまだなににも勝ってないんだけども。
そんな感じで一抹の不安を感じつつ、意気揚々と次のプールへと向かった銀ちゃんの背を追った私達。
そこで私達が見たのは、
「なんだよ、最初と同じやつじゃん」
「最初?……ああ、私達と会った時に入ってたやつ、ってことね」
プールの中で波打つ(?)紙の海。
……そう、紙幣とおぼしきモノでいっぱいになったプールの姿だったわけなのである。
これには皆余裕顔。既に体験した後の話だったので、今更引き寄せられるわけもなく……。
「……諭吉だね、あれ」
「はっはっはっなんだよ諭吉って今度はどういう偽札なん
「うっわマジだ、諭吉が波打ってる……」
などと思っていたお前の姿はお笑い草だったぜぇ?(白目)
はい、なんと恐ろしいことに、今回プールを埋め尽くしているのは偽札ではなく、歴とした真札・みんな大好き
……その内この表現通じなくなるってことに少々驚きがないでもないが*4、その辺は偽造云々の話を思えば仕方がないというか。
「偽造……?……な、なるほど!これもあれだな、見た目は真札だが番号が同じとかそういうあれなんだろ!飛び込むのはバカのやることってやつなんだろ!?」
「生憎ナンバーは全部違うねぇ」
「ミ°」
「なんなら
「ミ゙ッ」
なおこの諭吉さん達、扱いがアクアが噂を集めて作り出したモノになるせいか、何故か真贋判別を阻害する機能付きだったりする。
具体的には単純に番号を見ただけだと特になにもないが、それを照会しようとすると被らない番号に見える、みたいな?
なんなら意識して真贋を判別しようとすると、そこからその気持ちが徐々に薄れていくおまけ付きである。……どこぞのハイパーノートより質悪いなこれ?*5
まぁ、精神操作に耐性のある人ならなんとかできそうな気もするが……これ、【星の欠片】由来のお札なんだよなぁ。
「……つ、つまり……?」
「精神耐性あってもじわじわ浸食されてその内気付けなくなる可能性大。なんならこの紙幣自体新しい【星の欠片】として認められてもおかしくないレベル」
「完全にヤベーやつじゃん!?」
うん、能力の原理が普通のそれと全く別なのが【星の欠片】、現在の世界においてその影響を完全に廃するのは不可能な類いの存在……。
となれば、多少精神耐性があろうがそのうち『いや、これは変なものじゃないな!』と気付けなくなる可能性大である。
というか、その原理からすると私達【星の欠片】以外には見分けられないモノってことになっちゃうので、半ば自動的に新しい【星の欠片】として認められるパターンすらあり得るというか?
……そう考えると邪悪以外の何物でもないなこれ?
「一瞬心揺れたけど危なすぎるわ!!誰が触るかこんな危険物!!」
「うーん、詳しく解説したのが結果オーライだったパターンかなこれ?」
「……その、結果オーライは良いのですけど、これ一体どうすれば……?」
使っても絶対バレない偽札、ってことで人々を誘引するには十分な魔力を持っていたが……結局その原理自体が周囲を忌避させるものだった、ということである意味本末転倒の事態に陥ったこの偽札。
となれば、残るのはこれの処分についての話ということになるんだけど……うん、迂闊に外に出せないというか、このまま放置しとくと最悪アクアを刑法第148条【通貨偽造及び行使等】*6違反としてしょっぴかなきゃいけなくなるというか?
「これ私の責任になるんですか?!」
「うーん、わざとじゃないし大丈夫かも?でもまぁ、現物が残ってていいことなんてないのは確かだよ?」
「お、オルタ!燃やしてください!直ぐに!全部!!」
「アンタが慌ててるとこ、初めて見たような気がするわね……」
こんなとこで見たくはなかったけど、とぼやきながらどこからか召喚した剣を抜こうと手に持つオルタ。
恐らく宝具で燃やそうとしたのだろうけど……おかしいね、なんか剣を持った姿で固まってるよ?()
あまりにも綺麗に固まったものだから、慌てていたアクアもなにかおかしい、とオルタの顔を覗き込む始末。
けれどオルタはそんな彼女の行動には触れず、錆びたような動きで首を私に向けてきたのだった。……なんでこっち向いたし?
「……ねぇ、今の私ってば【星融体】とかってやつなのよね?」
「んー?そうだねー」
「私に混ざってるのは【
「……そうだね」
「最後にもう一つ聞くわ。私の本来の剣何処行った?」
「君のような勘のいい女の子は嫌いだよ(ニッコリ)」
「ああああああああああああ!!」
ああなるほど、そういう。
私の目の前で自身の剣を──あからさまにミニチュアサイズにされた『
……ええ、名前繋がりですね、はい。