なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「めーんどーくせー!!」
「気持ちはわかるけど叫ぶのは止めない?」
「だーってよー!!?」
はてさて、唐突に高難易度間違い探しに巻き込まれた私たち。
かれこれ数分ほどさ迷っていますが、モノの見事に相手方?の術中にはまっております()
……うん、どこ行くのが正解なのか、どう反応するのが正解なのかってところから探らなきゃいけないから、攻略が遅々として進まんのよね。
まず、明らかにおかしい相手である寿司主人公君。
これに関しては、今のところ彼自身になにかをする……みたいなことが正解でないのは間違いなさげ。
一応こちらの行動に対して反応を示してはくれるものの、それが攻略の鍵になっているような気配はまったくない。
「寿司を渡せば食べるけど、別に叫びだしたりはしないし。腕を振るのを止めさせようとした銀ちゃんが思いっきり引っ張り回された結果、最終的に酢酸プールに投げ飛ばされて寿司臭くなるだけだったし……」
「甘くもねぇ酸っぱいだけのプールだったんだが?」
「甘かったらヤバかったんだよなぁ……」
「なんか言ったか?」
「いいえなにも?」
おっと危ねぇ(棒)
……ともかく、彼が鍵であるというような気配はない。
いや、彼の様子に関しては関係あるけど、本人になにかをすることが答えになっているってわけではなさそうというか?
そこら辺も含めて8番出口とかあの系統の難題なんだろうなぁって感じなんだけど……うん、やっぱり答えの出し方がわからんからどうしようもない、ってのはどうかと思うのよ私。
「一応閉じ込められたって言っても、外へ連絡出来なくなってるとかじゃないのよねぇ」
「単に先に進めない、みたいな感じというか。……ここが最初になってるからか、ミスったら戻ってくるしなにも変わってないんだよね」
一応、ゆかりんのスキマとかによる離脱は可能、という確認は取れている。
逆に言えば、進もうとした際にだけ阻まれてる感じ。
そしてその阻み方のルールがわからんので、結果として足止めされている……と。
「……このままでは噂のプールには辿り着けそうもありませんね……」
「そうだねぇ。一応私が無茶すりゃ行けなくもないかもだけど……」
「かもだけど?」
「そのあとバグる可能性大」
「そりゃ無しな選択肢だな」
面倒なルールなら、【星の欠片】で無視するのも一つの手だけど。
……うん、そもそもこのプール自体が
下手するとこのプールそのものが別の【星の欠片】として独立しかねない、みたいな?
そんなわけなので、現状そこまで切羽詰まってるわけでもないし選択肢としては無しかなー、と思う私なのでありました。
「切羽……詰まってねぇか?この状況で?」
「まぁ、帰るのは自由だし……これで帰るのも無理、ってなったらあれだけど」
「紫の力が必要って時点でわりと切羽詰まってる気もするだが?」
その辺は考え方の違いかな?
その後、無限ループだと言うのなら私が本気を出すべきなのでは!?とか言い出すXちゃんを宥めたりしつつ、答えを探す私たちなのでありましたとさ。
「いやー、まさか平面だけじゃなくて上下を含む三百六十度選択肢パターンだったとは……」
「嫌がらせにもほどがあんだろ……」
はてさて、どうにか次のプールにたどり着いた私たち。
……いや、まさか穴を掘るのが正解だとは思わんじゃんね?
下が有りなら上もありってことになるわけで、それが許されるなら当然他の方向との中間に当たる方向も許される、ってことになり……。
はい、全周三百六十度選択肢の完成です()実際には三百六十じゃあ足りないのもポイント。
いやこれ、真面目に嫌がらせとして完璧すぎるというか。
普通どっちかに進め、って言われたら横・水平方向なんよ。まさか垂直軸が含まれることになるとは思わんのよ。
仮に考えるとしても上──空中まででしょ、というか。
……まぁ、空中があり得るなら地下もありえるな、なんてことを思って実践した私が言えることじゃないけど。
なお、実際には穴を掘るというより、みんなの存在確率を弄って地面をすり抜けさせたって感じの方が近いんだけども。*1
そのまますり抜け状態にしたあと、浮遊させたみんなを下に落としてみたら、最終的に上から落ちてくることになったというか。
で、その先にあったプールが先ほどまでのそれとは別物だったため、どうやら下に行くのが正解だったのだな、と確信したわけである。
「……次に進んだのはいいんだけどよ、なんか色々おかしくね?」
「具体的にはどの辺が?」
「どの辺って……明らかにバグってんじゃねぇかここ」
さて、ではどんなプールに辿り着いたのか、って話だけど。
そこは今しがた銀ちゃんが告げたように、『バグっている』としか言い様のない場所であった。
具体的に言うと、なんか辺り一面極彩色に染まっちゃってるというか?
わかりやすく言うならなんかリスペクトしてそうというか()*2
あとあれだ、さっきまで流れてたなんか良さげな音楽が、脳が腐りそうな音楽に変わってるんだよねヤバイよね。*3
「ここは てんかの おだぶつだ! さよなリリリね」
「うわぁ、なんかいるけどメッセージ枠がおかしくなってる!?」
「いやそもそもなんでメッセージ枠が実際にあるんだよ!?」
コロ助かな?*4
まぁともかく。さっき寿司の彼が居た位置にいるのは、謎の老人。
……多分まろうじん*5だと思うんだけど、仮にそうだとすると攻撃してこないのは変だなぁというか……。
「あ、なるほど。そこもバグってるのか」
「もしかして俺達マリオで言うところのバグ面に潜ってきた、とか言うんじゃねぇだろうな……?」
はっはっはっ、正解と糠喜びさせるにしてもそれはないぜベイベー()
……とはいえ確かに、この明らかな か い め つ具合は嫌な予感しかしない、というのは間違いあるまい。
だがしかし、現状こっちが危険な目に遭ってないことも確かであり、それが正解ルートだからだとすればこのバグ状態は想定内、なんて可能性も……。
「……あっ」
「イヤ待てなんだそのあっ、って!!それ絶対なんか気付いたやつだろ!気付かない方が良かったことに気付いたやつだろぉぉぉぉっ!!?」
「いやー、寧ろ今気付いてよかった、みたいな方向性というか……」
「はぁ?」
想定内、という言葉を脳裏で使ったがために、連鎖して思い付くこととなった答え。
それがなんとも説得力……もとい現状に見合ったモノであったため、『あっこれ答えだわ』となったがゆえの驚きを含んだ『あっ』だったというか。
……語り口が回りくどい?いいから答えを教えろ?
じゃあまぁ、そのお言葉に応えまして……。
「さっきのプールが、実質
「はぁ?いやいや、実際今俺ら次のプールに辿り着いてんじゃねぇか、だったらそれが答えいや待て待った待った俺も気付いた気付きたくなかった!!」
「突然発狂したんだけど、なにこれ?」
「さぁ?」
はい、意外と察しの良い銀ちゃんはSANチェックです()
そんでもって理解できて無さそうなおぜうさま達には、私たちと同じくらいのタイミングで現状の答えに辿り着いたっぽいマシュに説明して貰いましょー。
「……わ、わかりました。不肖マシュ、張り切って説明させて頂きます!」
「そんなに張り切るようなことなのこれ?」
「張り切ることなのです!……ええとですね、せんぱいはこう仰っているのです。さっきのプールに答えはなかった。進もうとして阻まれ続けるのが正しい挙動だった、と」
「はい?」
「設置されていたものは全てフェイク、答えがあるように見せ掛けているだけの悪質な罠……ということですね」
そう、さっきの寿司君とか酢酸のプールとか、全部それっぽく設えられただけのハリボテだった、というのが今しがた私が出した答え。
答えがないのだから進めないのは当たり前、逃げられるようにしてあったのはそうすることで無駄な時間を消費することを強要するため。
「入り口があるのなら出口があって然るべき、という心理を利用した罠ということですね。……現実には、入り口も出口も同じものだったわけなのですが」
「……ええと、じゃあ私たちが今居るここってなんなの?実際にさっきまでとは別のところに進めてるわけだけど」
「それです」
「はい?」
「バグ、と仰っていましたよね?……まさに言葉のまま。ここはバグを利用して無理矢理進んだ先、と言うことになるのですよ」
「はい???」
そして私たちは、答えのない世界をバグを利用することで無理矢理先に進んでいたのだった。
……そりゃじいさん襲ってこないよ!そんな挙動仕込まれてないんだからね!!