なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
……はい、そんなわけで唐突にDLCボスみたいなものが挟み込まれたことが判明したわけですが、悲鳴をあげてたのは基本私だけなのでありました。なんでかって?
「……ん?基本的には貴方への試練しか飛んでこないってことは、私たちは特に気にせず奥に進んでもいいってこと?」
「お気付きになられましたか()……まぁうん、道中現れるモンスターを迂闊に倒す、とかしなければ多分問題ないと思うよ。私は通れないけど二人は通れる、みたいな壁ばっか用意してくるだろうし」
というか、相手が【星の欠片】なのだから、普通にそれに反応する罠を作ることも可能なのだ。本来の黒幕と違って。
なので、私以外は素通しにする可能性は大いにある。
……とはいえ、最初に語ったバグ世界特有の問題は別に無くなったわけでもないので、当初の通り二人以外が先に進むのは非推奨なわけだが。
「まぁ、正攻法で進むなら壁の突破のためにその辺回避手段の無いやつを連れてこい、ってことになるんだけどね!『星女神』様のところの試練と同じく、そういう人たちを守りながら進むのもある種の試練、みたいなこと言い出すんだろうけど!!」
「ず、随分と荒ぶってるわね……?」
「これが荒ぶらいでか!!見に来ただけとか言っときつつ明確に喧嘩売ってるじゃんこれ!!」
「あー確かに。これで喧嘩売ってないは嘘ですよねー」
そうなのである。
ここまでやられりゃそりゃ喧嘩を売られているとしか言いようがないわけで、そりゃ私も荒ぶるに決まっているというか。
……いやまぁ、想定される相手のことを思えば、そうやって荒ぶるほどに相手の思惑通りになってしまうやつなので、できる限り冷静になるべきなんだけども。
「とはいえ冷静になれと言われて冷静に慣れるのならリラックスアイテムはいらぬ!そんなわけなので今から私は荒ぶる神!」
「静まりたまえー静まりたまえー。さぞ名のあるまな板神とお見受けするが、何故にそんなにも荒ぶるのかー」
「おうもっと荒ぶってもええんぞ???」
「どうどう、キーアちゃんどうどう」
ええい、自分が持てる側だからって余裕ぶりおってからに……!
とはいえここでペースを乱されてても仕方ないので一つ深呼吸をして、壊れた壁を乗り越え?先に進む私。
そのまま二人に追い付いたのち、更に前へと進んでいくのだけれど……。
「む、また見えない壁が……」
「……あっ、冗談じゃなくて本当に続いてくるのね」
「そう言いましたが?」
なんや疑ってたんかい。
そんな感じで意外そうな顔をしているゆかりんにジト目を送りつつ、今度はどういう制限なのかを確認する私。
これまた先ほどと同じ様に私だけ引っ掛かってる辺り、他の二人は該当しない制限なのだろうなーと思うのだが……。
「ふむ、ふむふむふむ……」
「それで、どんな感じなんです今回の制限は……って、すっごい渋い顔ですね!?」
「渋柿食べてもこうはならないって顔してるわね……」
そうして制限を詳しく確認した結果、顔が歪むレベルで渋い顔をする羽目になった私である。(これ仕掛けたやつ)馬鹿かな?
いやだって、ねぇ?
よもやよもや、意味がわからなさすぎて理解ができない類いというか。
……まぁ、この場で対処できるものだったので、さっくり進ませて貰うけども。
「いや本当に、なんなんでしょうねこの微妙な手間を強いるノリは……」
「おおっ!?え、なんでいきなりキリアちゃんに?!」
「これが一番早かったからですよ」
「はい?!」
「今回のは大分わかりやすいと思います。ちょっと考えたらわかるのではないかと」
「は、はぁ……と言われても、さっきと今で違うとこってキーアちゃんからキリアちゃんになったくらい……」
というわけで、最適解であるキリアへの変身を経由し、サクッと見えない壁を通り抜ける私である。
定められた制限を見た時には思わず「馬鹿じゃねーの?」となった私だが、抜けやすさとしてはありがたくもあるのでなんとも微妙な気分というか。
……この分だと次は元に戻らないと(結果的に)ダメ、とかやってきそうだなぁ。
そんな風にぶつぶつ文句を言いながら進んできた私に対し、ゆかりんはどうにも答えがわからないのか首を捻って困惑顔。
……このまま唸りっぱなしでも困るし、ヒントでも出すとしようかねぇ。
「では一つヒントを。現状カッチリ当てはまっているのは私とXさん、要素として含んでいるのが紫さんですね」
「はい?要素として含んでる?」
「もしかして……『青い人は通れる』、みたいな感じですか?」
「え、なにその制限」
「Xさん、正解です」
「なにその制限!?」
そう、ここでの制限は『自身の要素に青を持つか否か』。
アルトリア属であるXちゃんは勿論のこと、ゆかりんも名前的に『赤+
「え、いやちょっと待ちなさいよ?キーアちゃんは青くなくてキリアちゃんは青いってどういうこと???」
「え、なにを言ってるんですかゆかり。青いじゃないですかキリアの方は」
「は?」
「ほら、言葉が」
「言葉が!?」
で、私の場合はキリア状態だと
……まぁこれ、聞く人が聞く人なら声に青を想起する──いわゆる共感覚で青が出てくるってタイプのやつだから、わかんない人にはまったくわかんないんだけど。
「わ、私がおかしいの?言葉が青いってなに……???」
「おや、オーバーヒートしてしまいましたね。とはいえここで立ち止まっている暇もありませんし、抱えて進みますか?」
「そうですねー。あ、その辺は私にお任せを。流石に絵面があれですからね」
「幼女が幼女を背負っているようにしか見えませんからね……」
なお、その内容を聞いたゆかりんはと言うと、理解ができなかったのかしばらくフリーズしていたのだった。
……私が背負った結果また壁に引っ掛かると酷いことになるので、その辺はXちゃんにお任せしましたとさ。
「……はっ!?私はなにを……」
「あ、ようやく起きましたね」
はてさて、そこから数分後。
あれから何度か壁に当たり、その度ぶつくさ言いながら越えてきた私であるが……うん、そろそろキレてもいいんじゃないかなって思うんですよね()
「き、キーアちゃん……?」
「ふ、ふふ……初めてですよ、この私をここまでコケにしたお馬鹿さんは……ゆ……ゆるさん……絶対に許さんぞ虫ケラども!!じわじわとなぶり殺しにしてくれるっ!!!」
「うひゃあ!!?ちょっまっキアリー落ち着けぇ!!」
「
思わずフリーザ様にだってなろうというもの!*1
決めたぞここの主はボコる!直接的にか間接的にかはともかくボコる!!
さて、では何故に私がここまでキレ散らかしているのか、その一端をお教えしよう()
「最初の胸の話に始まり、色だ形だ経歴だなんだと次から次へと面倒なことをぶつけて来やがって……!!まさか『星解』からの因果組み換えまでさせられるとは思わなかったわよ……!!」
「わ、私が気絶してる間になにが……それとここで『星解』はヤバイ、みたいなこと前言ってなかった?」
「だからき0.2秒の『星解』みたいなことさせられたのよ」
「……おかしいわね、なんか今回多方面に喧嘩売ってる気がするんだけど」
気のせい気のせい。
……まぁともかく、大層面倒な真似をさせられたのは事実。
となればすべきことは一つ、ここまでの苦労を全て込めた反撃をここの管理者にぶつける、それだけである。
「ってなわけでー、今の私ができる最高の仕返しを考えた!」
「さ、最高の仕返し?!」
「それがこれだ!エロイムエッサイムエロイムエッサイム我は求め訴えたり~」*2
「一体なにを喚ぶ気なの!?って、お、おお??」
そんなわけで、そのための準備をするために呪文を詠唱。
祝詞は世界に染み渡り、その境界を震わせ異界の門を開かんと鳴動する。
開かれし虚孔より放たれしは昏き極光。
黒いのに輝く、という一種の矛盾を讃えたそれは通り道となり、私が求めるものをこの場に招き寄せる導となる。
「──神に逢うては神を斬り、悪魔に逢うてはその悪魔をも撃つ」
「こ、この台詞は……!?」
やがて響いてくるのは、一人の人間の声。
不遜を謳うそれは、されどその人物がそれを為せるだけの実力を持つがゆえのもの。
それゆえ、その不敬は窘められず、寧ろ彼のモノの独尊を強めるものとなる。*3
「(記録と)戦いたいから戦い、(他の走者の記録を)潰したいから潰す。私達に、大義名分など無い」<キリッ
「こ、このそこはかとなく怒られそうなこの台詞は……!!?」
「そう、わたしです」
「ぎゃー!?TASさんがカムバックしてきたー!?」
理不尽の化身、TASさんのエントリーだ!!
せいぜい怯えすくむがよいわこの世界の管理者め!!(やけくそ)