なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、前回は相手が巨大ゲッソーというのは思った以上に大変だな、みたいな話をしたわけだけど。
「正直こっちにいるのがスライムだった場合も、面倒臭さは似たようなもんだったと思うんだよね」
「言ってる場合かー!!」
あれだ、そういう話なら寧ろスライムの方がヤバかろう、みたいな?
……下手すると水着だけ溶かすスライム、とかになってたかもである。
そうなったら女性の敵どころの話ではないだろうから、そうならなくてよかった……と胸を撫で下ろしているスライム君であった。()*1
「それはそれとして、私は絶対に捕まっちゃいけないってことはわかって貰えたと思うんだけど」
「まぁ、面倒なことになるってのはわかったけどよぉ……じゃあどうするつもりだ?」
「ふっふっふっ、そんなの決まってるでしょー?」
「……なんか知らんが猛烈に嫌な予感がしてきたんだが???」
話を戻すと、現状私が相手に触れると無害なモノに変換できる、という認識で問題はない。
問題はないんだけど、その前に相手に捕まってしまうとその時点で『相手に触れる』というのが単なるスキンシップ(?)から攻撃……正確には反撃行動に性質が変化してしまう。
そうして変質した状態で触れるとそれはもう面倒臭いことになるので避けなきゃいけない、というのが今回の(というか、暫く続く大バグへの対処中毎回)気を付けるべきこと、というわけなのだけれど……。
「大雑把に言ってしまえば、
「……猛烈に嫌なよかんっ!?」
「行け銀ちゃん!私のために捕まってくれー!!」
「のわーっ!?」
「銀ちゃんがぶん投げられた!?」
「謝れ!銀ちゃんに謝れ!!」
狩人は獲物を狩る時こそもっとも無防備……!*2
ってわけで、銀ちゃんには犠牲の犠牲*3になって貰い、その隙にさくっと触れようというそういうお話である。
あとはあれだ、こういうお色気系の話の際代わりに男性が取っ捕まる、みたいなのもよくある話なので囮効果の期待値が高い、みたいなところもなくはない。
……まぁ、今しがたゆかりんも言ってたように、あとで銀ちゃんにはなにかお詫びをしなきゃいけないな、とも思うのだけれど。
「な、なんてことをするんですかキーアさん!!?役得ですかこれ?!」
「桃香さん???」
「ふ、ふぉぉぉぉぉっ!?銀時君のあられもない姿が!?」
「Xちゃん?????」
「こういうのも予測できた話のうちなのだ」
「ごじは……いや待った今いないはずのゴジハム君がツッコミしてなかった!?」
「気のせいなのだ」
「すぅっと消えてったーっ!!?」
「生き霊でツッコミしに来たと……?」
いや、なんだこのカオスな状況?
顔を両手で覆い隠し、恥ずかしいとばかりに顔をちょっとだけ背けてる桃香さん(なお、よく見ると両手の隙間からめっちゃ見てる)とか。
はたまた、お前何処の中学生男子だよみたいなノリでガッツポーズ決めてるXちゃんとか。……いや、ツッコミが追い付かんのだけれど?
そのせいなのかなんなのか、ここにはいないはずのゴジハム君の幻(?)が見えた気もするし……。
「うおー!!?おかしいだろこれなんで俺の水着まで剥ごうとしてやがんだこいつーっ!?」
「よくわかんねーけど布だけ剥ぎてーんじゃねーの?」
「本当によくわか……ぎゃーっ!!?なんか都合よくイカの触手で隠れてるけど一糸纏わぬ姿になってんじゃねーかテメー!!?」
「俺の方が先に捕まってたからな、こういうことにもなるってもんよ(最早ヤケクソ)」
んで肝心の捕まった銀ちゃんだが、桃香さん達の言葉を聞いてゲッソーがサービスでもしてるのか、はたまた本当に布だけ剥ぎ取るのを優先してるのか……。
ともかく、当人は必死になって海パンを押さえ、脱がされないように気を付けながら逆さ吊りになっていたりするし。
かと思えば最初に捕まってたモモちゃんの方は、最早一枚も水着を着てない状態で反対に開き直ってるし。
……あれだな、収拾付かないどころの話じゃないからさっさと終わらせろってやつだなこれ?
思わず遠い目をしながら、私は極力気配を消してゲッソーの背後に回ったのでした……。
「その結果生み出されたのがこちらになります」
「ぼくコブロン!よろしくね!」
「ええええええええ」
……はい、ステルス?ミッションは成功したんですけど、なにがどうなってこうなった、みたいなことになってて困惑してる私です。
やった当人が困惑してるんだから、周りで見てるだけのみんなは余計に混乱だよね?()
……仮定としてはとても単純、なにやら水着を剥ぐのに夢中になっているゲッソーの背後から近付き背中?にタッチ。
その後相手を構築しているバグを組み替え、別の存在に変化させたのだけれど……うん、その過程でなにか不明なエラーでも起きたのか、最終的に現れたのはイカでもタコでもなくコブロンだった、というわけでして。*4
「……もしかして、巨大なイカが巨大なタコに、それからタコだからタコ焼き、タコ焼きだからそれによく似た見た目のタンコブ……みたいな変遷があったのでは……?」
「!?」
なお、どうしてそうなったのか?
……という連想ゲーム自体は、マシュの言葉によってそれっぽい解釈が提示されたが……ないとは言いきれないのがこの話の恐ろしいところである()
「ま、まぁともかくバグ変化もこれにて二例目、かつどっちもマスコットみたいな変化となると、次も似たような感じになる可能性大だね!」
「おう、そうかもな。そういう考察をする前に一つ言うべきことがあると俺は思うんだけどな???」
「ごめんて……」
そんなわけで、横で滅茶苦茶怖い顔してる銀ちゃんに謝りつつ、次の大バグの元へと移動する私達である。
……え?銀ちゃん相手のご機嫌取りなら甘いものを用意する・ないしそれを約束すれば簡単だろうに、なんで言葉だけで終わらせようとしてるのかって?
そのせいで余計な時間も掛かってるのに?
「そうしたらそれこそ銀ちゃんが終わるんだよなだ……」
「なにか言ったか?」
「いんやなにも?」
……今回やたらと銀ちゃんに厳しい(展開・私の対応)が続くのは、ある意味そうして小分けに発散しないとあとで酷いことになるから……みたいなところもなくはないんだよなぁ。
──なんてことを本人に言うわけにもいかず、仕方ないので私が悪いことにしておく今日この頃。
今回の私、基本的に損な役回りしかないなぁ……と内心テンション駄々下がりでございます()
まぁ、愚痴っても仕方ないので心の中に留めておくが。
そもそもまだ問題の対処も終わってないし。
「そんなわけなので、次のとこ行きますよー。次はオルタ達とゴジハム君だー」
「……なーんかはぐらかされてる気がするんだよなー」
銀ちゃん、世の中気付かない方がいいこともあるんやで?
さっきのサービス(?)タイムの意味とか、ね?
……ともかく。
訝しむ銀ちゃんやらを引き連れ、再びのゲート移動。
そこで目にすることとなったのは、
「のわーっ!?ふざ、ふざけんじゃないわよアンター!!?」
「避けないでくださいオルタ!そして受け入れるのです!!私が母であることを!!」
「アンタ頭狂ってんじゃないの!!?」
「怖いよぅ……オルタお姉ちゃん怖いよぅ……」
「よしよしなのだ。もうすぐ本体が助けに来てくれるはずだから頑張るのだ」
「 」
「せんぱいが!?」
「真っ白に燃え尽きた!!?」
巨大な白いクジラの上に乗り、謎のビームを乱射するアクアと。
それを避けながら叫び続ける、ゴジハム君に乗ったオルタの姿(と、その背中に隠れてるコピー私)の姿なのであった。
……ふっ。許容量オーバーなので帰っていいかな?(明確な弱音)