なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「私は徹頭徹尾銀ちゃんが悪いって言ってたんだけど、なんか私が悪い私が悪いって言われるからさー、しょうがないし色々ぶちまけますね?そのくらいはシュガーティアさんも待ってくれるだろうし」
「いや待って……わからん……なんもわからん……」
銀ちゃんが絶賛混乱中ですが知ったこっちゃねぇ。
みんながそんなに私が悪いとばかり言うのなら、ここで今回の真実を全部ぶちまけちゃうもんねー!!
……とかいう冗談はともかく、ここでネタバラシと行きますと。
今回理不尽に銀ちゃんに降り掛かってたように見えた(かもしれない)色んなトラブルは、その実砂糖王・シュガーティアがどう誕生するか?……という点に紐付いたものだったのである。
「例えばデザートプールに突撃するか否か。あそこでもし恥も外聞も気にせず突撃してた場合、桃香さんがシュガーティアに取り込まれてました」
「どういうことなの……」
「大雑把に言うと
「まことに残念ながら、そうはならなかったがな」
本当に残念そうに肩を竦めるシュガーティアさんである。
……今の彼はあくまで一つの要素で作られた存在。
仮に道中の要素を取り逃していたなら、本気で勝てないタイプの相手になっていたことだろう。
例えば、私が銀ちゃんをあすなろ抱きしてた部分。
……どこからか銀ちゃん可哀想だの私が黒幕系慈悲プしてそう(要約)だの酷い言われようをしていた気がするけれど、あれだって必要な行程であった。
まぁぶっちゃけると、あそこで他の面々に(特にXちゃんと桃香さん)嫉妬の感情を抱かれる、抱かれるような行動であるのだと
「言い換えると今の銀ちゃんは二人にストレスを掛けてますよー、気付いてねーってことになるのかな。……あ、言っとくけど『私があんなことしたから』ストレスが発生したんじゃなくて、もっと根本的なところでやらかしてるよって意味よ?まぁ、その辺は(マシュ的に)私もあんまり強くは言えないんだけども」
「なるほどなのだ。銀ちゃんが無自覚ジゴロだとか女殺しだとか、そういう話だったのだ」
「いきなりなに言ってるんですかねぇ!?」
おっとしらばっくれるのはよくないぜ。
どうやら最近、また誰か新しいよろず屋メンバーが加わりそうだとかなんとか、風の噂で聞いてるんですぜこっちはよー。
……要するにハーレム?も大概にせーよ、みたいな周囲の圧というか?
いやまぁ、本人的にはまったくそんな気はないんだろうけど……そんな気はなかろうと周囲に女の子の影が増え続けるのは、そりゃ近くにいる女子からすれば面白くないでしょうよ、というか。
その辺は銀ちゃんの沽券(と、ある意味私に飛び火)に関わるのでこれ以上は触れない*1けど……微妙に視線を逸らしてる二人は銀ちゃんともっと良い雰囲気になりたいなー、みたいな感じの乙女心を発揮してらっしゃるので気付いてあげたまえ、というお話というか?
で、ぶっちゃけるとそれだけの話でしかないものが、なんで今回世界崩壊にまで波及することになるのか、って話だけど。
このシュガーティアさん、根本的には銀ちゃんの認識に紐向いた存在だから、というのがとても大きい。
「俺の認識……?」
「そ。今さっきの私との触れあいは二人の嫉妬を知りなさい、って話だったけど……シュガーティアさんの大本は
単なる防衛本能ではなく、かといって周囲から向けられる感情だけでもない。
坂田銀時に関わるあらゆる感情が依り集まって生まれたもの、というのが正解だろうか。
「具体的には他者からの思いを集める
「まんまゲーティアじゃん!?」
「最初からそう言ってますがな」
……まぁ、そういう形になったことにアクアの存在がある、という点ではまるっきり銀ちゃんのせいとも言い辛いのかもしれないが。
ゲーティアの類似として形を持つに至ったのはそこにアクア……もといジャンヌがいたからだし。
「なるほど……それはともかくとして一ついいか?」
「はい、なんざんしょ」
「俺の気のせいならいいけど……
「お、流石目敏い……もとい耳聡いね。例えば兵装舎でカズヒラ・ミラーだとか、管制塔でクロムだとか。そんな感じの名前が隠されていましたねー」*2
「同じ声優ぅぅぅぅっ!!!?」
はっはっはっ。
……そもそも銀ちゃん単体で世界の危機なんて発生させられるわけないじゃんね?
いやまぁ、彼が中心であることは間違いない。ないのだが、その辺ちょっとややこしい話があったりするわけで……。
「アクアの無茶でこの施設が広がった際、その時に出来上がった一種の隙間によってここにいるあやふやな銀ちゃん達が発生したわけだけど。……それ、出てくるものが銀ちゃん達限定である必要性はどこにもないよね?」
「あっ」
そう、彼らがあやふや精神体(っぽいなにか)として現れる理由となった、増えた施設とその歪み。
それは【星の欠片】由来のモノであるため、必然的に他の次元に繋がりうる可能性を持つものであると考えられる。
「まぁ、本来どっかに繋がる・もしくはなにかが通れるような穴になることはないんだけどね?微小存在の引き起こした歪みである以上、発生する穴は見た目上ミクロンにすら満たないものにしかならないわけだし。……ただ、相手が物理的な大きさを持たない情報であった場合は話が別。それは小さな穴であれ通ることは可能だから」
とはいえ、仮に他の次元に繋がったとしてもそこにある存在達がそのまま通ることは不可能に近い。
その理由もまた、関わっているのが【星の欠片】であるがため。
微細数である私たちの影響で空く穴というのは、結局のところ水すら通れない穴とも呼べないような穴でしかないのだ。
にも関わらず、今回酷いことになっているのは、偏にこっちに通ってきたのが
物理的な大きさを持たない情報という概念は、そこに穴があれば幾らでも通り抜けることが可能……というわけである。
だがしかし、それでも本来ならば問題が起きることはなかった。
原則『情報』はエネルギーを──なにかを起こす力を持たない。*3
それ単体では物理的な現象を引き起こすことは叶わず、ゆえに例えこちらの世界に他所の情報が紛れたところでなにも起こらず霧散するだけ、というのが関の山なのである。
「──ところで、
「魔術式……大雑把な見方をすると
「あばばばばばばばばばばば」
……はい、銀ちゃんがバグりましたが続けましょう。
本来霧散するだけでしかなかった情報。
しかしてそれは、あやふやな状態でそこにあった坂田銀時という存在に触れることにより、本来辿るべき道筋から外れることとなった。
霊体に──見方を変えれば情報の塊のようなものに近い状態になっていた今の銀ちゃん達は、すなわち彼らからすれば非常に理解しやすく触れやすいものになっていたわけで。
結果、単なるデータでしかなかったはずの彼らは銀ちゃん達を介して急速に成長。
また、その際に得たデータ──文字通りの単なるデータから果ては彼らが抱く感情に至るまで、あらゆるものを糧として自身に組み込んでいき──、
「結果、我らは判断した。この世界、生かすに能わずと」
「課程が意味不明なんですけどぉぉぉぉぉっ!!!?」
その結果、得られた情報から判断してこの世界に存続の価値無し、と判断したのであった。
……控えめに言ってはた迷惑ですね、わかります。
A D V E N T S U G AR
砂糖王 顕現
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