なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「まぁ一応、暇潰し程度ならトラブルの起因にはならないんだけど……」
「それを見た人の反応によっても変わる、のでしたか?」
「そういうことー」
周囲の邪魔にならないよう、端の方に固まってぐだぐだとし始めた私。
案の定モモイが微妙な様子になっているが、その辺は我慢して貰うしかないので抑えるように注意する私である。
……いやまぁ、気持ちはわかるんだけどね?
目の前の筐体から楽しげな声が聞こえてくる辺り、私もやりたーいって気持ちになるのは寧ろ自然なことだろうし。
とはいえその気持ちに従って行動されると困ったことになるので、みんなで目を光らせているのであったとさ。
「し、信用がない……」
「その辺は寧ろ信用されてるんだよ、ほっといたら多分突撃してるなって」
「酷くない?!」
いや君自分がデス付く方のモモイだってことわかってる?
通常のモモイに対しての予想がまったく役に立たないこと理解してる?
いやまぁ、普通のモモイについても私はよくわからんのだけれども。
「……そうなんですか?」
「私ブルアカには触れてないから。掲示板でみんなが話してるのを聞き齧ったりくらいはしてるけど」
「なるほど、参考までにどういうことなら理解していらっしゃるのでしょう?」
「そうだねぇ……セクシーですまない、とか?」*1
「あまりにもピンポイント……」
あとは見た目が成人済みにしか見えない生徒が何人か居る、とか?*2
出てくる女性キャラは原則未成年・すなわち生徒であるってことになるらしいけど、そのせいで見た目が明らかに敏腕OLとかなのに学生、みたいなことになったりするらしいとか。
まぁともかく、私があんまりブルアカには詳しくない、というのは確かな話。
そのため、モモイについてもそんなに詳しくはないということになるのであった。
とりあえず名前の元ネタがゲームメーカーっぽいってことと、妹がいるってことくらいしか知らないってことになるのかな?*3
「あ、妹がいることは知ってるんだ」
「うむ、知ってる知ってる。双子だか三つ子だかで妹の方が姉より優れてるって話も知ってる知ってる」*4
「なんだか悪意があるなぁ!?」
まぁ、モモイ側が無鉄砲っぽくてそれをフォローするのが妹のミドリ、みたいな関係なんだろうなーという認識というか?
……その辺はまぁ、デスモモイにも当てはまるのか微妙なところも多いとは思うのだが。
「ともかく、私の認識なんてそんなものなんであんまり話題を振られてもついていけないかも、とだけは述べておくよ」
「……まぁ、私も厳密にはモモイ本人じゃないから、別にいいけど」
そんな感じでモモイについての話は終わったんだけど。
……うん、これでもまだ一時間くらいしか経過してないんだよね!
このノリであと二十三時間も待たないといけないの結構大変だよね!
「暇潰しはいいんだよね?だったらなにかやろうよー」
「ふーむ。じゃあ神経衰弱かトランプータワー辺りで遊ぼうかね」
「なんかチョイスが片寄ってない???」
ってなわけで、用意しました暇潰しの道具。
特に捻りもなくトランプなんだけど、実は遊べる内容に限りがあったりするのはここだけの話。
いやまぁ、冷静に考えれば当たり前の話なんだけどね?
下手なことをすると因果がどっかに行っちゃうかも、ってのが今回の懸念事項なわけだから、白熱するような遊びは避けた方がいいのは間違いない。
「となると、ポーカーとか大富豪は良くないってことになる。どっちも積極的に他人と競うものだから、その辺りがさっきの話に引っ掛かる可能性大というか」
「神経衰弱も他人と競うものじゃない?」
「うん、だからこれ一人遊び用なんだよね」
「どっからともなく大量のトランプが!?」
ってなわけで、さっき出した暇潰し──神経衰弱も、実のところみんなでわいわい遊ぶタイプではなく、あくまで一人で遊ぶためのものだったりするのであった。
ほら、一人でカードを取って遊ぶ……っていうとソリティアとかあるじゃん?そういうのは問題ないから今回の暇潰しに持ってこいというか。
「じゃあなんでソリティアじゃなくて神経衰弱……?」
「ソリティアは成功しないことがあるでしょ?よく必勝法があるみたいなこと言われる*5けど……勝てないことの方が感覚的には多いわけじゃない?その点神経衰弱は諦めない限りは必ず終わるもの。失敗することがないとも言い換えられるわね」
では、何故ここで話題に出したのが神経衰弱なのかというと、これはソリティアが一人用のゲームである、というところがとても大きい。
一人用の遊びが成立するのは、原則
絶対に勝つ遊びというのは中々成立し辛いと言い換えてもいいかもしれない。それをする意味を問われかねないから、というか?
そういう意味では、神経衰弱も一人遊びとしては成立しないのでは?最終的に諦めなければ必ず勝てるのだから。
……みたいなことになりそうだが、実際には神経衰弱は一人遊びとして認められている。
それが何故かと言えば、必ずと言いつつもその流れは一定ではない、というところが大きい。
「やることは変わらず同じ数字を二つ集めるのが目的なわけだけど、それらの数字は常に同じ場所ってわけじゃないでしょ?配り直す際に位置はシャッフルされるわけだから、やってる人間が常に同じ動きをすれば必ず勝てる、ってわけではない。ランダム性がある、と言ってもいいかも?」
成立する一人遊びというのは、基本ランダム性を内包している、ということになるだろうか?
無論、ランダム性と言いつつ人の手である程度制御できる場合もあるが……それはそれで、ランダム性を規則性に変換する……という形で別方向の遊びになりうるので問題はない。
勿論、ランダム性のない一人遊びというのもあるが……そういうものは得てして道具が必要なもの。
今回用意できている道具はトランプくらいしかないので、その類いの遊びは端から考慮の外である。
……え?寧ろなんでトランプはあるんだよって?そりゃ勿論、さっきカラオケしてる時に暇だった面々が大富豪とかしてたからですがなにか?()
その辺はともかく。
今用意できる道具がトランプだけ、かつ一人遊びとしてやれそうなのが神経衰弱、もしくはトランプタワーに限定されるのは間違いない。
ソリティアに関しては神経衰弱よりランダム性が一段階上なのでこの場には適さない(≒他の可能性に作用するかもしれない)わけだから、つべこべ言わずにお一人様神経衰弱してろ、ってのが今回の話の結論である。
「な、なんかすっごい穴のある理論を滔々と語られた気がするんだけど……?!」
「あっはっはっ気のせい気のせい。とにかくお前は今すぐ神経衰弱がしたくなーるしたくなーるぅ~」
「……うん、トランプタワーやるね!」
「あれー?!」
なおその結果、みんなトランプタワーで遊び始めたのは余談である。
……可能なら神経衰弱してほしかったんだけど、まぁ本当の理由をぼかしたらしゃあないか、切り替えていこう。
「……なんか不穏なこと言わなかった今?!」
「気のせい気のせい~」