なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~   作:アークフィア

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もはや一種の祭りの様相

「射撃大会と聞いて」

「呼ばれてきましたー」

「ゲェーッ!!しのちゃんとのび太君!?」

 

 

 唐突に射撃トップクラス連れてくるんじゃねー!

 いやでも私は勝つけどね?負けませんけどね???

 

 ……よくよく考えたら【星の欠片】としては大分矛盾した発言なのだが、その辺はゲームの中の話なので大丈夫大丈夫。

 ってなわけで、しばらく現代トップクラスの射撃の応酬をご覧下さい。

 

 

「いやおかしいって!?なんで見ただけで覚えてるのこの子?!いやまぁ『神断流』の原理的にできてもおかしくはないけど!?」

「うーん、流石にのび太君と比べられるとちょっとあれよね……」

「な、なんだか照れるなぁ……」

「こっちとしてはなんもわかんないんだけど!?」

「ええと、のび太さんがせんぱいの射撃を見て、自身にも使えないかと試した結果……」

「『神断流』は誰にでも使える技術なので、さっくりと覚えてしまったと」

「キーア……もとい海里の様子を見る限り、本当なら単に覚えるにしても時間が掛かるものなんだろうがな」

 

 

 その結果?

 ええ、のび太君が自分の撃つ拳銃に『神断流』を適用し始めて酷いことになりましたが?

 ……デルセンもといシュネー先生の読み通り、本来なら覚えるにしてもある程度時間が掛かるものなんだけど……自分にも使える技術だと理解した時の習得力の速さよ……(白目)

 

 ……はい?お前さんのは弓矢でやってるのに、拳銃にも応用できるのかって?

 ええまぁはい、『神断流』には扱う武器によって幾つか系統が別れておりまして、逆に言うと系統が同じなら使い回せるのですよ。

 さっき使ってた『鷹狩』系は射撃武器用の技なので、覚えられさえすれば拳銃だろうが弓矢だろうが、なんだったら石ころの投擲にだろうが応用できますし。*1

 

 まぁ、だからって覚えてすぐに使いこなすのはのび太君のセンスあってのことだろうけども。

 

 

「……っていうか、そういえば二人は姿変えてないんだね?」

「僕はそもそもこういうゲームは初めてだから」

「私はそもそも途中からこの姿になった類いだし……」

「ああうん、そこまで今の姿に飽きとか来てないってわけね……」

 

 

 なおこの二人、『ブレイジング・デュエル』内にしては珍しく外と中の姿に変化がない。

 それが何故なのかと言うと……のび太君は本人の言う通りそもそもまだ新人であるため。

 それからしのちゃんの方も、姿が変化してからそれほど時が経過してないため、双方ともに今の姿にほんの少しでも飽きがくるほどではない……ということになるようであった。

 ……まぁ、それを言い出すと最近来たばかりのジェイドさん達は今の姿に飽きているのか、って話になるのだが。

 

 

「そこら辺は単にこっちの方が楽しそうだから、という面が強いですねぇ」

「楽しんでるってのはよくわかるよ」 (#^ω^)ピキピキ

「せんぱいのお顔が悪鬼羅刹の如く!?」

「あーうん、言いたいことはわかるよ、うん」

 

 

 妖艶な魔法使いの姿だからって見せ付けなくていいんですわ(真顔)

 ……いやまぁ、その見た目のキャラやるんなら確かに見せ付けるポーズは必要だとは思うけども。

 

 ってなわけで、滅茶苦茶楽しそうなジェイドさん……もとい魔法使いさんは置いとくとして。

 

 

「のび太君が『神断流』を使うと言うのなら、こっちも本気を出さざるをえない!」

「具体的にはどうするの?」

「こうする。くらえい必殺『嘴突(しとつ)』!」

「なにそれ!?」*2

 

 

 なにって『神断流』奥義の一、『嘴突』ですがなにか?

 ……いやまぁ、実際には奥義っていうか『無闇矢鱈に使うもんじゃあない』って戒めの意味での最後まで取っておくべき技(奥の手)扱いなんですけども。

 自分の腕をぶっ壊しながら放つ、ってとこまで含めて再現の範囲に入ってるから、現実世界で使うと漏れなく酷いことになるし。

 

 

「つまり、ゲームの中でならデメリットを無視できるってわけだよね!」

「ふざけんなー!?デメリットをゲームに押し付けてるだけじゃないのよー!?」

「局所的に今バグが起きたって知らせが出たの……周囲のデータごと引き千切ってるようなものなの」

「絶唱かなにかかこれは」

 

 

 あらやだみんな好き勝手言ってくれちゃって。

 ……まぁでもうん、それも仕方のない話なのかもしれない。だって私の目の前、嘴突を打ったあと暫くグラフィックがおかしくなってたもん。なんか明らかにバグってたもん。

 ついでに言うとフィールドの障害物とかくり貫かれたように消滅してるわけで、そりゃそんな破壊の痕跡が鼻先を通り抜けていけば腰を抜かすよね、と涙目で尻餅付いてるのび太君を見ながら考える私である。

 ……ははは、ちょっと加減を誤ったかなって()

 

 

「し、死ぬかと思った……」

「まぁでも、そこまでされる理由はわかるわ。だって『鷹狩』ありののび太君、明らかに調整ミス級のプレイヤーだったもの」

「隠れながら撃ってるのに急所以外に飛んでいかないわけですからねぇ。しかも自分自身は徐々に戦場から離れながら、なのですから」

「あのまま逃したらこっちの攻撃は届かないのに相手の攻撃は全て有効打、さらには隠れてるどころかこっちの姿が見えてないのに撃った弾が曲がってこっちに当たる……とかいう、明らかに戦略級の相手になるのが見えましたので」

 

 

 月面の裏から撃ってるのに地表を焼くレーザーの如く、である。

 あきらかに一個人が持ってちゃいけない技量だし、それが相手になるとなればなにを置いても殲滅する他ねーや、ってなるのは仕方ないと思うの。

 わかりやすく言うと弾数無限の『天蠍一射(アンタレス・スナイプ)』を持ったのび太君、みたいなもんなわけだし。*3

 世界トップクラスの射撃の名手が武器まで最高峰のモノを手に入れた、となればそりゃチートだなんだと騒がれるのは当たり前のことなのだ。

 

 ……まぁ、それだけだと実はそこまで問題じゃないんだけど、この場合下手に彼に勝たれてしまうと後の事全部彼を巻き込む必要性が出て来てしまうため、涙を呑んでボコらせて貰った次第なわけである。

 

 

「よくわからないけど海里お姉さんの視線が怖いよ……」

「あれは多分『やっぱりのび太君とは仲良くなれない』とか思ってる顔よ多分。落ちこぼれを自称しつつ短時間で『神断流』を使いこなしたりしてる辺り、やっぱり天才の区分じゃないの、とか考えてるのよ」

「おいこらしのちゃん、人聞きの悪いことを言うんじゃないわよその辺まとめて薙ぎ払うわよ」

「証拠隠滅のために辺り一帯全部焼き払うみたいな暴挙をしようとしてんじゃないわよ!?」

 

 

 おっと凛ちゃんに怒られちゃったんだぜ☆

 

 ……それはともかくとして、である。

 射撃トップクラスの二人を倒したことで、さらに私もとい海里の噂が広まることであろう。

 そうなればさらに挑戦者が増え、さらに勝ち続ければやっぱり挑戦者が増え……ひみつ道具の望む盛況さもクリアできるかもしれない。

 

 

「ってなわけで挑戦者求む!我・最強・也!」

「なんであんなに張り切ってるのあの人?」

「さ、さぁ……?一応目的としてはこのゲームを流行らせる、ということになるはずですが……」

「それだけが答えとするには些か勢いが強いな。あれか、ストレス発散も兼ねてるのか?」

「こらそこ聞こえてるわよ!貴方達も頑張るのよほらほら!」

 

 

 ……まぁ、裏を知らない他の面々との必死さ?的なものの違いがあるのも確かなんだけども。

 ともあれ、ストレス発散だと勘違いされてた方が動きやすいのも間違いないので、このままはっちゃけていく次第である。

 

 

「……なんて風に思っていた時期が私にもありました」

「あわわわ……」

 

 

 はい、そんな風に甘えた考えでいたのが悪かったのでしょうか。

 仮にそうだとするのであれば、こんな流れにした神様を殴り倒したい気持ちでいっぱいでございます。

 え?なにが起きたのかって?それはねー。

 

 

「オラげぇむなんて初めてやっぞ!でもここにつえぇやつがいるってんなら触らねぇわけにもいかねぇよな!」

「はははそうですねぇ。私としてはゲームの中でもグランゾンがちゃんと動くのか、ということの方が重要なのですが」

「わぁ、ボクにも楽しめるかしら」

 

「……他も大概だけどエー君連れてきたのは誰だぁ!!」

「はわわわわ世界が……世界が滅びる……!」

 

 

 その子ターンエーガンダムなんですけどぉ!!

 いやまぁそれを除いた他二人も大概だけどさぁ!!

 

 ってなわけで、唐突な難易度ハードが始まりそうですがこれひみつ道具云々の話で収まるんですかね……?

 

 

*1
『神断流』には主に一刀流・二刀流・長柄武器・短柄武器・素手・射撃武器をそれぞれ一系統とする技の派閥が存在する。それぞれの技の派閥を越えて他の武器種でそれらの技を使うことはできない(ポールウエポン(長柄武器)を投げて『鷹狩』を使う、というのは不可能に近い。石ころの投擲に反映できることからわかる通り、凄まじく頑張ればできなくもない……が、基本的にはおすすめされない(色々なデメリットが湧くため))

*2
『神断流』短柄武器・奥義の一つ。ナイフなどの攻撃範囲の狭い武器を全身のバネを使って渾身の力で突き出すことにより、()()()()破壊の轍を刻む。……根本的に対人戦で持ち出しちゃいけない超火力技。ともすれば放った自分の利き腕が粉砕骨折するレベル

*3
『fate/apocrypha』のキャラクター、黒のアーチャーことケイローンの持つ宝具の一つ。天に輝く射手座から矢を放つ超高度スナイプ。()()()()()()()()()()()射手座を介して発生する技である為、発動の際のラグが一切ないのが持ち味。威力・精密性共に高く、かつ追尾性能まで持ち合わせる破格の宝具。なお、この場合は『宇宙から放たれる矢』という点に着目し、地上にある限り避ける術がない……という風に解釈した上での例え。のび太君が衛星砲を手に入れた、みたいな感覚でも可

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