なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、手伝いが本当に手伝いになりそうな今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今私は修羅場と化している小松君の担当部分に、エミヤんと一緒に見学しに行ったところである。
……え?見学した感想?ありゃどうしようもねーわ()
「組み合わせることにより成立するのがあのスープだが……彼の料理の腕前を前提としたものであるがゆえに下手に手伝えん。というか下手すると食材が拗ねるというのが大問題だ」
「あー……あったね、食材の機嫌を窺いながら調理しないといけない、みたいなの」
正確には食材に気に入られてないとダメ、みたいなあれだっけ?
……まぁ正確には調理の難度が下がる、みたいな話らしいんだけど、ともかく小松君以外が迂闊に調理を担当しようとすると味が落ちたりするのだそうな。
簡単な下拵えくらいは手伝えるけど、それ以上は必ず小松君がやらないとダメ、みたいな感じになるらしい。
なので、今回の小松君は常にオーバーワークに近い様相になっていたのであった。
……流石にあのままだと普通に過労死しそうだったのでちょっとお手伝いはさせて貰ったけど。
「ふむ……特殊調理食材の判定すらごまかすか。流石は【星の欠片】と言うべきところかな?」
「単に他の人が試してなかったってだけで、やろうと思えば別に【星の欠片】以外でもやれると思うよ?まぁ代わりにそっちのノリで言うと『真祖が真面目に繊細な調理をしている』みたいな感じになるだろうけど」
「……それはまた、違和感がすごいな」
「でしょ?」
あの長女様が至極真面目に料理をしてたら驚くどころの話では済まないでしょ、みたいな。*1
その辺の話はともかくとして、具体的に私がなにをしたのかというと話は単純、ドーピングとコピーである。
食材が拗ねるのは、根本的には他の人に触れられたくないがため。
ゆえに、手伝いをする人間もまた本人ならば問題ないだろう、ってことで小松君を増やしたのである。具体的には本人を合わせて五人ほど。
……え?なんで五人なのかって?そりゃ勿論同じ属性・同じ人間であるとごまかすのにそのくらいが限度というか最適というかだからですが?
わかりやすく言うと『お調理戦隊・コマツンジャー』みたいなものとして扱っているというか。
「まぁ、その実態は【
「普通に並行世界から本人を呼んでくる、とかではダメだったのかね?ほら、確かそういう技能も持ち合わせていただろう?」
「【偽界包括】のこと?言っとくけどあれ同一人物って言っても厳密には
いやまぁ、気付くのは半ば不可能に近いけども。
……とはいえ万が一気付かれた場合、並行世界の彼等どころか小松君本人まで食材に嫌われる可能性が高いので、余程切羽詰まってない限りは試したいと思わない手段でしかないんだよね。
とまぁ、そんな感じでエミヤんの提案を否定する私である。
いや、言いたいことはわからないでもないけどね、これだと小松君の負担減るどころか増えてるようにしか思えないし。
ただ、並行世界の同一人物を同じ人として扱うか、っていうのはそれこそパターンが色々あってややこしいことが大半なので、素直に本人が頑張る方が後々面倒がない……ってのも事実だというか。
「そんなものかね」
「型月だと魂が同じなら同じようなもの、って感じが強いけどそれと同じくらいその人はその人しかいない、みたいなパターンも根強いでしょ?」
「……ふむ、それもそうか」
ってなわけで、エミヤんも納得したところで小松君の作業見学を終えてその場から離れる私である。
……見応えはあったけどね、同一人物の別人じゃなく全部一人の思考で動いているから連携力おかしいレベルだったし。
とはいえこちらにはもうできることもなく、観察していても別に小松君の作業速度が上がるわけでもないので、さっさと当初の目的に戻ろうってわけである。
「一番の戦力である小松君があれだから、他のとこの手が足りてないってのも本当の話だし?」
「私は一応外様の人間だから今回は手伝いを主としているが……正直一人ではまったく足りんとしか言いようがなかったからな。精々期待させて貰おう」
「へいへーい」
そも、手伝いが終わったら私の仕事もあるんだし。
……そんな言葉を呟きつつ、私達は早速一人の料理人の手伝いに乗り出したのであった。
「なるほどな、そうして働きに働きまくった結果の休みが今日ってわけか」
「そーそー。それとハロウィンの影響探しもしないといけないし?」
「それでやることが『tri-qualia』へのログイン、ってのはどうなんだって気もするけどな」
はい、そんな感じで忙しかったのも今は昔?
次の日である今日は祭期間中初の休み、そんな日に私は朝っぱらから『tri-qualia』へのログインに勤しんでいたのでありました。
なお、別に遊んでいるわけではない。
いやまぁ、休みの日なんだし別に休むのも遊ぶのも自由なんだけど、正直休みの日でもないとこっちに関しては解決し辛くてねー。
……そう、祭とは別に解決しなくてはいけないことというのは、裏で密かに進んでいるであろうハロウィン関連のイベントのこと。
どうもデスモモイとエリちゃん経由で、透き通るような青春が巻き起こっている感があるのだけれど……今のところ、祭中にその気配を掴むことは叶わなかった。
「変な銃器が増えてる、って話だったか?」
「そうそう、シノちゃんのビィ君銃とかね。祭が始まる前はわりと見付けられたんだけど、始まってからはなんともねー」
「確か……牧瀬さんの『亜種未来ガジェットEX号』、エリザベートの『チェイテライフル』、それからシノの『ヘカートⅤ』とキーアの『飛鷹』だったか?」
「それと、デスモモイが話の起点だとするなら彼女の銃も一応含まれるね」
「デスモモイの銃?」
「うん、『光線銃FATALITY』」
「なんか予想外の名前がでてきてないか?」
いや、あれはデスモモイはモモイじゃない、っていう主張の一部というか……。
もしくは
ともあれ、本来のモモイが持つ銃とは明らかに様相が違うため、これらの異変の原因になっている可能性は否定できないわけである。
まぁ、あくまでもきっかけの一つであって、ハロウィンに湧いてくる武器達の一つではないんだろうけど。
「そういう意味ではシロコちゃんも別枠かなー、あのこの初出は年始だったし」
「それならミネ団長も別枠だな。あの人はもっと前からいるし」
「……あの人ブルアカ組って印象ないんだよねー。基本ナイチンゲールさんと一緒にいるから」
「ああ……あくまで鋼鉄の天使枠ってか?」
「そうそう」
なりきり郷的には一番始めに現れたブルアカキャラ、ってことになるはずなんだけどねぇ。
こう、つるんでるメンバー的にどうも特定の作品、って感じがしないというか。
あくまでも『見境なき医師団』の一員としか思えないというか?
なんなら最近トキさんとナイチンゲールさんの薫陶を受けて素手戦闘を極めだしたみたいだし。
「あ、あとそういえば戦闘終了時のポーズが似てるってんでソルさんからもちょっと興味を持たれてたっけ」
「なんだっけか、勝利ポーズが二人とも得物を地面に無造作に突き刺すんだったっけ?」
「盾と剣っていう差はあるけどね」*2
うん、ミネさんはどこに向かってるんだろうね?
そのうちベッドをお連れしそうで怖いわー。
……ともあれ、シロコちゃんとミネさんは普通に原作の通りの銃器を持ち込んでいるため、ハロウィンのあれこれとは関係ないのだろう。
それからブルアカ出身キャラというとアリスがいるけど、彼女はサファイアさんが見守る中未だに睡眠学習中。
ゆえに彼女のための銃、というものは未だ出現してはいない。
なので、ブルアカ組は基本きっかけにはなっていても、そこからハロウィンに関わったりはしていない……ということになるわけである。
「まぁ、ハロウィン銃器の持ち主として見初められた人、みんなヘイロー生えてるからその辺のごまかしは効かんのだけどね!」
「そういえばなんか浮いてるなーって思ってたけど……それヘイローだったんだね……」
まぁ、メンバーが関わってないだけで、この現象にブルアカの
……ってなわけで、私の後頭部に浮いているはずの輪っかに想いを馳せる私である。
うん、クリスが『亜種未来ガジェットEX』を持ってヘイローが生えてきたように、他の面々もそれらしきものが後頭部に浮かび始めたのである。
具体的には、その人物に関わりのありそうな要素がイメージされるような形のものが、だ。
例えばエリちゃんはバートリ家の家紋を模したような見た目のものが、シノちゃんならば照準をイメージしたような見た目のものが、といった感じ。
因みに私は黒い光みたいな感じのモノである。……なんか縁起悪くない?
で、このヘイロー、見てわかる通りゲーム内だろうが平気で浮いている。
……これは『tri-qualia』自体が特別なことも理由の一つだろうけど……。
「このゲームの中にもハロウィン銃器が隠れてます、っていう証明だと思うんだよね……()」
「ああ……」
予測されるのはこのゲームの中も対象です、というある意味地獄のような事実なのでしたとさ。……イジメかな?