なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、引き続きラットハウスからお送りします。
話題も引き続き侑子についてなんだけど……うん、似合ってるけど似合ってないって感じだなこれ()
見た目は普通に成人女性なんだけど、だからって制服が似合ってないってわけでもないというか、なんかイメクラとかのイメージが抜けきらないというか。
「そうはいうけど、元のブルアカにもこういう子は居るでしょ?」
「いるけどさぁ……だからって侑子までそんな格好しなくても……」
「……いや、冷静に考えてみるとこれが一番なのかもしれない」
「はいぃ???」
歳を考えろ……は私にも引っ掛かってくるのでなんとも言えないが、やっぱり制服は無いでしょ……と言い連ねる私に対して待ったを掛けてきたのはライネス。
なにやら真剣な表情でそれはアリだ、みたいなことを言ってきたわけだが……いや、ついに狂ったか?(失礼)
ただ、そのあとに続いた彼女の言葉に、私も少なからず唸る羽目になったのだが。
「私はあまり詳しくはないけど……ブルーアーカイブという作品は恐らく
「……ん、んん?」
「なるほど……もしかしてだけど、五条さんとか呼んできても問題がなかったりするのかも?」
「んんんん????」
というのも、だ。
ライネスが触れたのは、ブルーアーカイブの根幹設定──神霊や悪魔などの人ならざる存在が、愛らしい少女達の見た目という器を得て生活しているのではないか、というもの。
実際、作中人物の一人である『小鳥遊ホシノ』などは、事情を知る人物からは『暁のホルス』などと呼ばれているが、それはエジプト神話における太陽の神の名前でもある。
他、うちにいる人に限定するならシロコちゃんは狼の神、すなわちアヌビスと同一視されているのが窺えたりするし、うちには居ないけど聖園ミカという少女はほぼ確実に天使ミカエルと同一・ないしは関係のある存在であると思われていたりするわけだ。
本来であれば、このような天使や悪魔・神などの超常存在が現実に存在し続けられる謂れはない。
それを可能にするのが、彼女達を少女の姿に変じさせているテスクチャなのではないか、という話がほぼ確定事項として語られているわけである。
で、このテスクチャ。
恐らく今回のハロウィンにも密接に関わっている可能性が高い。
「『逆憑依』の際に性質を限定させる要素を持ち合わせている、とでも言えばいいかな?本来は彼等の持つ能力を武器を扱うこととして再定義でもしているんじゃないかと思うが……その『武器を扱う』という部分が悪さをしている、とも言えるんじゃないだろうか?」
本来のそれが
……わかりやすく言うと、本来人ならざるモノを零落させるための機能が、あくまで相手を少女化する方向にのみ働いているのではないか、みたいな?
この話の問題点は、『何の目的で』ではなく『誰をそうするのか』という部分が『逆憑依』と結び付いたことで変化してしまっている部分。
本来なら神様とか天使とか、そういう危ないものを少女という形に押し込める機能なのに対し、『逆憑依』の場合は少女という形に保護するものになってしまっている、と。
「言い換えるとだ、
「すさまじくはた迷惑な結論にたどり着いた!?」
……全人類女体化計画とな?(難聴・困惑)
「つまり、端から少女性を持ち合わせていれば今回のハロウィンの対象にならない、ってこと?」
「いやいや待った待った!だとしたら少なくともアスナとかシノとかが対象になるのはおかしい!いやまぁ俺とキーアに関してもおかしいけど!」
はい、大雑把に言うと『女子校生コスすると安全です』という正直意☆味☆不☆明な結論が飛んできたわけなのですが。
流石にそれは納得できないというか、意味わからんとばかりに声をあげたのはキリトちゃんである。
確かに、アスナさんは
ということは、少なくとも今の理論が正しいのであればシノちゃんに対して今回のハロウィンが牙を剥く道理がない、ってことになるんだけど……。
「冷静に考えてみたまえ。彼女より変化の大きい存在がいるだろう?」
「……?…………ああっ!?ビィ君!?」
「ええっ!!?」
それに対してライネスが返したのは、恐らくシノちゃんはついでにそうなってるだけだ、というもの。
変化の主体はあくまでも、
……い、言われてみればシノちゃんの変化は他の面々と比べるとそこまで大きくはない。
元々シノンというキャラクターが学生なこともあって見落としていたというか、そんなものなのだろうと思っていたが……なるほど、ビィ君の変化についても余り気にしていなかったのは盲点だった。
「それに、彼女は単純な『逆憑依』ではない。混じっているカタリナとしての一面が対象に入った、と考えればそこまでおかしな話でもないだろう」
「……あっ、もしかして私が対象だったのも……?」
「うむ、君に混じっている頼光としての要素が変化の対象に選ばれた、と考えれば一応筋は通る」
ほか、アスナさんに関してもシノちゃんと似たような理由──純粋に単なるアスナではないからそれ以外の部分が引っ掛かったのではないか、という推論を。
ならびに他の面々についてはそもそも中身の性別なりなんなりが少女でもなければ女性でもない、という推論が語られたのであった。
「というか、この辺は君の方こそあれこれと感じ取れているべき話なのではないのかい?」
「いやその……私の場合こういうのはわざと受け入れないと変化しないので……」
「ああなるほど、受け入れないのならば子細などわからないし、逆に受け入れたのなら子細は調べられないと」
なお、この辺の話を私が理解してなかった理由については、私もヘイロー生えてるけど本来そっちの方がおかしいから、というのがその原因だったりする。
……うん、わざとコンピューターウイルスに感染するために防御システムを切ってるようなもんでね?
この状態だと既に中に入ったウイルス──この場合は『女子校生の姿を適用するテスクチャ』についてはよくわからんのだわ。
いやまぁ、解析しようと思えばできなくもないんだけど、その場合今の状態を破棄するのと同じだから『飛鷹』を野放しにするようなもんってことになるし……。
まぁともかく、状況が重なった結果考察できない状態になってた、というのは事実である。
「でも……うん、言われてみれば納得だわ。ハセヲちゃんの対処に使った手段も、方向性的には似たようなもんなわけだし」
「ことが起こった後の対処と、ことが起こる前の対処っていう違いこそあれ、
まぁ、ハセヲちゃんの場合はハロウィン武器ががっつり干渉してしまっているのもあって、そこら辺の【継ぎ接ぎ】も必要になっていたけど……。
少なくとも侑子パターンなら【継ぎ接ぎ】に至らずともハロウィン武器の干渉を防ぐ手段になりうる、という点で中々に頭のいいやり方ということになるのかもしれない。
……問題があるとすれば、仮にこれを対処法として広める場合みんなに女子校生の格好をして貰わないといけない、という別方向の地獄を生み出すきっかけとなることの方だろうが。
「男も女も老いも若いもみんな女子校生になれ、と言っているようなものだからね。……一応そこまですればこれ以上ハロウィン武器に悩まされることはなくなるだろうけど」
「代わりにみんなの女子校生コスを見る羽目になる、と。……正直マイナス面の方が大きいんじゃないかなこれ」
少なくとも、成人男性達にそれをやらせるのは自他共に酷すぎるというか。
……そんなわけで、侑子の格好に関してはあくまでも私達に合わせてブルアカのコスプレをしているだけ、という方向性で進めることになったのでありましたとさ。