なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、改めての顔見せののち、昨日と同じくハロウィン武器の捜索にあたる私達。
今回は現実世界でそういう武器を探すために動き始めたわけなんだけど……ふむ?
「気のせいかな、なんかこう昨日に比べて変じゃない?」
「……なんか、みんな銃っぽいもの持ってるな?」
気付いたのは、なにやら往来を移動する人々の腰になにかあるな、という驚き。
ぶっちゃけてしまうと銃的なモノを持っている人がやけに多い、って感じになるのだが。
……いや、マジに多いな?
生憎あくまでもおもちゃの銃の類いであって、本物の銃を持ち歩いている人は居ないわけだが。
え、そりゃ当たり前だろうって?そりゃそうだ……って笑えない私達です()
「いやでも、遠目から見ればこっちのもおもちゃだと思って貰える……はず……?」
「近くから確かめられたらバレますよ、って暗に明言するの止めない?」
いやまぁ、作りからして違うから仕方ないって話でもあるんだけどさ?
とはいえ、なりきり郷内なら抜き身の武器を持ち歩いていても大して問題はない(≒非殺傷設定のおかげ)のも確かなので、別に確かめに来られても問題はないといえばないのも事実。
となると、この場で気にすべきなのはなぜ周囲の面々がおもちゃの銃をみんなして携行してるのか、って疑問の方になるわけだ。
改めて見てみると、老いも若いも男も女も、みんな一様におもちゃらしき銃を携行している。
ある意味異様な光景、ってことになるんだけど……ここまで共通している辺り、なにかしらのイベントとかが行われていると考えるのが自然だろう。
「その直感を信じて辺りを探索してみましたところ、わかったことが一つあります。……なにこれ???」
「一文の中で既に矛盾している……」
いやそうは言うけどね?こんなんみたら矛盾も内包するって話なんですよ。
というのもこのおもちゃの銃達、詳しい出所がまっったく掴めないのである。
どういうことかと言うとちょっと長くなるのだが……まず始めに、私達は通行人を一人捕まえて『そのおもちゃの銃いいですねー、どこで手に入れたんですか?』みたいな感じに聞いてみたのよ。
そしたらその人──祭に参加しに来ていた
その説明に例を言ったのち、私達はそのおもちゃ屋を目指して移動したわけですよ。そしたらどうなったと思う?
「説明された先にあったのはパン屋でした」
「……ざっと見てみましたけど、それらしきものの影は一つも見当たりませんでしたね……」
角を曲がった先におもちゃ屋はなく、代わりにパン屋がありました。なんで?(真顔)
一応、セフィアちゃんを連れて店内を確認しに行ってみたけど……うん、まごうことなき普通のパン屋でしたね。
暗号を告げると裏に回って物を売ってくれる、みたいなノリも無さそうなフツーのパン屋です。
……その辺いい感じに引き出してくれないかなー、なんて思いも込めて勘違いされやすいセフィアちゃんもといサクラコちゃんを連れていってみたわけだけど、見事に空振りである。
「なんでその子を連れていったのかと思ってたけど……そういう理由だったのね」
「言動が勘違いされやすいせいで戦争の危機みたいな状態になってたのをこの前本編で見たからね、その勘違い力ならなんとかなるんじゃないかなーって思ったんだけど……」*1
「酷くありませんか?」
その辺はほら、大抵みんな酷い目に遭うからおあいこってことで……。
ともかく、さっきの一般の人が嘘を言っていた、と理解した私達は早速引き返して件の人物を捜索。
取っ捕まえてなんでそんなことをしたのか聞こうとしたんだけど……。
「……え、この短期間でいなくなった?」
「そんな馬鹿な」
幾ら探せどそんな人物には行き当たらず。
……というかだ、なんならその一般の人がどんな顔だったか、どころか男か女か子供か年寄りか、ってのも思い出せないことに気付いてしまったわけなのであります。
「いやまぁ、私は思い出せたけどね!?思い出せたけど余計に混乱する羽目になったんだけどね??!」
「お、落ち着いてキーアちゃん……」
なお、みんなが思い出せないからって私まで思い出せないわけがなかろう、って感じにちょっとズルをした私ですが、それによって周囲より困惑が酷くなったことをここに記しておきます。
なんでかって?思い出した情景内の相手の顔が認識できなかったからだよ!!
「はい?」
「いやまぁ、正確に言うと見えてはいるんだよ、別に靄が掛かってたりするわけじゃあないんだ。……ただ、カボチャ頭だったもんだから『なにこれ???』ってなるのは仕方がないというか……」
「カボチャ頭?!」
……うん、話し掛けた時だーれも違和感抱いていなかったんだから、少なくとも人の顔をしていたはずなんだけどね?
生憎私が思い出せた情景の中で、おもちゃの銃について説明してくれた相手はカボチャヘッドだったんですよ……。
こんなん見せられたら混乱するに決まってるよねっていうか?
いやまぁ、なんでそうなったのかっていう理由の部分については理解できる。
これ多分というか確実にハロウィン関連なんだわ。アイツがハロウィンに武器をばら蒔いていた元凶なんだわ。
「そう、あの偽マフティーこそが悪!」
「……気のせいかな、なんかもう嫌な予感しかしてこないんだけど」
「やってみせなよ、キアティ」
「なんとでもなるはずよ!」
「【
「やめて」
冗談でも止めて。
確かにそういえばハロウィン関連の【星の欠片】もいた気がするけど、流石にあれを持ち出されると『鳴らない言葉を』とかふざけてる場合じゃなくなるから()*2
いやまぁ、流石に【星の欠片】案件だったら気付かないわけもないんで、それはないと断言……してもいいかは微妙だけどほぼないはずだから()
……でもあのカボチャが色々とあれなのは間違いないです。
「あ、もしかしてハロウィンゲージ?」
「なんですかそれは?」
「ハロウィンに起きる不思議な現象を司る不思議なパワーよ!去年のキーア達の分析によればエリザ粒子にぐだぐだ粒子、ゲッター線にイデに源石に……みたいな感じで、色んなエネルギーがハロウィンのために一致団結していると話題なのだわ!」
「待って?」
おっとエリちゃんからのハロウィンゲージの説明にセフィアちゃん他その辺の話を初めて聞いた面々が宇宙を背負ってるぞ?
でもその説明が間違ってない以上、私にできるのは曖昧な表情で佇むことくらいなんですよね(白目)
……ともかく、あのカボチャ頭がハロウィンの騒動の根源であることはほぼ間違いあるまい。
ならばアイツを捕まえて話を聞くのが一番手っ取り早いんだけど……いや、捕まえられるのかなあれ?
ハロウィンゲージそのものとおぼしい相手になるわけだけど、迂闊に触れるとハロウィンに汚染されることうけあいじゃないかな?
「特に今回、こっちのメンバーの大半が既にハロウィンに汚染されてるし……」
「汚染言うなし」
「でもそう間違ってもないんだよね。実際に私達は既にハロウィン武器を持たされちゃってるわけだし」
「……あれ、そういえばアウラもといアサさんは?さっきまでそこに居たはずだったんだけど」
今のところ、私達の中では唯一その辺に関係のない人でしょ?
……というシノちゃんの言葉を受け、周囲を見渡す私達。確かに、さっきまで近くに居たはずのアウラ……もといアサの姿が見えない。
勝手にどこかに行くようなタイプでもないはずなんだけど、と彼女を探していた私達は。
「ヤバイじゃない」
「あ、アサってば何処に行って……ひぃっ!?」
遠くから土煙を上げながら走ってくる彼女を見付け、安堵したのも束の間。
その後ろを追い掛けてくるモノを見て、思わず悲鳴を挙げることになったのであった。
というのも、だ。
土煙に紛れるようにして、彼女に突き刺さろうとばかりに追従する光線が幾つか見えたことを察したのである。
分かりやすく言うと明らかに『
となると、それを放ってきている相手と言うのも想像できてしまうわけで。
「何処に迷い込んだものかと思っていたけど、ここはとんだ魔境だね。それとこれはいいね、手軽に使えて高威力だから魔族相手の装備として一般人向けに配備してもいいかも」
「まさかのガンナーフリーレン!?」
「おや、そこにも魔族が……魔王?!」
「なんでナチュラルに看破してきたのこの人?!」
おかしいな、フリーレンってなろう系じゃないから『解析系』技能持ってないよね?!なんで私が魔王だって思ったのこの人?!
というか、杖に乗って高速飛行しながら魔法を打ち出す銃で迫ってくるフリーレンとか、それ最早元のフリーレンの面影の一つも残ってなくない?!
……なんてツッコミも言ってる暇ではない。
確かになりきり郷内において殺傷行動を完遂することはできない。
できないが、当たれば痛いものは痛いのである。
特に即死級の威力ともなれば単に当たるだけでも阿呆みたいに痛いのだ、それで済むだけマシとはいえ当たりたくないのは間違いないだろう。
アウラもといアサが逃げて来てるのも、恐らくはそのせいだろうし。
「というかこれあれだね、名前をごまかして云々って話早々に破綻してるね!?」
「聞く耳持たずに攻撃してきてるし、キーアちゃんも攻撃されてるしね。ところでなんで私まで攻撃されてるんだろうね?!」
「そっちの女はオニ?の匂いがするね。確か魔族のカテゴリの一つだったかな」
「あっ」
「やだこの子原作よりキリング対象広い()」
これ説得の余地なくない?
……そんな絶望的な要素を感じつつ、私達は半ばなし崩し的にフリーレン戦へと巻き込まれて行ったのでありました。
なんでもいいけど、