なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「流石に結界は作れないから、なにかしら明日以降も使えそうな対策を考えないとねぇ……」
「私が覚える、というのは無理なのでしょうか?」
「んー……二人とも変な能力ではなく生身で戦うタイプだから、最終的にはいけなくもないかもだけど……」
「だけど?」
「それはそれで強い人判定に引っ掛かりそう」
「その話私初めて聞いたんだけど?」
「あっ」
……はい、報告漏れってことでゆかりんに怒られましたね、はい。
十全に活かそうとすると面倒なだけであって、普通に運用する分にはなんの問題もないんだけどなーって説得したんだけど喧しいわって返されました()
いやほら、一応『神断流』も【星の欠片】だ、ってことは既出情報だからそっから推測できなくもない……あ、ダメ?そうですかー(諦め)
「ささらさんはダメなのね?」
「他の人にも説明したけど……【星の欠片】が使う『神断流』は正確には
なので、現状その辺りまっとうに扱えそうなのはココアちゃんとかはるかさんになるけど……あの辺りに『神断流』使って前線に出ろ、というのは色々とアレなので非推奨という話も合わせて置いておく。
いやまぁ、本人がやりたいって言うなら別に否定する理由もないけどね?
同時にわざわざ肯定する理由もないというか。
というか向こうでも言ったけど、『神断流』は本人の基礎スペックにはまったく寄与しないから戦闘技能としては下の下にも程があるし。
「その分どうしようもない状況には向くんでしょ?」
「無理矢理突破口を開く、みたいなノリだから推奨はできんがねー」
あれだ、最低レベルでラスボス撃破、みたいなある種の縛りプレイに近いというか。
……まぁ、覚えれば誰でもそれができる、という点から色々可能性を探りたくなる、ってのもわからんでもないけど。
「正直なところ、そんな状況に追い込まれる可能性の方が低くない?」
「それはまぁ、確かに」
結界作成にはそのラインが必要、って点から取り沙汰されてるけど、正直それを求めなきゃ基本必要性が薄いものなのも確かなのよ。
鍛えても身に付かない、って時点で普通の人に勧めるなら普通の武術でいいわけだし。
普通じゃない対処が必要だからこそ持て囃されるわけで、そうじゃなきゃ基本的には無用の長物どころかデッドウェイトだぞこれ、というか。
……え?私が使うのはいいのかって?寧ろ使わんと問題しかないので……。
「……ん?」
「ほら、私ってば【星の欠片】の中でも特に下の方に区分けされるわけじゃん?……真っ当にやるとなーんも勝てんのよ」
「あー」
その辺はほら、私が純正【星の欠片】って時点で察して欲しいというか。
……通常運用だと『無限回負けるなら一回勝っても誤差以下』って方面でしか勝てんし。
現実的には私が勝ったタイミングしか他の人に観測できないんだから意味なくない?……って言われても本人的には無限負けの負債はしっかり負ってるので可能ならやりたくないというか……。
そこら辺を考えると、必然『弱いものが強いものに挑む』図式になる時点でほぼ全力を使える『神断流』が相性が良い、というのも宜なるかなってやつである。
……まぁついさっき
でも普段から【虚無】であれこれするより誤魔化しが効くのは間違いないので、どっちにしろ使わざるを得ないというか……うーん、中々に世知辛ーい。
「……なんだか、色々と大変ね」
「まぁ、その辺はもう慣れたからまぁいいんだけどね。……ともかく、結界云々はうちの周りに張るだけで精一杯。だからって他の人にやって貰うにも色々問題があるから、結果的に『誰もできない』のに近いから説明も後回しになっていた、というわけです」
「なるほど。じゃあ後で報告書纏めといてね」
「はーい……」
あれか、怒るのは止めるからちゃんと説明を置いとけってか。
……これ、報告書書いたあとに説明してないことが残ってたりすると滅茶苦茶怒られるんだろうなぁ……。
「当たり前でしょう、なにか隠しておこうとかしてる?」
「いやその、奥義とかその先とかもちゃんと説明しないとなのかなーと憂鬱になりまして……」
「……気が変わったとか今から変えるのはなし?」
「まぁさわりだけでも聞いてからにしない?」
「ヤダーッ!?」
(いつの間にか攻守が反転していますね……)
はっはっはっ、私だって心苦しいんだよでも言っとかないと怒るのはそっちじゃん?
……ってわけでちょっとお仕事については手伝いしなくてもなんとかなりそう、ってとこに甘えるとして。
お隣で嫌そうな顔してるゆかりんに対して
恨むんなら隙を見せた自分の迂闊さを恨むんだな!()
「とはいえあんまり驚かしてもあれかと思うので、『神断流』で一番ヤバいものから話そうと思います」
「ねぇー!?なんで自ら進んで地雷を踏む、みたいなことをやるの貴方ってばー!?」
はっはっはっ嫌なことから片付けるのは悪いことかね?いいや良いことだよ()
……ってなわけで、『神断流』に関わる一番の厄ネタ──『派醒』とその先について解説しようと思う。
ついでに解説した音声を文章に記すための術式も併せて励起して置こう。
「派生?」
「派
「なるほど。……で?それがどういう風に厄ネタなのよ」
「いやまぁ、これ自体は別に厄ネタってわけじゃないよ?」
「あらっ?」
……『神断流』において『派醒』と呼ばれる技は、基本的に
まぁ、単に改変しただけだとくっつかず、改変後の技にとあることが認められると付けられる称号、みたいなものなのだが。
「……称号?」
「元々は通常の技だったのが
「……なるほど。あれね、テイルズの特技・秘技・奥義みたいなものだと」*1
「ああうん、そんな感じ」
連続斬りの特技・
まぁ、『神断流』の場合基礎となる技から普通の派生技が幾つか生まれ、その中でも特になにかしらに優れたものが発生した場合に『派醒』の冠を戴くことになる、って感じなんだけど。
「……具体的には?」
「突進技で虎空式の『
突進の際の前進力を突きの速度に変えてその場から動かずに遠くを
空高く飛んで重力加速度を乗せる『
これらはあくまで単なる派生──別形態なので『派醒』の名前は冠さない。
そうなるのは一つ、『流星閃』から
「……あれ、彗星の方じゃないのね?」
「いやまぁなくもないよ?でも『流星閃』からの派醒の方が
「……わかりやすい?」
全部が全部そうってわけじゃないけど、『派醒』の名前を冠するものが
ってなわけで、件の『派醒』がどういうものなのかを端的に説明すると。
「具体的には無理矢理加速して短距離間でも十分以上の火力を担保した状態ですね」
「はぁ、無理矢理加速?それってどんくらいよ」
「文字通り流星レベル……ってのは言い過ぎだけど、まぁ新幹線には勝てるんじゃないかな」
「……最高速度で?」
「最高速度で。……んで、そんな無理な加速するもんだから基本使った人の全身は粉々に砕けます」
「……そんなもん技とは言わないわよ!?」
「他の技で治癒能力上げて使えば死なないからなんとでもなるんだよなぁ……」
……はい、そういう無茶を許容してでもなにかしらの特別を求めるのが『派醒』です。
因みに件の結界も『派醒』だよ(白目)……と告げたら、ゆかりんは絶句してました。仕方ないね……。