なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
一通り文句を言ってスッキリしたのか、そのまま項垂れるオグリを連れて去っていくタマモである。
「……最後までマックイーンさんは黙秘してたわね」
「まさに触らぬ神に祟りなし、って感じだったね」
あんまりにも露骨な反応だった、というか。
自分もわりと食べる方だから、その辺指摘されると困るとかそういうやつなんだろうなー。
……でも今指摘されないからといって後から指摘されないとも限らない、ということには気付いていたのだろうか?
その辺タマモは見逃さないと思うんだけど。
「……なんて言ってたらどこからか首を絞められた猫のような悲鳴が」
「あんまりにも典型的な悲鳴過ぎる」
ぎにゃー!……的な?
うん、しっかり怒られてるなマッキー、可哀想に。
うっかりぱくぱくですわ!とかでも言っちゃったんだろうか?
とはいえその辺はこっちには関係のない話。
こちらは当初の予定通り、他の面々へのインタビュー?の続行である。
「それで私達のところに来た、ということですね」
「たまたま見つけたのが赤城さん達だった、というだけですけどね」
そんなわけで次に出会ったのが赤城さん&ハーミーズの擬人化艦船組。
……そういえば結局他の艦娘系列のキャラあんまり見かけないな?
それはともかくとして、個人的にはあんまり参考にならないんじゃないかな、と思わないでもない二人である。
「……あー、艦これの赤城といえば腹ペコキャラなんだったかしら?」
「ああいや、ご飯に関係したキャラなのは間違いじゃないんだけど……」
「んん?」
「私は質重視ですので。もしお昼がまだなら奢りますよ?」
「アッイエオカマイナク……」
確かに今はお昼時だけど、赤城さんの食事に付き合ったら命が幾つあっても足りないんだよなぁ……主に気後れしまくる、的な意味で。
「ええと……どういうこと?」
「一食五桁が最低ライン、場合によっては六桁が見えてくることもあるといえばわかる?」
「……え、ええと。それくらいいっぱい食べる、ってことよね?それでもあれだけど」
「いいえ、お洒落なランチ一食分のお値段です」
「ひぇっ」
いやまぁ、流石に六桁になるのはコース料理の時くらいのものみたいだけど?
でもまぁ、見た目単なる丼でしかないモノが出てきたかと思えば、会計に五桁の数字が並んでるとか普通にあったのも確かなので……。
つまるところ、こちらと金銭感覚が違うのでこんなもん参考にされても困る、というか。
特に食なんて日常生活に関わるもの、肥えた舌を適当な料理でごまかすのは滅茶苦茶辛いぞっていうか。
「まぁ、そうですね。味の組み合わせ・繊細さなどを楽しむモノですから、それに慣れてしまうと普通の料理は物足りないかもしれませんね。でもハーミーズちゃんは大丈夫そうですし、なんとかなるかも知れませんよ?」
「少なくとも子供に慣れさせるのはそういう階級の人達だけで十分かな……」
お貴族様の道楽、と揶揄するつもりもないけども。
……あと、かようちゃんがその味を覚えたら再現しようと努力しかねないのも宜しくない。
それって必然的に私達の舌も肥えるってことやぞ……。
「おい待て、私の舌は普通だからな、肥えてないからな?!」
「はいはい。……ところで、なんの話でしたっけ」
「おおっと」
話題がずれまくってたので軌道修正。
クリスマスに何貰う予定?……という質問を(一応)尋ねた私達である。
まぁ、さっきちょっと触れた通りあんまり参考にはならないだろうなぁ、って感じなのだけれど。
赤城さんに関しては『金銭感覚が違う』というのがその理由だが、じゃあ残ったハーミーズはどうなの?……って話なんだけど。
「それなんだが、サンタに頼んだら年末箱を確実に手に入れられたりしないだろうか?」
「ね?」
「うーんデュエリスト……」*1
──そんなんカード以外に何を頼む余地があるのよ、って話になってしまうのだ。
いやまぁ、サンタに託つけてオリカとか頼んでいない分まだマシかも知れんけど。
「いや、流石にそんな願いは私も選ばないぞ?公式で使えないじゃないか」
そもそもオリカ使用のデュエルはまた別レギュだし、とは彼女の言。
……うん、オリカ使ってのデュエルとかもしてるのね、君達。
「そもそも遊戯王以外も色々遊んでいますからね。まぁ、主にやってるのが遊戯王なこともあって、他のカードゲームはそこまで強いわけでもありませんが」
「まぁ、遊戯王ってわりと独特なルールだからね……」
他のカードゲームは基本的にMTGからの派生であることがほとんどだから、何かしらの形でマナ──行動のためのエネルギーを別途必要とする、という形にしていることがほとんどだし。
遊戯王的に言うならコストってことになるんだろうか?
……まぁその辺の話は長くなるし別にいいや。
とにかく、頼むものがカード関係に片寄るのが目に見えているため、プレゼントの話としてはあんまり参考にならないのも仕方がないって感じなのがこの二人である。
「……あれ?赤城さんも?」
「さっきちょっと触れてたけど、赤城さんも普通にデュエリストだからね。あと知ってる人だとマシュとかココアちゃんとかもデュエリストだよ」
「あの二人もなの……?」
まぁ、あの二人は他に頼むものとかあるだろうけど。
……あれだ、特になにも思い付かなかったら最終的にカードを選ぶ可能性もある……くらいの感じ?
そういう意味では純正デュエリストな
「赤城さんはカードじゃなかったら生ハムの原木とか欲しがりそうだし」*2
「?いえ、流石に三本目はいらないですよ?」
「……私達はなにも聞かなかった、いいね?」
「アッハイ」
既に持ってたわというか、なんで二本も持ってるんです?
……え?一人一つ?なるほど……なるほど???
あれだ、真面目に考えてると頭がおかしくなりそうなのでこの辺にして、二人と別れ彷徨を再開する私達である。
なお、結局のところ二人へのインタビュー?は参考にならない、と忘れることにされたというのも合わせて記しておく。
「生ハムはちょっと食べてみたいん。生ハムメロンが有名なん」
「あれスイカに塩みたいなもんなんじゃないかな……」
「食べたことないからよくわからないわね。……それにしても、量より質な赤城なんて存在するのね……」
「なんでもありだからね、なりきり郷は」
なりきり郷はなんでも受け入れる、それはとても残酷なことですわ……とかゆかりんが言ってた気がする(適当)
はてさて、そうやってぐだぐだ言いながら、探すのはお昼を食べる為のお店。
さっき赤城さんに誘われて断ったものの、実際そろそろお腹が空いてきたのも事実。
なので適当なお店に入ろうかと思ったのだけれど……なんかこう、生憎どこもいっぱいだった。
「なのでいつものお店にすることにしました」
「それ遠回しにうちが閑散としてる、と言ってません?」
「言ってないです」
単に昼時に居酒屋に入るのは、みたいなノリの人達が多いだけだと思います。
……まぁ、ここってお昼時は普通に定食とか出してるから、別に何時入っても問題ないタイプなんだけどね?
ってなわけで、こちらに冷ややかな視線を向けてくる
「……ええと、この人もなにかのキャラなの?ちょっと思い付かないというか見覚えがないんだけど」
「そりゃそうだ、ここの店員さん達は特定の作品のキャラってよりは、異世界食堂系概念の集合体みたいなものだからね」
「なるほど???」
あっ、シノちゃんが理解を放棄した笑みを浮かべてる。
まぁ確かに、話を聞いてても意味わからんもんね。
「私としては名前が同じなので親近感を抱かざるをえないね」
「とかなんとか言ってたらそこにいらっしゃるのは弦巻のマキさんじゃあありませんか。ってことは近くにゆかりさんも?」
「まるでいつでも一緒にいること前提、みたいな言葉だね。まぁ間違ってないんだけど」
そんな感じに料理を選んでいると、聞き覚えのある声が一つ。
視線を声がした方に向ければ、交換分のお冷や入りピッチを持ったマキさんが立っていたのだった。
……本人も言ってたけど、文字だけだとややこしいなこれ?
「そういう関係もあって、基本的に
「食材とかは直接厨房の方に届くような契約にさせて頂いていますので」
「まぁ、マキって名前の人結構多いからねぇ」
そうですね、と頷いたのち奥へと消えていった店員さんを見送りつつ、今度は残っているマキさんの方へと向き直る私達。
そういえばシノちゃんとは初対面だよなぁ、ってことでこのままボイロ組とのご挨拶タイムに移行である。
「と言っても、今日はゆかりんときりたんくらいしか一緒じゃないんだけどね」
「ゆかマキときりマキの補給のしどころですよキーアお姉さん」
「あ、動画で補給してるんでノーセンキューです」
というか君らそこまで百合営業してないでしょ。ばれたか。
……うん、きりたんはなんというかいつも通りだね。
なお、シノちゃんと顔を合わせたゆかりさんは何故かマキさんの後ろに隠れて警戒していた。なぜに。
「いえその、この間『tri-qualia』にログインした時にフルボッコにしてきた人と同じ気配がするといいますか」
「……あ、まさかあの時の『yukari』って……」
「いやなにやってるのシノちゃん?」
……どうやら知らないところでスナイパー対決してたらしい。
なにやってるのこの人達?