なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、なんか変なところで繋がりがあったらしい二人。
当初はなんかぎくしゃくしていたが、料理が運ばれてきてからはわりと意気投合している様子である。
「いややっぱり本職から学ぶことは多いですね!ゆかりさんスナイパー歴そんなに長くないですから!」
「それを言ったら私もそこまで長くはないんだけどね」
「そこを突かれるとゆかりさん困っちゃいますね……」
「はい?」
「ゆかりさん、なりきり郷だとわりと古参の部類になるから……」
「ああなるほど……」
「令和こそこそ話をするのは止めて頂けませんかー!?」
いやまぁ、ゆかりさんにスナイパーとしての逸話なんてあったか?……って話なので、その状況下からシノちゃんと競り合ってるなら普通に凄いことなのだが。
個人的にはボカロ・ボイロ系でスナイパーっていうとデフォ子さんを思い出すし?*1
……ともかく、謎の繋がりを持っていた二人の会話が弾んでいるその隣では、きりたんと子供組の交流も進んでいたのだった。
「なるほど、貴方がかようさん。噂はかねがね……」
「……あれ、私なにか噂になってるの?」
「幼妻系キャラとして密かな人気を集めt」
「はーいきりたーん変なこと言わないようにねーあんまり変なこと言ってると今日の晩御飯がずんだだけになるよー」
「そんな殺生なマキさん?!というかその発言最悪ずん姉さまに睨まれるやつでは!?」
「なにを言うやらきりたん。私はあくまでも晩御飯がずんだだけになるよーって言っただけで、別にずんだが悪いとは一言も言ってないよ」
「詭弁じゃないですかそれ!?」
「詭弁でもなんでも弄した者勝ち、いい時代になったものだ……」
……うん、なに言ってるんだこの小学五年生と相方の金髪は()
というか、きりたんの方はそのうち謎の天才科学者扱いされて『前が見えねぇ』とかになりかねんぞ()*2
……まぁその辺はともかく。
わいわい言っている子供組の相性はそう悪くなさそうだ。
きりたんの性格付けが謎いのだけ心配だが……まぁかようちゃん相手ならなんとでもなるだろう。
「ってなわけで本題行ってみよー」
「んん?本題?」
「実は新人組に向けてクリスマスの説明とかプレゼントの参考になりそうな話とか聞いて回ってるのよ」
「ほへー」
なので話を聞ける相手は多ければ多いほどよい、と。
……まぁ、今回はゆかりさんとマキさん、そんでもってきりたんだけなので微妙に人数が少ないとも言えるんだけども。
とはいえその辺はあくまでもこっちの都合なので脇に置いて。
「むむ、クリスマスプレゼントですか……」
「おや微妙そうな顔。なにか問題でも?」
「問題というか……さっきキーアさんも触れてましたけど、私結構ここ来て長いので……」
「……ああなるほど、クリスマスプレゼント貰うのももう何回目かわからないくらい貰ってると?」
「キーアさん達が来るまでどうにも変な時間の流れをしていたみたいですからね、ここ」
そういえばそんな話も聞いたことがあったような?
……多分なにを言ってるのかわからないので少し説明すると。
どうもなりきり郷、私達が初めて足を踏み入れた三年?前よりもさらに前の時間軸において、地味ーに変なことになっていたらしい。
分かりやすく言うとサザエさん時空と化していたらしい、というか?
「そうなの?」
「色々と資料やらなんなら洗い直してみた結果わかったことらしいけどね。それまでは一年が繰り返してること自体に気付いてなかったらしいし」
「うーん典型的なサザエさん時空……」
どれくらい繰り返していたのかは不明だけど、少なくとも一年や二年で済むような長さでは無かったみたいだと資料が物語っている、というか?
まぁ、じゃないと空間拡張の技術とかこんなに発展してないだろうし?
……いや逆か、そこら辺気にせずとも済むような技術水準になるまで時間経過が停滞していたという感じか。
あとは、それに気付くための認識も少々おかしなことになっていた……みたいな。
まぁそういうわけなので、少なくとも私とマシュが現れるよりも前からなりきり郷にいた面々と言うのは、原則何年ここにいるのかよくわからないことになっている、というわけなのだった。
必然、そのよくわからない期間の間に各種イベント事も繰り返している、と。
「ただ、あくまで季節のイベントを繰り返してただけで、今みたいに特徴的なイベントをやってたわけじゃない……みたいなのも資料からわかってるんだけども」
「はぁ、具体的には?」
「少なくともハロウィンと設立祭はやってなかったというか、規模が大分小さかったみたいだね」
「……あれだけ酷いこと()になってるものが?」
「うむ。四年より前は平和だったんだねぇ」
まぁあれだ、今の基盤を手に入れるまでの過程なんて描写されても地味な絵面にしかならないから省略されたんだ、くらいに思っておけばいいんじゃないかな?(適当)
……え?でもそれだと今まで聞いてきた分の話も同じような理由で、大して参考にならない話ってことにならないかって?
「それがだねぇ」
「はい?」
「個々人によってその辺の認識に差があるんだわ」
「……はい?」
具体的には、その省略されてる四年より前の出来事が『なんとなーく記憶に残ってる人』と『なーんにも残ってない人』と、って感じに。
さっきも述べた通り、私達がここにやって来た日を大体の境として、それより以前の記憶に人によって覚えている範囲が異なっている……って感じ。
「あれだ、確かにその期間中に色々あったんだろうなーって感じだけど、人によってまったく記憶に残ってなかったり、なにかしらやってたことにぽつぽつと覚えがあったり……みたいな。わかりやすいところで行くとゆかりんはわりと覚えている方で、五条さんとかは全然覚えてないみたいな感じ」
「……それの何処がわかりやすいのよ?」
「
「…………?」
「あれ通じねぇ」
おっかしいな、わかりやすい説明だったと思うんだけど。
……などと思っていたら、ゆかりさんから一言。『新人さんなんだから、昔の五条さんのこととか知らないのでは?』とのこと。
「……あっ」
「ええと、キーアさんは今思い出したみたいですけど……皆さんもよく知る五条さん、実のところ三年より前の時代だとへなちょこな実力しか持ち合わせていなかったんですよね」
「……あの人が?!」
「げんげーん」*3
そういえばそうだわ、私とかマシュとかは最初の頃の五条さんの弱々っぷりを知ってるけど、最近参加した組は既にレベル上がりきった彼の姿しか見たこと無いわ!
なんならかようちゃん達も見たことあるか謎だよ!五条さん改造計画始まったの二人がここに来るより微妙に前だもの!
思い返すは初年度の夏。
当時の拙い能力操作でちょいと老婆心を起こした結果、めきめきばきばきって感じに力を付けていった五条さんの姿があったっけ……。
それが今や単純火力なら普通に最上位、領域展開もほぼほぼできるようになって最強を名乗っても問題ないレベルにまで登りつめてるってんだから時間の流れの早いこと早いこと……。
まぁ、スペック的には原作の
……あれで?って思うかも知れないが、『逆憑依』の原理的に百パースペックなんて早々辿り着けるはずもないというか……。
ともあれ、である。
昔のなりきり郷のあれこれを覚えているかどうか、というのが当時の再現度の高さに比例していたのだろう。
……という予測は、例に上げた面々が悪くて理解して貰いにくかった、というのは間違いあるまい。
「なんで改めて例を挙げると……そうだなぁ、アシタカさんとかはなーんにも覚えてないんだと思うよ」
「……あー、特定の台詞に寄せた言葉しか喋れない人、だったかしら?」
「そうそう。……まぁ、あくまでも四年以上前の記憶についての話で、それ以降の記憶に関しては再現度によらずみんな覚えてるのも間違いないんだけど」
あくまでもなりきり郷が安定するより前のお話、ということになるだろうか。
……なので、イベントがマンネリ化してるみたいな感想を抱きがちな人は再現度が高い傾向にある、というのがここで主張したかったことになるだろう。
え?じゃあ赤城さんとかは再現度低かったのかって?
「どんなにマンネリなことでもずっと楽しめる人っているでしょう?」
「あー……」
「あとはまぁ、再現度が高くてもあらゆる記憶を全て覚えてる、ってわけでもないみたいだから……」
「マンネリになるほど経験したって気分になってない、と?」
「そんな感じなんじゃないかなー」
まぁ、この辺もあくまで情報とか資料とかを見て『多分そうなんじゃないかなー』って予測した情報なので、絶対に正解ってこともないんだろうけど。
……とまぁ、そう前置きした上で話を戻すと。
ゆかりさんは再現度高め、かつクリスマスについての記憶をわりと覚えているために貰うモノについても『いやーそろそろプレゼントを貰うって歳でもありませんというか……』みたいな感じになっている、と。
「ふぅん、ゆかりんはそんな感じなんだね。私は普通に服でもリクエストしようかと思ってたんだけど」
「あれー!?」
「あ、私は小学五年生ですので普通にお願いしますよ。具体的にはむぐ」
「はーいきりたん、なんか不穏な空気を察知したから黙ってようねー」
「
なお、多分同じ様に記憶があるはずの他の面々から梯子を外され、あたふたする羽目になったりもしていました。
……ゆかりさんって弄られるといい反応するから仕方ないね()