なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~   作:アークフィア

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何を以てその不義理に応えようか

「ネコが秩序を気にしてどうするんだよ……」

「じあん よくない」

「案外いいコンビなんじゃないのこの二人?」

「止めてー!!この子とずっと組まされるのは流石に止めてー!!」

 

 

 普通に息が詰まるわ!!

 ……そんなわけで、ネコリーシャにめっちゃ睨まれながら話を軌道修正した私である。

 いやホントに影響されすぎじゃないかね君?

 

 

「……?……!」<ピカーッ

「なんの光ぃっ!?」

「うわーですぅーっ!!?」

 

 

 ……などとその気になっていたお前はお笑い草だったぜ、と言わんばかりに状況は動く。

 こちらの言葉に不思議そうに首を傾げたネコリーシャ、次の瞬間目を見開いたかと思えば、周囲を燦々と照らすほどの光を突然放ち始めたのだった。目が!?

 

 思わずムスカっていた私達が混乱から覚めると同時、ネコリーシャが放つ光も収まっていって……。

 

 

「……おや?私は何故ここに?」

「えーっ!?」

 

 

 ネコリーシャが立っていた場所には、真実リーシャそのものが立っていたのだった。……いやなんで!?

 

 

「おやルリアちゃん達、こんにちわ」

「あ、はいこんにちわです……」

「……あー、ちょっといいかにゃ?」

「はい、なんでしょうか?」

「お前さん、みんなの知ってるリーシャかにゃ?」

「はい?……ええと、私以外にリーシャが居る、みたいな話ですか?」

 

 

 ……この反応、多分だけど既に郷にいたリーシャが突然ここに呼び出された、ということで間違いなさそうである。

 もっと分かりやすく言うと、この場で『逆憑依』したタイプではない、というか。

 

 いやまぁ、それはそれで意味わからんのだけれども。

 ネコアルク・リーシャがこの場でリーシャになった、というのならまだ(一応、辛うじて)納得できなくもないけど、この感じだとネコリーシャを生け贄に本体を呼び出した、みたいな感じになってるし。

 

 

「ふむ、ネコリーシャとは?」

「そうだにゃー。今ちょっと取り込み中だったんだけど、なにがなにやら件のネコリーシャは消えてチミが現れたんだにゃー」

「ふむ……」

 

 

 こちらの言葉を聞いて、なにやら深く考え込むリーシャ。

 数秒ののち、なにかを納得したのかぽんっ、と手を叩いた彼女は、

 

 

「なるほど。なんだかムズムズすると思いました」

「はい?ムズムズ?……って耳が増えた!?

「み、みみみみ耳どころか尻尾まで生えてますぅ!?」

「ええーっ!?」

 

 

 自身の頭を両手で隠したかと思えば、その下から一対の獣耳を出現させたのだった。

 ……ケモミミ追加リーシャだと!?

 

 

 

 

 

 

「ええとつまり?ネコリーシャは生け贄ににゃったというか、リーシャ本人に【継ぎ接ぎ】されたってことかにゃ?」

「まぁ、恐らくは。ネコ属性が追加されたと言ってもいいのかもしれません」

「ええ……」

 

 

 いやどういうことなの……。

 

 唐突に出現したリーシャからもたらされた衝撃(?)の真実。

 なんとネコリーシャ、リーシャの追加パーツ的なものとして彼女に【継ぎ接ぎ】されてしまったらしい。

 彼女がむんっ、と力を込めるとなにやら淡い光が漏れだし、それがネコリーシャになったりしたものだから余計にビックリしてしまった。

 

 

「……スタンド?」

「言いえて妙ですね。私と紐ついているみたいですが、どっちかというと勝手に動くみたいですし」

「ちつじょっ!」

 

 

 ……こうなった理由は、ネコリーシャが『るっのリーシャに近かった』のが理由、らしい。

 

 

「ご存じの通り、私は確かに秩序を重んじる性格ですが……流石にるっの私ほど極端ではありませんので。その分の属性が【継ぎ接ぎ】に適していたというか、ある意味キャラクターの器的な意味での隙間になっていたのでしょうね」

「あーうん、くっ付きやすい土壌があったと……」

「恐らくは」

 

 

 ……これ、ネコアルクがギャグ属性だから、今現在存在しているキャラで、ギャグ系スピンオフがあり尚且つそのキャラに属性が寄ってない……みたいな人物だとリーシャと同じことが起きかねない、ということなのではないだろうか?

 

 

「え、つまりマミさんが居たらこの子OL魔法少女属性になりかねないってこと?」

「そういうことになるにゃー。……まぁ、さっきのネコリーシャみたいによっぽどギャグ状態の本人を想起させるようなのじゃないと起きないことだとは思うけどにゃー」

「う、うーん……微妙だ……」

 

 

 まぁ、その辺の話をするとそもそもマミさんうちにいねーよ、って話になるんだが。

 この辺は要検証というか、要観察対象って感じだろう。

 今のところ既に居る人の姿をしたネコアルク、というのがリーシャくらいしかいなかったわけだし。

 

 

「そもそも最初の方の懸念、ネコから本人になる可能性とかも別に解消されたわけじゃにゃいからにゃー」

「あっ、そっか。このネコマミさんが普通にマミさんになる可能性もなくはないんだっけ」

「区分的には【顕象】と【兆し】の間っぽいからにゃ、このネコアルク達」

 

 

 にゃーにゃーとしか言わないのはその程度の知能しかないから、というか。

 ……そういう意味でもネコリーシャが飛びきりおかしかったのは間違いないだろう。

 急成長するくらいギャグとしてのリーシャの影響が強すぎた、ってことなのかも知れんが。

 

 

「……とかなんとか言ってるうちにここのネコアルク達からも代表が選ばれた件について」

「ここは一匹ね。……これ、さっきの例からすると代表を選ぶって行為自体がある種の儀式──進化の過程になっている、ということなんじゃないの?」

「うーん否定要素が欠片もねー」

 

 

 すなわち更なる面倒ごとの気配。

 ……つっても、その行為を止める理由というか正当性というかもないんだけどね。

 

 

「……別に止めてもいいんじゃないの?」

「こいつら選ばれるまで話を聞く気がないから無意味にゃ。良くも悪くもネコアルクだから代表以外は気まぐれに議論的なものをしてるだけにゃ。にゃんにゃら今日のネコ缶の数くらいしか気にしてないにゃ」

「ええ……?」

 

 

 根本的には単なるネコ、というか。

 ……ネコ会議こそしてるけど、別に真剣に話し合って決めてるわけじゃなく、なんとなく雰囲気で決めてるだけなので外部が干渉する余地がないともいう。

 にゃーにゃー話してて内容もにゃーにゃー言ってるだけなんだからさもありなん。

 

 ……いやまぁ、なんとなーく言いたいことは言ってるっぽいんだけどね?

 その辺は私には把握しきれんというか、把握してるアスナちゃんからしても『議論自体はかなりてきとー』って認識らしいし。

 

 

「なんでそんなことに……」

「多分だけど、代表を決めようとすること自体がそういうものって感じらしいにゃー。ほら、同行する代表ってネコ缶を多く食べられるやつ、ってことじゃん?」

「あー……下手にまともに会議とかすると紛糾する、と?」

「それもあると思うにゃー」

 

 

 あとはまぁ、代表を決める際にある程度みんなの知性を吸ってる、みたいな?

 ……あくまでここらのネコアルクは本体ではなく分体なので、それなりの知性を得ようとすると他のネコアルクから補填して貰わないと足りないとか?

 

 まぁその辺はあくまでここまでの様子からの想像であって、それが正解とも限らないのだが。

 ……などと締め括って、代表となった一匹のネコアルクに視線を向ける私。

 

 

「なにをもってきさまのふぎりにむくいようか」

「……ぎにゃー!?魔王アーミヤネコーっ!!?」

「はわわわわ……」

 

 

 ……なんか見ただけでヤバイことがわかるのが出現したんですが!?

 

 

 

 

 

 

「よきにはからえ」

「なにキャラなんだよこいつ……」

「まさかのキャラでしたね……」

 

 

 いや、代表選出したら色々変わる、とは言ったけどさぁ……流石に変わりすぎじゃねーかなこれは?

 

 ってなわけで、選ばれた一匹はネコアーミヤ(魔王)と化しました。

 確かにうちにいるアーミヤちゃんはあんまり出してない要素だけどよー、これはネコアルクが持ち出すようなもんじゃなくねー!?

 

 

「あれじゃない?定番のジョージボイスポジ」

「……納得しちまった自分が辛いにゃ」

「言われてみるとカラーリングも近いような気がしますね」

 

 

 そんな中、冷静に現状を分析していたのはほむらちゃん。

 彼女の言葉に、なるほどネコ翁的なやつ……と一先ずの納得を得てしまった私達である。

 

 ……ん?ってことは少なくともあと一匹は濃ゆいキャラのネコアルクがやって来る……?

 

 

「あー、四匹セットみたいな感じなんだっけ?」

「セット扱いなのかは不明だけど、通常のネコアルクじゃないネコが四匹ほど屯ってることが多いのは確かだと思うにゃー」

「一匹私の分身みたいになってますが」

「……ん、んー?その辺はどうなるかわからんにゃー」

 

 

 真っ当に考えると別枠になった……とかありそうだが、そもそも型月に関わりの深い声優のキャラ、って時点で別扱いされ辛いような気もするというか。

 

 

「まぁ、その辺は同行させてりゃわかる話だにゃ」

「なるほど?……ところで、本体の方はどうなのよ?」

「そっちはまだまだだにゃー。というか、なんつーか色々制御しきれてない感がでてきたにゃ」

「と、言うと?」

「仮にこの子がジョージポジなら明らかに本体の力量越えとる」

「あー」

 

 

 うん、基本形態のネコアルクってネコ達の中だと大分三下らしいんだよね……。

 そしてジョージポジのネコと言うのは基本年長者のキャラなので、少なくとも通常のネコアルクより弱いなんてことはなさそうというか。

 

 ってか、今回に至っては魔王なアーミヤちゃんを模したネコだからなー。

 どう考えても下手なことしてヤベー目に遭うのは本体の方というか。

 

 そんなわけなので、現状の本体はネコ達の行動を上手いこと制御できてないんじゃないかなー、という結論に至るのでありました。

 

 

「なるほどねー。……そうなるとどうなるの?」

「んー、いっそこのまま暴走させまくって本体を慌てさせるのもありなんじゃないかにゃーって。多分あれこれして返り咲くのが奴の目的だけど、このままだとその辺もままならねーって思わせられたらこっちの勝ち、みたいにゃ?」

「なるほど、焦れて出てくるように仕向けるってことね」

 

 

 ……とまぁ、そんな感じでこれからの目標が決まったのでした。

 目標、ヤベーネコを増やす!

 

 

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