なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~   作:アークフィア

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突入!グレート・キャッツ・ビレッジ?!

「……見えた!水の一滴!」

「無駄に金色に光るの止めない?」

 

 

 その辺は気分の問題と言いますか……。

 

 まぁともかく、リーダー権の委譲は特に問題なく進み、結果としてネコリーシャが(一時的とはいえ)リーダーに。

 それを見届ける間もなくミニちゃんの制御を手放し、意識を私本人に合流。

 それから、隣にいつの間にかやってきていたゆかりんを他所に、ネコアルク本体の位置を探し始めたのでした。

 ……ところでゆかりさんや、貴方明後日まで起きないとかじゃなかったっけ?

 

 

「いや、起きてないわよ?私」

「はい?」

「触れば一発でわかると思うけど」

「は?……ってあ、実体がねぇ!?」

「話せば長くなるけど……まぁ、夢渡り的なものを覚えたんだと思って頂戴」

「……一体いつの間にどこぞの夢魔みたいなことになってるんです?」

「止めて」

 

 

 あ、はい。

 流石にマーリンと同類扱いされるのは傷付く、というか私東方キャラなんだからそっちで例えて、と。

 

 ……いやつってもなぁ。

 東方で夢キャラって言うとドレミー・スイートでしょ?

 でもあれ基本的に東方キャラの中だと格が高すぎるというか……。

 マーリンも夢に関してはわりとエグいスペックしてるけど、流石に隣に彼女を置かれると霞むというか。

 

 

「そういうわけなので、仮に例えるにしても彼の貘の王さま?なんて候補に上がる確率は低いと言いますか……」

「理詰めで拒否るの止めなさいよぅ……」

 

 

 あ、ゆかりんが拗ねた。

 ……まぁ現在の状況が状況なのですぐに持ち直したけど。

 ともかく、そんな感じで隣にゆかりんを起きつつも探知を飛ばした私は、全力を以て(金色に光って)それを遂行することにより遂にネコアルクのアジトを発見。

 同時に、その場所の荒唐無稽さに言葉を失ったのでありました。

 

 

「荒唐無稽……?ええと、噂のグレート・キャッツ・ビレッジとやらなんじゃないの?っていうかアレ自体が端から荒唐無稽だったわよね?」

「あー……うん、口で説明するのが難しいから、実際に見てもらう方が早いわ。ってなわけで、てれってれー、視覚共有糸(エーテライト)ー」

「えっ、いやちょっまっぎゃあーっ!!?」

 

 

 手短に説明するとか不可能なので、実際に体感して貰おう。

 ……ってなわけで、ゆかりんに特殊な糸を突き刺して視界を共有。

 結果、彼女の眼にも私が見ているものが映し出され──、

 

 

『ええいおのれジャリガール、貴様のせいでこの世界も破壊されてしまった!まさかこっちの準備が終わる前に突入の手筈を整えるとか聞いてね~!お陰さまでシンプルな再生怪人的なギミックしか用意できなかったわ!覚えておけよご客人、あちしの接待は本来百八式まであるんだぜ……?』

「……なに これ」

「場所とかタイミングとかの影響で予測される状況がある、ってことだったんだけど……影響どころかそのまんまって感じみたいだね……」

 

 

 ゆかりんには話していないが……っていうか寝てたから聞けるはずもないのだが。

 今回のネコアルク、どうにもクリスマスに起きた事件を上手いこと利用しているらしい。

 とはいえそのまま利用しているわけではなく、その際に残されることとなった場所を悪用している……というべきなのだが。

 

 

「それがどういう悪用の仕方かって言うと……他の場所に繋がっていない、孤立した世界であることを利用して()()()()()()()()()()()()()()()()()、ってことになるのかな。分かりやすく言うとソロモンの宝具である『戴冠の時来たれり、基は全てを始めるもの(アルス・パウリナ)の再現、って感じかな」

「……なる、ほど?」

 

 

 あの第二宝具は、生前のソロモンの体に備わっていた魔術回路を基盤にして作られた小宇宙。

 一人の人間を宇宙にまで拡大することにより、その中を自身の領域とする超級の奇跡である。

 本来固有結界というものは世界からの修正を受けるものだが……正常な時間軸の外にあること、およびあくまでも一人の人間を宇宙のモデルケースにしただけなので、かのネロ・カオスと同じく修正自体を極力受けにくいという性質を持つのだと思われる。

 

 ……まぁ、その辺は詳しくわからん部分も多いのでなんとも言えないところもあるのだが……ともかく、今回のネコアルクがそのシステムを参考にしているのだろう、ということは間違いあるまい。

 

 

「言い換えると、あれは現段階だと()()()()()()()()()()ってこと。あそこから状況を改良して、本来のグレート・キャッツ・ビレッジにしようとしてたっていえばわかるかな?」

 

 

 強度や効果の差などがあれど、固有結界と妖精の作る妖精郷は似たようなモノである、という。

 確かグレート・キャッツ・ビレッジはまがりなりにも妖精郷であるため、それを作るのに固有結界を活用しようとするのは然程違和感を覚えるような話ではない。

 ……まぁ、参考元になっているのが世界有数の魔術師の作るそれである、というのは驚嘆に値する話ではあるが。

 

 

「とはいえ、そんなすぐにすぐ改造できるわけもない。一応妖精の一種であるらしいネコアルクだけど、その辺そこまで強力な存在でもないと言われ続けてる。……ってことはだ、一時的にでも()()()()()()()()()()()()()()()()()、なんて話になるのも想定できる範囲じゃない?」

「いやまぁ、分析していくとそうなるってのはわかるけど……」

 

 

 私の説明を聞きながら、再度ゆかりんは目の前に映る共有された視界にピントを合わせる。

 それに倣うように、私もまたその『この世の地獄』のような光景に視線を向けたのだった。

 

 ……勿体ぶっても意味がないので、端的に説明しよう。

 冠位時間神殿ソロモン、そこは魔神柱達があらゆるものを構成するこの世の地獄のような世界であった。

 七十二の魔神柱達がそれぞれ補完し合う形になっており、それゆえに全ての魔神柱を同時に滅ぼさない限り永遠に復活し続ける──。

 すなわち無限のリソースを持ち合わせた強敵の待ち受けるフィールドだったわけだ。

 

 それを前提として、今眼前に広がる光景を説明しよう。

 ──魔神柱の代わりにネコアルク達が全てを埋め尽くすこの世の地獄。

 それこそが、今現在私達の目の前に広がる世界、仮称『猫位時間神殿ネコアルク』なのであった。

 ……細長いネコアルクが触手みたいに蠢いてるよ!キモいわ!!!

 

 

 

 

 

 

「なに……この……なに?」

「まぁうん、本人の言葉を借りるなら()()()()()()()()()んだろうね……」

 

 

 ネコアルクで構築された世界、という意味では今目の前に広がるそれも、本来できあがっているはずだった世界も大差はないのだが……。

 うん、ここまで姿が違えばそんなフォローも無駄に終わるというか。

 時間さえあれば単にネコアルク達がうじゃうじゃいるだけの世界になってたんだろうけど、ねぇ?

 

 

「そこら辺の変換というかごまかしというか、まぁ色々と手が足りてなくて結果こんなおぞましいものが私達の眼前にお出しされることになった、と」

『しゃー!!文句があんならしばらくほっといてくれにゃ!もうちょーっと時間があればこんな急拵えの場所なんて見せずに済んだんだがー!!?』

「はっはっはっナイスジョーク。一応言っとくけどこっから先一切見落とす気がないから首洗って待ってやがれ

『ぎにゃー!?そこはかとないとか言ってらんねーほどの殺意!?こいつ人類悪の同類だにゃやってらんねー!!?』

「いやちょっと待ってなんで普通に会話してるの貴方達?」

「え、なんとなく?」

『右に同じくぅ~』

「ええ……」

 

 

 まぁほら、その辺は腐っても(?)ネコアルク、ってことで……。

 

 ともあれ、宣戦布告的なものは終了、こっからは時間との勝負である。

 さくっと相手側に踏み込んで制圧し、悠々と凱旋するに限るだろう。

 

 

『キーアさーん!!助けて下さいぃ~!!』

「……ん?ルリアちゃんからのSOS?」

 

 

 そんな風に気炎を上げていた私だが、テレパシーでルリアちゃんからのSOSが飛んできたため一時中断。

 なにがあったのかとそちらを確認するためミニちゃんに意識を繋ぎ、そして手放しそうになった。

 いやだってねぇ?

 

 

「ぶるぁぁぁぁぁぁぁっ!!!貴様の死に場所は、ここだ!ここだ!!ここだぁぁぁぁぁっ!!!」

「ちくしょーめぇぇぇぇぇぇっ!!!」

「……やりすぎました」

「なにやってるの!?」

 

 

 暴れまわるネコバルバトスと、同じく暴れまわるネコ髭。

 その攻撃の矛先にはなにやらネコアルクらしきものがうろちょろ逃げ回っているのが見える。

 ……気のせいじゃなければなんか黒いんだけど、もしかしてあれネコフォーマーとかだったりする?

 

 

「はい?ネコフォーマー?」

「正確にはネコテラフォーマーだにゃ。端的に言うと増殖するG」

「特殊召喚するたび手札が増えるね!?」

 

 

 ……いやどういう驚き方だよ?

 まぁこの量からするに、あながち間違ってないのかもだけど。

 あれだ、消すと増えますならぬ攻撃すると増えます、的な?

 

 

「ええ……」

「いや、じゃないと説明できないんだにゃ。あの攻撃の苛烈さを見たまえ、あれ食らって無事でいられる奴がどれくらいいるにゃ?」

「あーうん、言われてみれば確かに。ネコだからそんなでもないんじゃないかと思ってたけど、あの火力だと普通にバルバトスだって納得させられる威力だものね」

 

 

 うん、普通にジェノサイドブレイバー(しねしねこうせん)が飛んでいく姿を見れば、誰しも納得せざるをえないというか。

 その隣の髭ちゃんに関しても、往年の便利敵役としてのスペックが反映されてるのか、滅茶苦茶な攻撃を連発してるし。

 

 

「まぁ、その実態を紐解くと、そこら辺を動き回る不快害虫を必死に叩き潰してるってだけなんだけどね」

「うーん一気に親しみやすい状態になったわね。絵面は大分酷いけど」

「ねー」

「ねーとか言ってる場合ですかぁ!!あのままだと酷いことになりますよぉ!!」

「おおっと」

 

 

 確かに、思ったより火力が出てるから、このままほっとくと色々酷いことにしかならなさそう。

 

 そんなわけで、急遽バルバトス達を止めることになった私達なのでありましたとさ。

 ……ところで、なんでゆかりんはここまでついてこれてるんです?

 

 

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