なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「……言われてみれば、クマリンちゃんは視聴者じゃないわね」
「マスコット、というのは間違いじゃないですけど……」
「うん、その辺の説明もしておこうか」
まぁ、あくまでも状況から推測したものだけど、と前置きして。
「要するに、これまたネコアルクのせいってことだね」
「まただよ、にゃんでもかんでもあちしのせいにすればいいと思ってる世界の意志が」
「そんな大層なものなのかしら……」
今回の話、基本的には『次から次へと要素が継ぎ足されたため変なことになっている』というのがとても大きい。
最初はハロウィンでカボチャ頭……あれがマフティーだったのかは謎だが、まぁあれがスタートで。
その次はクリスマス、こちらは地下ちゃんが
「で、場所の類似性から時間神殿が【継ぎ接ぎ】されて、」
「場所の匂いというか……まぁ関係性的なものを嗅ぎ付けてネコアルクが根城にした、ってことよね?」
「大雑把に言うとそうなるね。型月関連の気配がする上にエネルギーもある程度ある場所、ってことで
裏を返すと、FGOでの記憶がなければ根城にするにしろもっと別の形になっていただろうというか、そもそもあそこを根城にするという選択を取らなかった可能性もあるというか。
……ぶっちゃけ、復讐だなんだって目的自体が後付けというか、本来ネコアルクにはないものだからね。
「だから仮に彼処を住み処にするとしても、普通に寝床として使う……かつそこにあるエネルギーで悪巧みする、くらいで済んでたんじゃないかなーとは」
「……それ、実際の状況とほぼ差がなくない?」
「いやいや、強い目的意識がないからそもそも他のネコもどき達が発生すること自体がなくなると思うよ?なんならあそこでニート生活満喫してたんじゃないかな、その場合」
「ええ……?」
メタキャラかつカオス系のキャラというのが本来のネコアルク。
根本的に理解できる理由で動いていること自体がイレギュラー、というわけだ。
……なんで、今よりもっと酷いことになってた可能性もあるし、それと同じくらいそもそも騒動として認識されるレベルにならなかった、という可能性もあるわけなのである。
「ここから読み取るべきことは、思ったよりもネコアルクに対してFGOの影響が強かった、ってことだね」
「と、いうと?」
「そこで付与された属性による影響力もまた強かった、ってこと。それによってこうしてすこん部達の発生に繋がったわけだからね」
「あーなるほど」
配信者を演じたことが随分と設定の根深い部分にまで食い込んでいる、とでも言うべきか。
そんなわけなので、直前までの地下ちゃんからの流れと同じように、エネルギーには『配信者』属性がくっついていた、と。
「ただ、それで終わらなかったのがネコアルクの悪影響、というか」
「悪影響って……」
「実際悪影響だからね。それまで連鎖する要素は一つだけだったのを、
「……んん?」
まぁ、正確には一とその半分、って感じだろうが。
……そう、クマリンが発生したのはその半分の方の影響であり、かつすこん部にもその影響は現れているので半分もとい
「それが
「なんでまたそんなことに……」
「元々あったエネルギーだけじゃなく、そこからさらにエネルギーを集めて別のことをしようとしてたから、かな?」
言い換えると、徐々に消費されていたエネルギーを補充……どころか元より増やしてしまった、ということになるだろうか。
それゆえ、連鎖する影響も本来徐々に小さくなるはずだったのに、こうして要素を増やす形になってしまったと。
「まぁそれでも、ミニちゃんの成立にある程度使ってる分影響力は落ちてると見るべきなんだけどね。本来ならこんな感じにマスコット派生じゃなく、マスコットと配信者どっちも出てくる……って感じだったろうし」
「はいキーアせんせー」
「はいゴコちゃん質問どうぞ」
「サショウちゃんは違うんですかー?さっきはタイミングがたまたま被ったって言ってましたけど」
「それに関しては偶然で間違いないよ。今しがた述べた通り、エネルギーによる影響ならもっとポンポン出てきてないとおかしいからね」
「……なるほど?」
そう、確かにタイミング的にサショウちゃんは今回のエネルギーによる騒動の一部に見える。
……見えるが、あくまでもそう見えるだけで全くの無関係である、と私は見る。
なんでかって?仮に今のエネルギーの影響で湧いて出たなら、なにかしらマスコット要素を付随しているはずだからだ。
「もうちょっとデフォルメが効いた見た目になってるとか、もしくはなにかしらのケモ耳が生えるとかね。エネルギーの側が中途半端に要素を増やす形になってしまっている以上、そうなるのが普通ってわけ」
「……あ、なるほど。だからクマリンなのね?」
「そういうことー」
その実例は目の前にある。
……そう、本来はクマのキグルミを着ただけの本人……のような気がしないでもないクマリンである。
本人の要素とマスコットの要素が混ざった存在として、これほどわかりやすいものもないだろう。
というかだ、そもそも
「単にそういう見た目なんじゃなく、すこん部という生き物として現れている……って感じにね」
「……もしかしてですけど、この子達正確には視聴者そのものではない……?」
「うむ、視聴者をマスコット化したっていう設定の上で、それを元に書かれている二次創作とかに出てくる状態のもの、ってのが一番近いかも」
この辺はややこしいのだが……。
確かに彼らの見た目は『視聴者をマスコットにした』というそれと同じなのだろう。
ただし、その中身まで視聴者と同じ、というわけではない。
というか、そもそも彼らは【顕象】なので中身はない。
……つまり、マスコットとして想定される動きを模倣している生き物、みたいな感じに解釈するのが一番近いわけだ。
言い換えるとそれこそ犬猫と同じペット枠のようなもの、というか。
「まぁ、場合によっては視聴者達と同じような動きとかをするかもしれないね。ただし、それはそういう動きをする生き物だからそうなってるってだけで、特別なにかしらの意味が含まれているわけでもない……って感じ」
『キツネー?』
……まぁ、そもそも鳴き声が『キツネー』な時点で色々おかしいだろう、というか。
そんなわけで、基本的に彼らは純然たるマスコットであり、それ以上の意味を見出だす必要性はないというわけである。
「と同時に、それがサショウちゃんが『違う』ってことの証左にもなってるってわけ」
「あー……
「まぁ、サショウちゃんが前回のネコアルクポジだったらわからんけどね?」
「おいこら、さっきまでの話を翻してんじゃないわよ」
せやかてあくまで予想や言うたやん……。
まぁ、その可能性はかなり低い、というのも間違いではないのだが。
少なくともクマリンもすこん部も、特に主体性のある……そうだな、唐突に配信を見始めるとかしないわけだし?
「……あ、なるほど。すこん部は特にだけど、仮に主体性があるんならこうしてただの動物みたいに動く前に、推しの配信を見に行くのが筋なんだね」
「そういうこっちゃ。特にすこん部の方は、
その辺、言い換えると『あくまですこん部の皮を被ったなにか別の動物』みたいなもの、ということになるのかもしれない。
クマリンの方も似たようなもので、中身というか本来の設定の影響が強いのなら彼女もまた配信者側に回るなり、はたまたマリン船長の配信を応援し始めるなりするのが普通という感じになるわけだ。
そうじゃなくてずっと無口でいる辺り、あくまで基本的な設定だけがロードされてる感じというべきか。
「それに比べたらサショウちゃんは滅茶苦茶主体性というか、人間味あるでしょ?」
「レアカード当たったのにそれがパーになった、って凹んでたもんねー」
「それ今話題に出す必要性あったー!?」
「あ、復活した」
それならそれで丁度いいや。
ついでとばかりにサショウちゃんとクマリン達をスキャンして比較。
何の光!?……と驚くサショウちゃんはスルーして解析結果を眺めて見たところ……。
「うむ、明確に別物だね。サショウちゃんは普通の『逆憑依』でクマリン達は【兆し】よりの【顕象】。設定に沿って動いているって面が強いタイプなのも間違いなさそう」
「……それ、始めっからやっとけば良かったのでは?」
「おあいにくさま、ガチ凹みで魂抜けてる相手にやっても上手く行かんのだわ」
「……あそっか、この子達出てきたのってサショウちゃんが死んだあとだったや」
「死んでませんがー!?いやまぁ死ぬほど凹みましたけど死んではいませんよー?!不謹慎ー!!」
そんなわけで(?)
これから暫くの間、変なマスコット達がわらわらと湧き続けることになったのでしたとさ。
……いつまでかって?件のエネルギーが空になるまでかな、多分これエネルギーを消費しようとする動きが
「……一時期のたぬきより多いんだけど!?」
「しゃーねぇ、消費すべきエネルギー総量としてはあっちより多いもん」
(´・ヮ・)「なんだかたいへんそうですなー」
なお、マスコット達を先導する先輩のようにたぬき達があちこち走り回っていたことは関係ない。ないったらない()
……ビッグビワ様今回もお疲れ様です。