なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~   作:アークフィア

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バルバトスだ、狩れ!(挨拶)

タイミングいいなぁ、などと思いつつ、新年のご挨拶を申し上げます。


新年明けましておめでたい奴らだ!

「……おかしい、我の方が精神的有利に立っていたはずなのに、いつの間にか立場が逆転している……だと?」

「そりゃ両サイドに変なんおったら、幾らなんでも負けるやろ、ふつー」

「つまり今のハクさんは『黒面の者』ってことですね、わかります」*1

「……誰かー!?誰か我と変わってくれぬかー!?後生じゃからー!!ちょっと調子乗ってたのは認めるから、誰か助けよー!!」

「……すまないハク、ここは黙って贄になってくれ」

「ノーコメントでお願いします」

「薄情ものか主ら!!?」

 

 

 ご飯を食べ終え、外に出てきた私達。

 なにやら後ろでごちゃごちゃ言ってるけども、気にしない気にしない。

 わいきゃい騒いでいる三人を尻目に、相変わらずラーメンとか肉まんとか、どこから出したのかよくわからないものを食べている*2ビワを抱えて、待つこと数分。

 

 

「せーんーぱーいー!おーまーたーせーしーまーしーたー!!」

「お、来た来た」

 

 

 こちらに走ってくるのは、防寒着を着込んでもこもこになったマシュと、その能力ゆえのものか、マフラーくらいしか追加防寒具の装備が存在していないシャナ。

 それと、近場にいたために一緒に来たらしいアル君の三名。……アル君に関しては、そのままだと鎧が冷たくなってしまうためか、鎧の上からもこもこのコートを着用している……という、ちょっと珍しい格好になっていた。

 

 

「気持ちの上では全然寒くないんだけど、実質的な表面温度とかは、すっごく下がっちゃうから……」

「迂闊に素手で触れると引っ付くわよ」*3

「そりゃエグい……」

 

 

 防寒着というのは、本来人の体温を外に逃がさないようにするものであるため、金属の体を持つアル君には無意味なのでは、と思わなくもなかったのだが。*4

 ……なるほど、他者が不用意に触れた時、金属部分に素手で触れると皮膚がくっついてしまう可能性があるから、それを防ぐためだったと。そう言われてみれと、納得の理由だ。

 

 ……さて、ここで三人が……もっと言えばシャナとマシュが合流したのにはわけがある。

 私は当初、()()使()()()三人の検査をする、と述べていた。

 その言葉に嘘偽りがないとすれば、琥珀さんのところで半日も経過していないというのは、どうにもおかしい話だ……と言うことになるわけで。

 その答え、というのが……。

 

 

「体力測定、のぅ?我とアルトリアはともかく、ビワには必要ないのではないか、それ?」

「まぁ、一応ね?ビワのためだけに、試験場では良い感じの相手が待ってるらしいしさ」

「いい感じ……のぅ?誰が待っておるのやら」

 

 

 身体検査とはまた別に、運動能力などの検査を別の場所で行うから、なのであった。

 

 

 

 

 

 

「それで?馬鹿正直に戦力測定だと、能力行使に規模的な問題等が出てくるから、ここで各種運動をすることになった……と?」

「以前アル君とシャナがテニヌしてたじゃないですか?あんな感じのことを行うのなら、スポーツであっても戦闘みたいなもんだと言い張れるから、戦力測定扱いで記録しても問題ない……みたいな返事が戻ってきたって言ってましたよ?」

「……ふっ。どうやら八雲の奴も、随分と苦労しているみたいだな」

 

 

 改めて、降りてきました地下千階。

 皆を引き連れ向かった先は、以前シャナがリハビリと称して、アル君とテニスをやっていた特設コート。

 耐久性に優れ、かつ多種多様なスポーツを行うことのできるこの施設ならば、三人の運動能力の検証にはうってつけ……ということで、今回試験先として選ばれたわけなのでございます。

 

 なお、ここの管理者はブラック・ジャックさんなので、こうして挨拶に伺った、というわけなのでしたとさ。

 まぁ、あんまり興味なさそうな感じだったのだけれど。……壊したりしなきゃなんでもいい、みたいな?

 

 あと、検査と言っても数値を測って云々、というわけではなく。

 通常の『逆憑依』と比べてどれくらい動けるのか、さらに『レベル5』と比べるとどうなのか……みたいな、相対評価に終始する形になるとかどうとか。

 

 雑に言えば『とりあえず凄いところを見せてくれ』、みたいな?

 まぁ、下手に戦力測定にすると、最近大人しくなってた急進派の人が荒ぶるかも?……みたいな懸念もなくはないみたいだったけれど、そこは私がどうこうすべきところじゃないので知らなーい。

 

 

「まぁ、小難しいことは考えず、存分にテニヌったりバヌケったり超次元サッカーしたりしてくれればいいよ、みたいな感じだから。とりあえずは体を動かそう、ね?」

「うむ。我もどこまで動けるのか、ちょっと試してみたいと思っておったところだしの」

「……うん?もしかしてこれ、ウチも巻き込まれた感じ?」

「丁度いいので、一般役として比較させて貰うんだわ」

「なるほど?……ウチって一般判定でええんか?」

「『謎のタマモX』状態ならいざ知らず、今のタマモなら普通に一般の『逆憑依』扱いだから大丈夫」

「そーか。……いや一般の『逆憑依』ってなんやねん?」

「さぁ?」

 

 

 ともあれ、唐突に年末の大運動会開催のお知らせ、みたいなのは確かな話。

 どうせなのでその時の焼き増しめいた種目も突っ込んどく?

 みたいな悪ノリを発揮しながら、彼女達の体力測定は始まったのだった。

 

 

「食らえ必殺!『九つに増える魔球』!!」

「魔球ってか、そもそもホントに九個分の玉を飛ばしとるだけやんかこれっ!?」

「なるほど、尻尾を使ってのラケット保持……そういう手もありますか。では私はこちらを」

「……って『風王結界』で全ての玉を引き寄せて打ち返したー!?」

「ぬぅ、手塚ゾーンならぬアルトリアゾーン……」*5

 

 

 最初の種目はテニス。

 無論、宣言していた通りのなんでもありルールだったため、隠し腕*6みたいに、唐突に背後から生やした尾でラケットを持ち、そのまま尻尾の数だけ玉をサーブしてくるハクさんと。

 それらの飛んできた玉を、全て『風王結界』で集めて打ち返すアルトリア……みたいな、障害沙汰になってないだけで、普通にテニスじゃない(テニヌ)の試合になっていたわけなのだが。

 まぁ、期待されていた通りの展開なので、別に問題はないのだけれど……、こうなってくると普通のスポーツを行うとか、夢のまた夢なんだろうなぁ……と変に実感しないでもないというか。

 

 ……ともあれ、記録係としてはでき得る限り迫力満点・外連味さえ感じられるほど、ダァイナミィックに玉の動きを追うのみである。

 その過程で私がゲル化しても、なんの問題もナイナイ。

 

 

「ゲルキーア、だと……?!」

「どっちかっつーと怒りに燃えるバイオキーア、みたいなやつなんとちゃう?」

「足音ギュピギュピさせてたもんな、うんうん」

「……あの、皆さん脳内に思い浮かべているものが別なのでは……?」

 

 

 なお、そんな私の姿にみんなが返してきた反応は、大体そんな感じ。

 マシュの言う通り、みんなゲルしぃにバイオライダーにブロリーにと、どう考えても別なものを思い浮かべている感じだった。*7

 ……主体は私じゃなくて【顕象】組なので、できればスルーでお願いします。……え、ダメ?そんなー。*8

 

 

「じゃあとりあえず……錬金!」

「あ、ずるい!階段作るんは反則やろ!!」

「迂闊にダンクのために飛び込んで、ゴールごと倒壊させるよりはマシなのではないでしょうか……?あ、スリーポイント決めますね?」

「マシュの点取り力がおかしい件について」

「コート全てが射程範囲ですので!」

「いやどこのキセキの世代の緑色やねん」*9

「我らが不慣れなのもあるとはいえ、生半(なまなか)な妨害ではピクリとも動揺を誘えぬのはおかしくないか!?」

「マシュも時々おかしくなりますよね……」

「あ、あれ?なんで私が変なもの扱いされる流れになっているのでしょう?……せ、せんぱい?!やめてくださいやめてください!わざわざ別口でさっきの発言をリピートするのはやめてください!!?」

 

 

 体が暖まってきたので、次はバスケ。

 エアウォークならぬエアダンク?……錬金術で直接ボールを投げ込めるような階段を作り上げて、そこを走っていくアル君とか、反対側(自陣)のゴールからロングシュートを決めてくる、ヤバげな特技を見せ付けたマシュとかが目立っていた感じで、さっきとは反対に【顕象】組は苦戦しているようだった。

 

 これに関しては、ゴールを守るアル君が錬金術で的確に妨害してくるのと、取った傍からスリーポイントを量産するマシュが強すぎるから、というのが大きい感じというか。

 

 なお私は思い付きでヘリコプターに変身して、ドローンみたいに空から撮影をしていたのだが、その姿を見たみんなにはスッゴい引かれるはめになった。

 ……一応、緑の恐竜(ヨッシー)の真似でしかないんだけど、ご覧の通りウケはよろしくないみたい。*10

 中に乗ってるビワだけが、楽しそうにバタバタしていたのが印象的だった。

 

 

「……ゲル化の時点で大概だけど。貴方、自分が人間だって自覚ある?」

「人間云々の前に私はキルフィッシュ・アーティレイヤーなので、魔王なので。なのでこの通り、一人でトゥインロードも撃てる!」

「いや、それ冥王やんけ!しかもグレートの方!」*11

「バレたか」

 

 

 なお、シャナから呆れ顔でツッコミを入れられたが……人間云々の前に、私は魔王を僭称せしキルフィッシュ・アーティレイヤーの姿を持つもの。

 自身の姿に拘泥するようでは勤まらぬもの、故に我は個にして群とかなんとかかんとか。*12

 まぁともかく、変身くらいなら自己を見失うこともねーや、とあれこれ解禁したのが今の私なのである。

 そもそも、変身とか第二形態とかある時点で大概だしね!

 

 ……それはそれとして、タマモの中の人とは趣味があいそうだなー、と関係のないことを考える私なのでありました。

 

 

*1
オセロのルールより。『()面の者』が両サイドを意味不明なもの()に挟まれた、の意。朱に交われば朱くなる、黒に挟まれれば黒くなる……

*2
ションボリルドルフのモーションネタから。ビワハヤヒデにはそのモーションは存在してないが、多分誰かが夜なべしたのだろう、多分

*3
零度以下になっている金属に迂闊に触れるとくっついてしまうのは、表皮の湿り気が瞬時に凍り付き、接着されたような状態になってしまうから。こうなってしまうと、下手に剥がそうとすると皮膚ごと剥がれるのでとても不味い。世の中には、冷たい鉄の柱を舌で舐めた結果、舌が外れなくなっ(凍っ)た人も居るというのだから、なんというか世界は広いと遠い目をしてしまう……

*4
金属が勝手に熱を持つなどということは普通ない。なので、金属に布を被せても暖かくはならない。寧ろ冷たかったりすれば、その冷たさを保持する役目を果たしたりする(夏場の水筒など)

*5
『テニスの王子様』より、手塚国光の使う技の一つ。元々は一応理屈のある技術系の技だった(ボールの回転を意図して変化させ、相手が打ち返したものが自身の手元に戻ってくるように調整していた)。最終的にボールの回転云々では説明がつかないレベルで手元に戻ってくるようになったため、立派なテニヌ技と化した

*6
『機動戦士Ζガンダム』の登場メカ、ジ・Oに搭載されたものが元祖とされる武装。基本的には相手の意表を突くためのものとされる

*7
それぞれ『Steins;Gate』『仮面ライダーBLACKRX』『ドラゴンボール』より。多分一番戦力的にヤバいのはバイオライダーである。一応火に弱いらしいが、普通に避けられそうなのは酷いと思う

*8
『ファンタジーアースゼロ』、通称『FAZ』の掲示板で発生した『らん豚』と呼ばれる、クソゲーを憎む豚(という設定)の発する言葉が元ネタとされる。『出荷よー』『そんなー』の流れは阿吽の呼吸、なのだとか。

*9
『黒子のバスケ』より、多分一番ぶっ壊れな人、緑間真太郎のこと。『コートの中であれば、例え自陣のゴール下からでさえもシュートを決められる』という、文字だけだと地味な能力を持つ。……無論、文字から感じる印象よりも遥かにヤバい技能だったりする。『邪魔さえされなければ』絶対シュートを決められるというのは、簡単に言えば他の人が普通に戦っている中で、一人だけ即死技をすぐに出せるようなもの。遊戯王で言えば常に手札にエグゾディアが四枚揃っていて、ドロー妨害しなければ必ずドローフェイズに最後の一枚を引ける、というようなもの。そうでなくとも『どこからでもシュートを決められる』時点で大概おかしい。『緑間が居るチームが負けたのなら、それは慢心故のものでしかない』と言えてしまえるくらいの性能なので、正直幾ら『バヌケ』と揶揄される『黒子のバスケ』であっても、彼の存在を考えればまだ甘いと言わざるを得ない……。少なくとも、他所のバスケ漫画には出せるはずもないキャラクター

*10
『ヨッシーアイランド』などより、ヨッシーの変身した姿。中にはベビーマリオなどが乗り込む

*11
『冥王計画ゼオライマー』より、グレートゼオライマーのこと。世に実際に知られる切っ掛けとなったのは『スーパーロボット大戦J』の隠し機体として。敵方のロボである『八卦ロボ』の内、『天のゼオライマー』以外の機体全ての武装を集結させた機体。そもそも素体が当の『ゼオライマー』なので、ある意味では『八卦ロボ』全ての合体ロボとも言える。『トゥインロード』は『八卦ロボ』の内『火のブライスト』『水のガロウィン』の二体が協力して放つ技なのだが、グレートゼオライマーはそれを()()()()一人でやる。そんな感じのことを『八卦ロボ』それぞれの得意技でやらかすので、一応隠し機体・かつ原作再現終了後にしか出てこれないとはいえ、やりすぎの部類としか言いようがなかったりするのだった

*12
『fate/zero』より、百貌のハサンの台詞『我ら群にして個、個にして群』から

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