なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「と、言うわけで。私以外のメンバーを選ぼうかと思うんだけど……」
「はぁ、コンパニオンねぇ……?」
ゆかりんから依頼の書類を受け取った私は、そこからラットハウスに場所を移していた。……色々言いたいことはあるが、ドクターウェストに接触するまたとない機会なので、この依頼は受けようということになった……というのが大きい。
そんなわけで、同行者を数名選ぶために何人かに声を掛けたのだけれど……。
「……パイセンはなんで来たんです?」
「なによ、また虞美人差別?そんなの、項羽様の気配を感じたからに決まってるじゃない」
「さいですか……」*1
何故か滅茶苦茶やる気のパイセンが釣れたため、非常に困惑している私である。……いやほら、一般人相手には一番お出ししちゃいけないタイプの人でしょ、パイセンって。
それならまだBBちゃんを連れていく方が遥かにマシ、とでもいうか。
それって遠回しに私もダメって言ってませんかぁー!?というBBちゃんの悲鳴じみた主張を聞き流しつつ、とりあえずパイセン以外の面々の話を聞いて回ることに。
「なるほどなるほど。つまり私に、街のバリスタ弁護士以外のルートを開けてくれてるってわけだね、キーアちゃん?」
「ココアが行くつもりなら私も付いていきますが……その、変な格好とかはダメですからね?短すぎるスカートとかだったら帰りますからね?」
「あーうん、ココアちゃんは中身お子さまだからなー」
始めに話し掛けたのはココアちゃんとはるかさんの二人。……なんかココアちゃんはやる気だけど、コンパニオンって変な絡み方してくる人の対処も必要なので、あんまり幼い子には任せ辛いというか……はるかさん単体なら、わりと大丈夫そうなんだけどね?*2
ただまぁ、先方がドクターウェストな以上、発表されるのは『tri-qualia』系の作品──つまりは大掛かりなクロスオーバータイプの作品だと思われるので、そういう部分を主張する目的だと、微妙にはるかさんは主旨から外れてしまうというか……。
「……ん、いや待てよ?はるかさんにコスプレをやらせれば良いのでは……?」
「それわざわざ
「ええー?私はお姉ちゃんのコスプレ、見てみたいなー?」
「こ、ココアっ?!止めてったら!」
ふと思い付いたことを口に出せば、ココアちゃんが目をきらきら輝かせてはるかさんに迫り出してしまった。ははは、姉妹百合かな?(適当)
助けてくださいーっ、と喚くはるかさんには悪いが、仲睦まじい姉妹の間を引き裂くつもりなど毛頭ない私はクールに去って、他の面々の元に行くことにしたのだった。……薄情者?知らんな。
「で、一応こっちに来てみたわけだけど……んー、背丈というか見た目的にアウトだよね、ライネス達だと」
「……遠回しにちっさいって言うのやめないか?いやまぁ、私も別に参加しようという気はないけども」
「やる気については置いておくとして……中身の年齢的には問題なくとも、見た目的な如何わしさについてはどうしようもないからのぅ」
で、次に向かったのがカウンターで話し込んでいた二人、ライネスとミラちゃん組になるのだけれど……キャラクターとしてはともかく、見た目的に小学生とか中学生にしか見えない人物をコンパニオンにするのは、なんというか警察沙汰になりそうなので却下。*3
いやまぁ、一応二人ともココアちゃんとは違って成人はしてるんだけどね?でもそれを外から判断するのは難しいし、仕方がないというか。
見た目的な問題さえなければ、二人とも他人への歓待とか得意そうだし、わりと連れていきたくなる部類ではあるんだけどねー。……いや、ライネスは好きにやらすとダメかも知れんけども。*4
「見た目はまぁ、普通にキャラのコスプレって言い張れたとしても、会場の終了時間がねー」
「普通に夜十一時とかまで続くからねぇ」
それに、それ以前の話として、仕事の方が結構夜遅くまで続く、という問題がある。
いわゆる青少年保護育成条例、というやつに引っ掛かるってやつだ。深夜帯に子供を外に出しちゃ行けません、みたいな。*5
これに関しては、まんま見た目が子供な二人はどうしようもない。なので、今回は選外となってしまうのだった。……え?お前は良いのかって?
「私はほら、シルファ状態でやればいいし……」
「それ、さっきのはるかに対して言ってた奴に引っ掛からぬか……?」
「あーうん、そっちの姿は噂のアニメ*6にも出てないだろうからねぇ」
「ええいうっさい、対応力的な問題で私は抜けないんだから仕方ないでしょうが!」
そりゃもう、問題ない姿になればいいじゃん、って話でね?
……と述べれば、二人からは抗議するような視線が。……いや、君ら行きとうない的な空気醸し出してたじゃん、何故に私が責められなアカンねん?
え、なになに?でっかくなれるのズルい?ええんかライネス、そんなこと言うとお前さん司馬懿モード追加が約束されるけど。
あとミラちゃん、君の場合大きくなるっておじいさんモードの方でしょ、コンパニオンにはならんわ。
……とまぁ、そんな感じにわちゃわちゃやったあと、二人の元を離れた私は別のメンバーのところに。
「……二次創作の読みすぎだとは思うのですが、コンパニオンってなんかエッチな感じしません?」
「本当に読みすぎですね、ちゃんとした仕事をしている人達に怒られても知りませんよ?」
「いやでもですね桃香?よーく考えて見てくださいよ、『謎のヒロインXX』が一部の人からどう思われているのかを」
「……草臥れたOL、でしたっけ?」*7
「そうですそうなんです!それにほら、大本の青セイバー!あれ自体が仕事の出向先で若い燕*8を捕まえ云々、なんて言われてるんですよ!?これはもう『私を薄い本にするつもりでしょう!?』とかなんとか宣ってもおかしくないといいますか!!」
「うーん、大本が十八禁作品だったがゆえの変な悩み、と言うべきなのかな……?」*9
「……いや、君ら真っ昼間からなに話してんねん」
「おおっとキーア嬢、やみのま!」
「なんで熊本弁……?」
で、向かったのはテーブル席でなにやら管を巻いてるXちゃんと、その正面で彼女の話を聞いている桃香さんのペアのところ。
……コンパニオンの衣装とかわりと似合いそうなタイプの二人だが、なんかこう会話が変な方向に行っているような?
一応、この二人は中身もちゃんとした女性なのだが……元としている作品が作品なだけに、そういう方面の視線にはわりと敏感なところと寛大なところがある。……潔癖じゃない、と言い換えてもいいかも?
まぁ、桃香さんはその上で『えっちなのはいけないと思います』タイプなのだが。……え?Xちゃんが『それ私の台詞では?』って言ってた?知らんがな。
まぁともかく、コンパニオン業ではわりと重要な『男性客からの性的な視線への耐性』が高めの二人。……連れていくのなら候補として最優先、という感じだろうか?
というか、わりと真面目に性的な視線を完全に断つことって難しいんで、その辺りの付き合い方が上手くないと大変なんだよねー。いやまぁ、変なこと言う上司とかは普通にぶっ飛ばしても良いんじゃないかとは思うが。……消せないのはわかるけど、そらで開き直るのは違う……みたいな?*10
話がずれたので戻すと、華もある二人は今回の仕事にピッタリだ、ということ。あとはまぁ、銀ちゃんへの説明をどうするか、ってことなんだけど……。
「……撮った服の写真でも送っとく?」
「それはそれでなんか変な話になりそうな気がしますね……薄い本的に」
「さっきからそっち方面の話ばっかりしてるけどどうしたの?今日のXちゃんはエロエロなの?」
「その物言いは流石に酷いのでは?」
「言われても仕方ないと思うんじゃが、じゃが」
FGOの薄い本のうち、純愛じゃないと大抵NTRになるけど、あれってそのあと世界滅んでそうだよね?……的な話に終始しながら、とりあえずメンバーに二人を入れる私なのであった。*11
……あ、うちのマシュにNTR云々の話するのはやめようね、二次創作で結構多いから「イメージ権の侵害です……」ってガチギレするから。私もNTR好きじゃないから止めないし。
「そこら辺キリトちゃん的にはどう?男の人からエッチな目で見られるの気持ち悪い、とかない?」
「……一つ言うのなら、俺はともかく原作の方のキリトは多分楽しんでると思う」
「キリト君、髪の長い方の姿での派生キャラクターが、結構量産されてた時があるしね……」
「あー、GGOキリト……」
その流れで次に向かったのは、キリトちゃんとアスナさんのテーブル。
この間の列車で判明した()通り、アスナさんは普通にキリトちゃんをにゃんにゃんしているタイプである。……これここで言って良いのか?え?原作でもやることはやってるから大丈夫?本当かなぁ……?
まぁともかく、この二人の仲はかなり深いというのは間違いなく。……ゆえに、他の人に肌を晒すのって嫌悪感とか躊躇とかあるのでは?……的な心配があったのだけれど、どうもあんまり気にしていない様子の二人なのであった。
まぁ、肌を晒すって言ってもソシャゲのキャラみたいな、着てるんだか着てないんだかわかんないような奴は寧ろ
……ソシャゲ云々で言うなら、普通に性別:男なのにお風呂姿のキャラまで実装されたことのあるキリト君は今さら過ぎる?
そこは突っ込んでやらないであげてくれ、『やだ……俺の本体ノリノリ過ぎ……!?』ってキリトちゃんが微妙な顔してるから()
……いやマジで。もう確実に楽しんでたもん、あの作品のキリト君。アイドルになったりメイドになったりウェディングドレス着たり、幾らなんでも好き勝手し過ぎだってあれ。
まぁそんなわけで、二人も特に問題ないとのこと。
リアルでやる普通に一般人も入るイベントなら、そこまで変なことにはならないだろうとの判断だそうだ。
「……ふーむ、とりあえず人数的にはこんなもん、かなぁ」
「ちょっと後輩、私は?」
「項羽さん云々は別として、普通の服着てから出直してください」
「なによ、また虞美人差別?」
「差別じゃなくて区別なんで。そもそもその露出度だと取っ捕まるって言っとろうが!」
……なお、なんとなくみんなやる気っぽかった理由は、私の真横にずっと居たパイセンの服装より酷いものはあるまい、みたいなある種の感覚麻痺のせいかもしれない、とは一応言い置いておく。
……どう考えてもそれは服じゃなくて布切れですよ、パイセン。