なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、この規模の祭りでなんにも起きねぇはずがねぇだろう……という、目を逸らしていた事実が改めて突き付けられてしまったわけなのですが。
……正直、なにもかも見なかったことにして、おうちに帰りたくなってきた私であります。
「しっかりしてくださいせんぱい!いつものせんぱいの覇気はどうされたんですかぁ!!」
「えー?でもさー、正直トラブルはもうお腹いっぱいかなーって。それにほら、今回は優秀な人がいっぱいいるから、私一人程度抜けたとしてもなんの問題もないかなーって」
「いかん、キーアのテンションダダ下がりで、もはや幼女みたいになってしまっておる……」
誰が幼女じゃいっ。
……いやまぁ、いやなことを前にヤダヤダしてるのは幼女以外の何物でもない、と言われたらぐうの音も出ないわけだが。
とはいえ私一人が抜けたとしても、ここに揃っている面々ならばある程度以上のトラブルは解決できるだろう……と思っているというのも本当のことなのである。
なにせ、なりきり郷における
トラブルならお手のものな銀ちゃんに、最悪周囲一帯の壊滅と引き換えではあるものの、ほとんどの相手を銀河の果てに追放できるXちゃんなどなど、ここで挙げた人以外にも実力者は多数。
それだけの人数が揃っていて解決できない事態、というものの方が珍しく、ゆえにそんなレアパターンに備えてあれこれする……というのは現実的ではないというか、コスパが悪すぎるというか。*1
……え?自分の帰りたい欲を満たすためにあれこれ反論挙げてるだけだろ貴様、だって?ははは(真顔)
「いやだってしゃーないと思わないー!!?ただでさえ
「あらあら、これでは歴戦の勇士も形無し……ということにございましょうか?」
「おっとキアラさん」
ただでさえ、
……最後の方に衝撃的な発表やら人物やらがゴロゴロし過ぎていて、正直もう暫くトラブルは真っ平御免、という気持ちでしかないのだ。
まぁ、気持ち一つでトラブルが回避できるのなら安いものなのだが。……現実はそんなに甘くないってね。
そもそも積みゲーみたいに積み上がったトラブルの種が背後に控えている以上、そのうち勝手に崩れてくる……なんて事態も予想されるため、最後までトラブルとは切っても切れなさそうな私の人生である。……トッ○かな?*2
そんな感じでぐちぐちと言葉を吐いていると、互助会から来ていたメンバーの一人、『セラピストの』キアラさんがこちらの様子を見て心配したのか、そっと近付いてきたのである。
……わざわざ『セラピスト』って付けた理由?そうじゃなきゃ近寄らせないですっていう決意表明みたいな?
あと、直接会うのは今回が初めてとなる、BBちゃんへの説明も兼ねてるというか。……ほら、本来この二人って不倶戴天というか水と油というか、あんまり相性が良くないタイプの人達だし。流石にメルトよりはまだマシかもだけど。
「あー、えっと……」
「お初にお目にかかります、BB様。私、しがないセラピストにて……ですので、できればそう警戒しないで頂ければ、と」
「え?……あ、あー……はい、宜しくお願いします……?」
「なんで疑問系なんじゃお主?」
「べべべべべ、別にビビったりはしてませんよ?BBちゃん平常心ですよ!?」
「語るに落ちておらんかお主……」
とはいえ、原作のBBちゃんなら呆れつつも目的が同じなら協力くらいはする、みたいなスタンスで接することができるはずなのだけれど。
……あーうん、
なので、ある程度時間に任せるしかないとして、キアラさんには今回はお帰り願うことにするのだった。……あ、いや。パーティからじゃなくて、BBちゃんの近くから……って意味ね?
「……?そも、彼女は何故、そこまで私を苦手とされているのでございましょう?」
「あははは……まぁ、その辺りもおいおいねー、ってことで」
「????」
うへー、と嫌な顔をするくらいの対応は予想していたが、肉食獣を前にした草食獣みたいな対応をされるとは思っていなかったキアラさんが、とても困惑した表情を浮かべているが……。
その辺りはBBちゃん的にもトップシークレット、できれば触れてあげないで頂きたい部分なのだと伝え、その背を押していく私なのであった。
「とりあえずメンタル方面での癒しが足りてないだろう、ってことでモモンガさんに押し付けて来た!」
「でかした!」
いや構わんが。……彼女かー。
みたいな反応をするモモンガさんにキアラさんを押し付け、颯爽と帰って来た私である。……まぁうん、中身は本当にただの聖女なので、できれば見た目で敬遠せず対応してあげて欲しい。
……同じ事をBBちゃんにも言えよって言われそうだが、それはそれでちょっと時間が掛かりそうなのでまた余裕のある時に、というやつである。
今はちょっと、トラブル発生の煙が燻ってる感じなんで無理!!
まぁともかく、露骨にほっとした様子のBBちゃんの背中を撫でて落ち着かせつつ、改めて会場内の観察……視察?に戻る私たちである。
「……ふむ、今のところ問題が起きそうな感じは……ないと良いなぁ」
「なんという後ろ向きな言葉。もうちょっとなんとかならんのか、お主」
「だってさミラちゃん。……揃ってるメンバーを見て、本当になにも起こらないって言える?」
「
「おいこら目を逸らすな貴様っ」
なお、トラブルの火種は……んー、なくもないと言うか。
なにせこの会場、
というか、そうでなくとも以前のクリスマスで厄災役を引き受けていた、あさひさんとかハクさんとかビワとかもいるのだ、なんか邪気的なものが集まってきててもおかしくない、って気分になるのも仕方なくない?
……いやまぁ、個人的なツッコミをしていいのなら、なんで居るんだハヤヒデ、って感じでもあるのだが。
一応今回、新人とか余所からのお呼ばれ以外の招待客って、『バレンタインに贈り物をしている人』って制限があったはずなんだけど?
(´^`)「ゆるされよ ゆるされよ じつはばれんたいんしてたの ゆるされよ」
「……マジで?」
「ほんとうなのだ。貰ったのはボクなのだ」
「ぬわぁっ!?ゴジハム君!?」
今回このパーティ会場に郷内の住人が四割近くも集まっているのは、それだけの人数がバレンタインを楽しんだから、というところが大きい。
……それでもなお、その面々の全てが揃っているわけではないというのだから、余計のことビワが居る理由がわからなかったのだが……なんのことはない、ちゃんと彼女もチョコを誰かに贈っていた、というだけの話だったようだ。
まぁ、その相手がゴジハム君というのは、ちょっとした驚きだったわけだが。
「……あーでも、確かハム太郎って結構モテてたんだっけ……?」
「その辺りはあまり触れないでくれると嬉しいのだ。あと、ハヤヒデがくれたのは義理なのだ。というかチ○ルチョコレートなのだ」
(・ヮ・)「ばれんたいんのおくりものというものを、わたしもたのしんでみたかったのですなー」
「はぁ、なるほど……?」
でも、よくよくゴジハム君の原作?を思い出してみると、中身であるハム太郎自体が結構他のハムスター達からモテモテだったため、別に彼がバレンタインになにかを受け取っている、という状況自体はそう不思議でもないと思い直した私たちである。
……まぁ、当のゴジハム君はなんだか苦虫でも噛み潰したような、とても渋い顔をしていたのだが。
その辺り、同居人である他のよろず屋メンバーに理由がありそうな気がするが……深堀りすると余計なトラブルに巻き込まれる予感がしたため、放置を選んだ賢いキーアさんなのであった。
まぁともかく。
そもそもこのパーティ、義理だろうがなんだろうが『バレンタインになにか贈り物をした/された』ことを条件に参加できるものなので、渡したモノの金額とか量とかは全く関係がない。
……ゆえに、たまたまバレンタインの気分を味わってみたい……と思ったビワが、たまたま持っていた小さなチョコを、たまたま通り掛かったゴジハム君に渡したとしても、なんの不思議もないのである。
まぁ、一つ疑問があるとすれば、ハムスター?にチョコは食べさせてもいいのか、という至極単純なことになるのだが。
「もちろんダメなのだ。でも、ボクみたいに大きいと致死量も多くなるから、一欠片くらいならそう大袈裟なことでもなかったりするのだ」
(`廿-廿)「さすがにそれくらいの配慮はするんだが?」
「オグリ!!?」
なお、ゴジハム君からは『体重体型が大きくなれば、致死量も相応に多くなるので平気』という言葉を、対するビワからは『そもそもチョコが危ない相手になんにも考えずにチョコを渡したりしない』という、至極当たり前のお言葉を頂くことになったのでありました。
……ちょっと見ない間にビワの顔パターンが増えとる!?