なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、引き続き第二回戦・最終戦の真っ最中である。
みんなから流れ弾という名の殺意の塊をぶつけられ続けている可哀想な()私であるが、ここに来て新たな問題が浮上していたのであった。
「……ちょっと運営ー!?私の武器の耐久値低すぎやしない!?」
「いえいえ、単に貴方が武器を損耗させやすい使い方をしてる、ってだけだと思いますよー?」
「ぐぬぬぬ、まさに!正論っ!!」*1
「そこ認めちゃうんですね……」
そう、避けきれない相手の攻撃をパリィ*2していた私のコンバットナイフが、とうとう限界を迎えて粉々に砕け散ってしまったのである。
これには私もびっくり。……いやだって、目の前で塵になって飛んでったんだぜ?なんか入れ物用意して回収しとけば良かった……(塵欠乏症並感)。
という冗談は置いとくとしても、それにしたって意味不な壊れ方である。
いやまぁ、一瞬の間に耐久値が上限を越えて削れたからだ、って理由はわからんでもないんだけどもさ?
「それを私が起こすことになるとは思わなかった……」
「なに言ってるんでしょうねこの人?」
「寧ろ起こして当然だろというか……ってうおっ!?危ねっ!?」
「はっはっはっ。君はさっきから口で災いを呼び寄せ捲ってるのに懲りないねぇ(暗黒微笑)」
「怖っ!!キーアちゃん目付き怖っ!!?」
なお、その辺りのことを突っ込んできた銀ちゃんに関しては、残った柄の部分を投げつけることで黙らせる私なのでありましたとさ。
「ンソソソンソソソン!これはこれは、よもや拙僧の台詞をお使いになられるとは!……奥方、わりと愉快な御仁のようで?」
「やかましいわよリンボ、殴り飛ばしますよ?」
「ンンンンン、殴ってから言うのはどうかと思うのですが……まぁ、これもまた甘露なもの……とはいえ、これからどうなされるおつもりで?」
「どうって……それはもう、観戦するに決まっているでしょう?」
「なるほどなるほど、早速乗り込んで無茶苦茶にする────なんです?」
「それ貴方のネタではないでしょう?*3……なんでもなにも、御母様が私以外の相手と戦っている姿なんて、そんなの見逃せる訳がないじゃない。……まぁ、記録媒体がないのは残念ですけど、その分網膜に焼き付ければ問題ありません。いいえ、問題などあるものですか」
「……ンソソンソソン。拙僧がこういうことを言うのは、些かおかしな感じがしますが……きぃあ殿、苦労されておられたのでしょうなぁ、心中お察し致しまする……ああゆぅい殿!おやめなされおやめなされ!拙僧の服は伸縮自在とは行きませぬ故!斯様に引っ張られては、見るも無惨なことに……っ!!?」
「やかましいですよリンボ、飼い犬が飼い主を困らせるモノではありません」
「ンンンンンンンンン……!知りませぬぞゆぅい殿、拙僧巷では
「知りませんよ、他人の評など。そもそも貴方、悪役としてやられるところまで含めて楽しんでるでしょうに」*4
「───悪事とは、いつの世もままならぬものですなぁ」
「……なーんか寒気がするんだよなぁ」
「それはこの状況が、ってことか?」
「いや、それとは別口というか……なんかこう、身内が恥を晒してる感があるというか……?」
「なんだそりゃ……?」
はてさて、相も変わらず大混戦中であるが、流石に先ほどに比べれば飛び交う攻撃も減ってきた。
それもそのはず、他の面々が獅子奮迅の戦闘を繰り広げているから、である。
「これでもどうぞ!えーい!!」
「溜めボムは流石に酷っ、ぬぎゃあーっ!!?」*5
「銀ちゃーん!?」
「あれはもうダメなのだ。もろに食らったから全損判定なのだ。
「そう言いつつ、攻撃の手はまったく緩んでいませんが?」
「勿論なのだ。君相手にそんな隙を見せていては、次の瞬間に切り捨てられてても文句は言えないのだ」
「いえまぁ、今の私は近接戦闘を禁じられていますので、切り捨てたりはできませんが……それでも、貴方ほどの方にそうまで言って頂けるのは励みになります」
「照れるのだ。では、お礼に更にギアを上げるのだ」
「望むところ、ですっ」
「……なにあれ」
「こっちが聞きてぇよ……ってか、見た目の奇抜さに似合わず強すぎだろゴジハム君……」
ルリアちゃんが投げた大型の爆弾に吹っ飛ばされ、ひたすら粘り続けていた銀ちゃんが遂に退場する。
ともすれば仲間ごと巻き込みかねない爆風による攻撃は、流石の銀ちゃんも避けるに避けられなかった……ということか。
いやまぁ、彼の場合は原作の方にも似たような戦法のキャラが居ることを考えれば、単に長時間の戦闘に耐えかねたというだけという話もあるのだが。
ともあれ、一人片付けばそこを起点に他を攻められるモノ。
ゆえに他の面々も切り込みに行くが、そう容易く決めさせてくれないのも予想通りである。
……いやまぁ、アーミヤさんと戦ってるのがフライパン装備のゴジハム君、というところにツッコミ処が全く無い、とは言えないわけだけれど。……ってか強いなゴジハム君!?
「うー……まさか二番目に落とされるとは思っていませんでした……」
「あの戦場において、
「……なんでもなにも、あの人達のあの格好、物理的だけでなく能力的ジャミングも付いてるんですよ。そりゃまぁ、キーアさんが変身させてるんだろうから、考えてみれば当然なんですけど」
「ふむ、ジャミング……なるほど、未来を視てどうにかしようにも、端から視えない相手では無用の長物……というわけか」
脱落者が集うテントでは、真っ先に落とされた宿儺さんと、その次に落とされた桃香さんが反省会っぽいものを開いている姿が見える。
……桃香さんの千里眼はそこまで便利なもの、というわけではないみたいだが……それでも未来が視えるというアドバンテージの高さは皆よく知るところかと思う。
そのため、万一すら起こさせないために用意した策の一つが、この『みんなクラインさん』システムでもあった。
要するに、この格好をしている限り、未来視などで確認しようとしても全てシルエット判定になってしまうのである。
簡単に説明するなら、みんな犯沢さん状態になるというか。*6……あのシルエット、本来のその人物の体型すら無視して同一シルエットに変換するため、視界に重きを置いている能力への撹乱性能が思ったよりも高いのだ。
まぁ、これに関してはクラインさんの姿が特別というわけではなく、あくまでも【星の欠片】を利用した変装がそういう性質を持っている、というだけの話なのだが。
ともかく、そうして誰が襲い掛かってくるのかを確認させないようにした上で、相手に対処させる暇もなく倒したというわけである。
とはいえこれ、あくまでも初見殺し要素による攻撃なので、もう一度やった場合には普通に対処させる可能性大なのだが。
とはいえ、それでは勿体ないので、更に一手間加えさせて貰っていたり。
「"シャンブルズ"」
「……!また入れ換えましたね、この!」
「入れ換えたのがわかるそっちも、わりと大概だと思いますけどね!」
「……なぁ司会、あれって著作権侵害とかで訴えられねぇのか?」
「んー、著作権というよりは特許権侵害、ですかね?まぁ、どっちにせよあれは台詞を真似ているだけであって、原理は全く別物のようですが」
「そんなもんか……」
その一手間というのが、これ。
確かに喋り方や動き方などで、中身が推測できるのは確かである。
だがしかし、結局この場にいるのはみんな
その不確定性を利用しての、
それこそが一手間の真実・通称"シャンブルズ"である。*7
これは勿論、観客席であれこれと文句を言っているロー君の技をパク……参考にさせて貰ったモノである。
あちらとは違い、『ROOM』の展開を必要としない代わりにクラインさん同士でしか移動できないが……その移動の仕方は
すなわち、氷の刀と切り結んでいたと思ったら、次の瞬間遠距離アーツでの攻撃に切り替わる……なんてことが頻繁に発生するわけである。
これにより、厄介な戦闘力を誇る波旬君をその本領を発揮する前に封じ込めることに成功したりもしていた。
……まぁあくまでも、ここの弱体化波旬君相手だからこそどうにかなったところもあるのだが。
「あれって反則じゃないんだなぁ」
「なるほどなー。……ところで嬢ちゃん、カレーはどうだい?」
(´∴)「そっかー、残念だ。またいつか食いに来てくれよな!」
なお当の波旬君だが、何故かゴコちゃん相手に営業していたのであった。*8
うーん、商魂逞しいというべきか、ちゃっかりしてると言うべきか……。
あとゴコちゃん、動いてないのに暑い云々って、それ髪の色以外別人の台詞じゃないかね……?*9