なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「…………」
「ンンンン、いつになく熱心に観察しておられるようですが……もしや、混ざりたいので?」
「なに馬鹿なこと言ってるんですかリンボ、あれが見えないのですか無垢な童女のようにゲームに興じる母の姿が!?……ああ尊い……何分何時間何日何ヵ月何年でも見ていられます……」
「……ソソソソソ、心中お察ししますぞ、キーア殿。この娘、思った以上に問題児でございまする。それを外面を整えることを覚える程度には、常識を持たせることに成功するとは……きっと、血の滲むような努力があったのでしょうなぁ……(白目)」
「……なにか言いましたかリンボ?」
「いいえ?なにも?」
「……おい、大丈夫かキーア?なんというかこう……随分と窶れて見えるが……?」
「いや……なんかこう、寝てる間もちょくちょく寒気がしたというか……」
「風邪かい?そんな時にはカレーだぜ!」
「貴方はいつでもカレーでしょうが……」
はてさて、次の日の朝である。
今日も今日とて元気に健康診断……もといサバゲーの予定が入っているわけなのだが、残りのチーム数的に試合日程が折り返しに入ったこともあり、選手として残っている面々以外の運動不足が懸念されてくる状況でもあった。
なので、今回に関して言えば負け組の中の負け組や、勝ち組の中の負け組──すなわち、
……まぁ、勝ち組の勝ち組の方に含まれる私達には関係ないことでもあり、朝御飯で一緒の席になった宿儺さん──要するに今回その謎のプログラムの対象となった人達がいたからこそ、話の種とばかりに聞くことになったわけでもあるのだが。
なお、そうして一緒に食卓を囲むことになったわけだけど、その時に交わされた会話がさっきのあれ、ということになる。
……いやねー?こう、寝てる間に時々寒気がして起こされる……みたいなことを夜通し繰り返したため、ちょっと眠気がね……?
別に能力やらなにやらで眠気を飛ばしてもいいのだが、そういうのは濫用するとその内効き目が薄くなるモノなので、あんまり使いたくない私なのであった。
……え?なんかその説明だと、まるで薬物の話をしているように聞こえてくる?ははははは。
「そこは否定しておきましょうよ……」
「アーミヤさんには言われたくないぞー」
「はい?」
「……あー、そういえばアークナイツの『スタミナ』相当のシステムって……」
「……あっ」
「で、でででででも!やっぱりそういうのは良くないと思います!アーミヤさんが心配するのはおかしくなんかないです!!」
「でもまぁ、その女の有名なネタって言うと……やっぱ
「ちょっ、オルタさん?!」
「あー、大丈夫ですよルリアさん。ちょっとしたじゃれあいですから、そこまで気になさらなくても」
「ええー……」
「難しいよね、この辺りの弄りというかネタというかって」
正直な話、元一般人からしてみれば『
そこを指して危ないよ、とか言われても「せやね」としか返せない私なのであった。
なお、それについてツッコミをくれたのがアーミヤさんだったため、思わずツッコミ返してしまったわけだが……。*1
うん、それこそ向こうのドクターがワーカーホリック気味なことに変わりはなく*2、彼女がネタとして『働け』と背を押してくるタイプとして認識されていることも合わせれば、他所から見るとまるでブラックジョークの類いに見えてくることもまた確かなわけで。
……いやまぁ、彼女の台詞の一つに『
でもドクターが多忙を極め、
ほら、現実でも軍隊とかだと戦い続けるために麻薬とか使うのは、そう珍しいことでもないらしいし。*3
……とりあえず、ルリアちゃんにはそのまま心優しい自分を保って頂きたいところである。
薄汚れた私たちみたいな大人になるなよ、みたいな?
「関係ないはずだったけど関係してた。……はっ、つまりこれって
「その場合、誰が
「……口調的にはクラインさん?」
「なぁ、それって俺がお前さんの後輩二人に(包丁とか片手に)迫られて、
「…………ガンバ?」
「そこは否定してくれよ!?」
はてさて、朝食の時話題になったように、トーナメントに関係のない面々のために別のプログラムが予定されている……みたいな話をしたと思うが。
あれ、どうやら今日一日を使っての大規模なモノだったらしい。
どういうことかと言うと、今日はトーナメント側は休み扱いで、代わりに選手以外の面々でのプログラムに変更されていたのだ。
なんでこんなことになっているのかと言うと、そもそもに二つも三つもイベントを並行開催できるほど運営側の人員の余裕がない、というのも一つの理由だが……。
「まさかそのせいでトーナメント観戦できないのはやだ、みたいな嘆願が殺到したからだったとは……」
「呆れているところ悪いですけどせんぱい、その時の様子を見たら笑い事ではすみませんよ?」
「おおっとBBちゃん。どれどれ……ってわぁ」
「なになに?……あー、こりゃ酷い」
一番大きい理由は、なんだかんだトーナメントが盛り上がったから……というところが大きいようだ。
こっちに近付いてきたBBちゃんが見せてくれたのは、彼女の私物である
そこに写し出された写真には、大会運営委員会の長であるゆかりんに詰め寄る多数の人々の影と、そんな人達に胴上げ状態で担がれて涙目になっているゆかりんの姿が写っていたのであった。
……海外の人からすると、胴上げって狂気の沙汰に見えるらしいって噂を聞いたことがあるけど、あれって本当なのかね?*5
なんて現実逃避をした私だが、目の前の現実はそれでも変わってはくれない。
……まぁともかくそんなわけで、折衷案として『今日はトーナメントはお休みにして、代わりに他の人達の運動不足解消のためのイベントを行う』ということになったのだそうだ。
で、件のイベントがどういうモノなのかと言うと。
「まさかのレイドイベントな件」
「トーナメント参加者は対象外ですから、こうして外から笑って見ていられますが……これは、下手をすると普通にトーナメントで勝っていた方が遥かにマシ、などという結論に至ってしまうのではないでしょうか……?」
「一応、勝ち越しか負け越しかだけどね、この場合」
そう、まさかの大乱戦、まさかの大レイドイベントである。
……本来はトーナメント方式という形ではなく、全ての人員に最終戦まで戦い抜いて貰う、くらいの運動量を予定していたものの。
流石に初日の規模のまま、ずっと稼働できるほどの余裕がない……ということでトーナメント形式になった、という裏事情を知っていれば、なんとなく察せられるかもしれないが。
今回、運営側が想定していたのは
……それぞれの二回戦目で抜けたチームの運動量が足りていない、というのは明らかである。
また、こういうトーナメントモノは
さて、それを踏まえた上で、彼らに課すべき運動量はどれ程のモノとなるのだろうか?
答えは目前に広がる
「いやいやいやいやおかしい!!おかしいって流石にこれは!?っていうか他の二人は誰っ!?どちら様!?いつの間に三人姉妹になったのこの人達ぃぃぃぃっ!?」
「別に姉妹ってわけじゃないッスよね、冬優子ちゃん?」
「ええ、そうね。私と貴方が姉妹だなんて言論弾圧、そもそも冬優子じゃないと何度言ったらわかるのかしら、芹沢あさひ?」
「まー、そこを言うのなら私もあさひってわけじゃないんッスけどねー。そこんとこ、
「うーん、私としてはギャルっぽいってだけで呼ばれたことの方に、ちょっと言いたいことがあるかな!あと一応私
「お前がキレてるの洒落になんねぇんだけどぉぉぉぉっ!!?」
「うわぁ……(ドン引き)」
……はい。
まさかのミラ三種揃い踏み、というこの世の地獄のような光景が繰り広げられております。*7
あさひさん以外のほかの二種は、今回ここに出てくるに当たって適当にアバターを作ってきたみたいだが……こう、あさひさんのユニットのメンバーにかするようなかすらないような、微妙な人選なのはなんなのだろうか?*8
なお、内訳としては普通のミラボレアスが黛 冬優子ちゃん……もとい、
……うん、なまじ片方アイドルなせいで、東州斎さんが変に目立ってるなこれ?
まぁともかく、アバターの背後にぼんやり浮かぶミラ達から飛んでくる多種多様な攻撃を避けながら、彼女達にダメージを与えていくというこのイベント。
一応、どちらの攻撃もあくまでソリッドビジョンであり、肉体的なダメージはないが……まぁ、以下略。
何故か集中砲火を受けている銀ちゃんを囮に、他の面々はどうにかして相手を倒そうと四苦八苦しているのであった。
……うん、大分キッツそうだねこれ!(他人事)