なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「…………」<チーン
「うーん、三十三対四……」
「なんでや阪神関係ないやろ……」
「あっ、復活した。生きてるー?」
「生きてなきゃ起きれねぇだろうがよ……」
はてさて、急遽開催されたミラレイド。
三体の禁忌的存在達へと抵抗して見せよ、とかなんとか不穏かつ不遜な文句が脳裏に浮かんできそうなそれは、結果わかりやすく挑戦者側が殲滅されて終わったのであった。
いやうん、最後の方酷かったねマジで。
いつぞやか言ったことがあるが、『逆憑依』の再現度とは
……マシュのような『レベル5』組は割合にして八割を越える再現度を誇るが、この割合がどこに掛かっているかと言えば、
わかりやすく言えば、【原作】が『英霊の座』で、【逆憑依】達が『サーヴァント』……みたいな感じか。
原作と同じようなことができるようになるほど、再現度が高くなっているということになるが……同時に、指標はあくまでも原作側にある。
……つまり、元のキャラが強ければ強いほど、再現度の比率は上げにくくなるのだ。
「だからこそ、俺みたいな半端な再現度であれ、領域展開だの呪力の操作だののレベルが周囲より高い、などということに発展するわけだな」
「おっと宿儺さん。……その内顔が変わったりしないだろうね?」
「これ以上再現度を上げるつもりもないからな、そういうことは起こるまい。……というか、下手に上げると滅ぼされるかもしれんしな」
お前に、とは告げない宿儺さんである。
……いやまぁ、そこで私に振られても困るんですけどね?
まぁともかく、再現度は高ければ原作通りの行動ができるようになるが、それが悪人である場合は周囲への悪影響まで同じになる、という問題がある。
そういう意味で、迂闊に再現度は上げるべきではないというのはそう間違っていないだろう。
……まぁ仮に善人相手だったとしても、
それについてはシャナが顕著だったし、マシュもそうなる前に対処できただけで、場合によっては酷いことになってた可能性も普通にあるわけだし。
話を戻すと。
再現度とその人物の強さというのは、ほとんどイコールで結んでもいいものである。
……どっこい、これが他者との比較となると、また話がややこしくなってくる。
例えば孫悟空を三割再現できているのと、ミスターサタン*1を八割再現できているの。……はたしてどちらが強いだろうか?
三割だとまだ強いと言うのなら、別に孫悟空側は一割でも、なんなら三パーセントとかでもよい。
恐らく、悟空側を一桁台にして、サタン側を百パーセントにしたとしても、そう簡単に天秤が傾くことは無いはずだ。
この場合なら、『孫悟空の方が強い』と述べる人がほとんどだろう。
つまりはそういうこと。
再現度の計算は主に人格面を考慮するが、その場合元が強いキャラが対象だと低めの再現度でも戦力的にはエグいくらいに強い、なんてことが頻発するのである。
宿儺さんや波旬君が良い例だろう。彼等は元の彼等とは似ても似つかぬ性格をしているが、ほんのりとでも彼等をイメージさせることには成功している。
……つまりは再現度の計算ができているわけで、それゆえに原作の彼等の技や力を
「まぁ、原作の表現とか俺というフィルターを通して変換・排出されてるって感じになってるから、俺自身の視点だと
「原作表現からすると大分マイルドになってるけど、それはそれでなんか別の狂気的表現になってる気がするね……」
具体的にはパイならぬ『おい、カレー食わねぇか』みたいな。
……攻撃に料理を利用している、という点では似たようなモノだが。*2
あ、無論あくまで波旬君の視点の上での話で、普通に他の人達には殴ったり蹴ったりしてるように見えたからね?
……いやまぁ、受けた人達的には本当にカレーを食べた光景を幻視したりしていたみたいだけど。不思議攻撃過ぎる……。
さて、話を今回のレイドイベントに戻すと。
今回、挑戦者側を迎えたのは三体の禁忌的存在。……設定を紐解くと、わりと真面目に世界とか滅ぼせそうな類いの存在達である。
無論、彼女達も所詮は『逆憑依』、流石に世界を滅ぼせるような力を発揮することはできないが……同時に彼女達は『逆憑依』である。
……すなわち、世界を滅ぼす力を百パーセントとして、
これがどう恐ろしいのか、というのが、以下の再現映像になる。
──曰く、その世界には一つのお伽噺があるのだという。
子供の童歌に持ち込むには、あまりにも物騒なそれ*3。……恐らく、こちらで言うところのなまはげなどに相当するそれは、以下のようなモノとなっている。
……作中において、その存在はお伽噺の存在、伝説の存在として語られている。*4
いわば、その実在を信じられていないモノなのだ。
ゆえに、彼の者は寝物語に選ばれ、子供達への警句として働く。
悪いことをした時、間違ったことをした時。
──かの伝説は再び地上に舞い降り、その悪行を咎めるだろうと。
これがあながち間違いではない、というのだからたまったものではない。
かの伝説は一種のシステムでもある。人という種が己の領分を越え、愚かにも世界を思うがままにしようとした時。
その龍は遥か彼方より飛来し、思い上がった人類を
その光景は、まさしく悪夢と呼ぶ他無い凄惨なもの。
見ただけで呪われる、とすら言われるその黒龍は、その絶大なる力を以て、まるで天罰を下すかの如く国一つを一夜にして滅ぼしたという。
「……まぁ、ここにいる私には関係ないことだけれど。そもそも己の領分云々を歌うのなら、ここにいる言論弾圧な言論弾圧、言論弾圧。そういうわけだから、大人しくケツでも向けながら憐れに震えてなさい」
「わぁ、ボレちゃんもといきょらちん口わっるーい☆バルカンもといりなぽよはそんなことないからね~♪みんな安心して、アタシに向かってきてちょ☆」
「そう言いながら背後がめっちゃ燃えてるッスよ、里奈さん。……あ、私はいつも通りなんで。そこら辺宜しくッス」
「なんにも宜しくじゃないんだがぁぁぁぁっ!!?」
作品によっては、全部同じ個体の別の姿──すなわち化身的な扱いをされる黒龍・ミラボレアスだが、今回はなんとも恐ろしい……もとい間の悪いことに、その全ての姿が一堂に会している。
そして、そんな超越者の前に、憐れな贄として投げ入れられたのは白銀の侍、坂田銀時。
なんやかんやで身体スペックの高いかの人物は、襲い来る攻撃をその手の木刀でいなし・かわし・決して直撃しないように立ち回っている。
とはいえそれも、相手が遊んでいるからこそ。
そもそもの存在が隔絶しているがゆえに、それは正しく『足下の蟻を観察している』ようなもの。
……その蟻がもし噛み付きでもすれば、即座に潰しに掛かってもおかしくないほどの戦力差なのである。
「……なんかすっごい人聞きの悪いこと言われてる気がするッスね」
「そう?私としては寧ろお望み通りにしようかしら、って気分なのだけれど」
「ん~、そういう血の気の多いのってぇ、本来のアタシの役目のような気がすんだけど~……まっ、いっか☆」
「何なんすかねこれ」
「そんなの俺の方が聞きてぇよぉ!?」
なお何度も言うが、かの龍達は別に【継ぎ接ぎ】というわけではない。
あくまでもキャラをエミュレートしているだけであって、そのキャラに本気でなりきっているわけでもない。
ゆえにそこに
──だからこそ、それが面白くないと思うものも居るわけで。
「──蒼輝銀河即ちコスモス。エーテル宇宙然るに秩序。……行くぞ!ツインミニアド・ディザスタァァァァッ!!」
「……む」
視界の端より、文字通り飛ぶように近付いてきた存在に対し、無造作に手を上げる
その手と連動して現れた黒腕に阻まれ、かの聖槍は動きを止める。
それを口惜しげに見ながら、突っ込んできた女性──謎のヒロイン
「やはり……出力が足りませんでしたか……ッ!」
「ふむ……なるほど、やっぱりというか、そういうものというか。……別に、ここで私が
「かもしれませんねっ!ですがご安心を!あくまで今回のこれは遊びですので!ですから可及的すみやかに、ぶっ飛ばさせて貰います!!」
「……いいわね、そういう短絡的なの、好きよ」
「……あ、享楽ちゃんの興が乗っちゃったッス。こうなったらどうしようもないので、私も好きにやっちゃうッス」
「え、マヂ?二人ともやる気満々だったりぃ~?……じゃあアタシも、ちょっとだけマジになっちゃおうかな♪」
「……うっそーん」
思わず、とばかりに空を見上げながら声をあげる銀時。
そこに見えたのは、屋内のはずなのにも関わらず、次元が歪み現れた空と。
そこに広がる赤雷を纏った黒雲、天より降り来る隕石、大地を焼く劫火……それは彼女達黒龍の最大攻撃。
それを見た者達がどうなったのか。……最早語るまでもあるまい。
「……いや、本当にソリッドビジョンで良かったね?」
「マジでな……」
まぁ直後にみんな乙ったのですが。
でもまぁ、件の三人は楽しそうで良かったんじゃないかな?(震え声)
元がえげつないとはいえ、彼女達の再現度はそう高くなく、あれらの技にしてもソリッドビジョンだからこそ再現できた、らしいしね!(ヤケクソ)