なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
「……言葉にすると実現する、だったか。なので明言したくないと?」
「まぁうん、無駄な抵抗だってのは重々わかってるんだけどねー……」
錯乱する
私に関しましては、これから待ち受けるものについて今から戦々恐々としている次第にございます()
……いやだって、ねぇ?
まさか【星の欠片】にも【複合憑依】となる余地がある……なんてことが判明したってだけでも驚きだというのに、下手をするとこれから待ってる相手についても、
もはや驚きを通り越して、諦めの境地に入ってしまっても無理はない、ってやつですよホント。
……いやまぁそれでも最後の意地として、
でもそれも時間の問題というか、無駄な抵抗というか……みたいな?
だって見てごらんなさいよ、今の私たちのパーティ構成を。
結果的に【星の欠片】を呼び込むための要員になった
それから、【海の化身】を呼び込むための要員であるピカチュウ……といった風に、てんで向いている方向がバラバラなのである。
本来これは、呼び寄せるものをどれかに限定する・ないし現れたものに対処できる者を加えておく、というような意味合いで組まれたパーティなわけなのだが……ことここに至っては、完全に逆効果になってしまっていたのであった。
……まぁ、本当なら
「……他二人が呼び寄せる者相当ということは、貴方の方は端から対処目的だった……ということで相違ないか?」
「まぁ、最初から怪しい話ではあったからねぇ」
あとは、私が本来対処目的だったのにも関わらず、呼び寄せ役にもなってしまっていた……というのも、問題と言えば問題だろうか。
いやまぁ、『なりきりパワー』の性質からして、こういう事態も(一部を除いて)あり得なくはないかなー、とは思ってたんだけどね?
現行科学では純粋なエネルギーにしか見えない……とか、
とはいえ、前述通り例えそうだったとしても、十分に対処はできたはずなのである。
私より小さい扱いの【星の欠片】は限られているし、その限られた者の中でも、今回の案件に該当する者はほぼいない。
ならば、出現する【星の欠片】は【星の欠片】としては微妙なモノに限られるはずだし、そもそも状況からして【兆し】が優先する者は他にあるはず。
……唯一の想定外、【星の欠片】が【複合憑依】になりうるという事実さえなければ、例え姉が出ようがカイオーガが出ようが、なんとでもなるはずだったのだ。
まぁ結果はご覧の通り、その想定外のせいで滅茶苦茶ヤバい状況に追い込まれているわけなのだが(白目)
「とはいえ、まだ……まだ確定ではない……【兆し】が現れていない以上、まだどれか単品で出てくるパターンは捨てきれない……!」
「……言ってて空しくならないか、それ」
だがしかし、だがしかし。
シュレディンガーの猫、というわけでもないが現状は五分五分……いや六対四……いや七対三?くらいでまだ決まってはいない。……どっちがどの確率なのかは明言しない()
ここから本気でなにごともなく、聖女や海の化身が単体で現れる、という可能性も決して零ではない。
零ではないのだから、それを希望に明日を夢見ても問題はないのである。多分。
……なお、ルドルフからは「現実を見ようよ」みたいな視線を向けられることとなった。おのれ正論を……!
「こうなってくると、勝利の鍵はルドルフにある……ってことになるのかなぁ」
「……私にか?」
どうにか持ち直した
出てくるものが怖いのなら、そのまま事態が終息するまで待機していればよいのでは?……みたいなツッコミが飛んできているような気がするが、それは出来ない相談である。
その一番の理由は、向こうの手の者であると思われるニャースが、すでにああして動いているということ。
……どういう目的で元凶を探しているのかまではわからないが、ここで手をこまねいていて*2は向こうの思う壺*3……というわけだ。
あと、姉だろうがカイオーガだろうがそれ以外だろうが、この規模の雨を降らせることのできる相手を、こちらの目の届かない位置に行かせてしまうのは大問題過ぎる……みたいなところもあるか。
……まぁ、私たち三人で探し回ることで、【兆し】の属性が本当に【複合憑依】になってしまう、という危険性もなくはないが……。
そもそもの話、【複合憑依】であるニャースが探しているという時点で、私たちが今ここで手を引いても変わらない……とも言えなくはないかもしれない。
……言ってて思ったけど、仮定が多過ぎてなにがなにやらだなこれ?
とりあえず一つ言えることがあるとするなら──ニャースが【複合憑依】であると仮定する場合、判明している二種──ニャースとメラルーがそれぞれ『ポケモン』と『モンハン』の縁となる確率が高く。
その場合、下手すると『カイオーガ』+『アマツマガツチ』*4+あとなにか、みたいな地獄のような【複合憑依】が生まれる可能性がそれなりに高い、という懸念が強いということだろうか。
……超大型古龍と姉。どっちが危険かについてはそれぞれ議論はあるだろうが……辛うじて会話できるだけ姉の方がマシかなー、と思ってしまう私なのでした。
いやまぁ、冷静に考えると超大型古龍と比べられる姉ってなんだよ、ってなるんだけどね?
ともかく、話を戻すと。
現状単体の相手が出てくる可能性は低く、ほぼ確実に【複合憑依】が──下手をすると【星の欠片】混じりのヤバいのが出てくる、と予測されているわけなのだが。
そうなってくるとこれからの流れで重要になるのが、ビッグビワから派遣されたルドルフなのではないか?……という話が持ち上がってくるのである。
なにせ彼女、ウマ娘としてもたぬきとしても、特に大雨に縁のある人物ではない。*5
一応、ビッグビワの元がケルヌンノスである……というところから、無理くり雨の氏族*6の話を持ってくることもできなくはないが……そうなるとこのルドルフが、どこぞの魔猪の氏族*7と化してしまうのでないだろうなというか。
いやまぁ、仮にそうならそうで重要ではあるわけだが。
ともあれ、彼女は今回かなりぽっと出に近い人物である。
そんな人物が必要とされる、ということは……。
「……性格の誘導?」
「まぁ、現状考えられるのはそこかなーって」
生まれ来る【複合憑依】が、こちらに友好的か否か?……というところに関わってくるのではないか、と思われるのである。
もっと分かりやすく言うのであれば、【兆し】にとっての『目的』に相当するのではないか、というか。
三位一体という言葉があること、および【複合憑依】は三つの存在を混ぜ合わせるモノであることからもわかるように、『逆憑依』という現象にとって、『三つの要素』という概念はとても重要なモノになっている。
この話の場合に関わってくるのは──は肉体・魂・精神の三要素だろうか?
肉体は『再現するキャラクター』、魂は『核となる感情・もしくは人』、そして精神に該当するのが『目的』である。
そして今回の現象──長雨は、
ゆえに、『なんのために雨を降らせるのか?』という理由……『目的』を、ルドルフが与えることになるのではないか?……というのが、今回の考察の結果というわけである。
「……まぁ現状、私がここにいる意味がわからないのは確かだが……その場合、『雨の中で走りたい』とかになるのか?……本当に?」
「……まぁうん、あくまでもその可能性がある、って言うだけだから……」
ただこの考察、一つ致命的な問題点があった。
……『尻尾も濡れたし』という言葉に代表されるように、彼女の原型──ションボリルドルフは、雨をそこまで好いているとは思えない。
つまり、この大雨を降らせる力を持った存在に、『雨なんて嫌だし……』という矛盾した感情を宿らせることになるのでは?……という疑念が持ち上がってしまうのである。
なので、微妙に『こうだ』と言いきれない、そんな感じの考察になってしまい、パーティ内の空気はとても微妙なモノになってしまったのであった……。
いやほら、あくまでそうかも、ってだけだから……。