なりきり板より愛を込めて~逆憑依されたので頑張って生きようと思います~ 作:アークフィア
はてさて、ようやく実写版の私、という存在についての解説に移行するわけだけど。
その前に、ざっと実写版『聖裁キリアちゃん』についての解説を挟もうと思う。
実写版『聖裁キリアちゃん』はアニメ『マジカル聖裁キリアちゃん』から派生した作品の一つである。
……一つである、と言い置いたことからわかるように、実のところ『マジカル聖裁キリアちゃん』という作品のメディアミックスというのは、かなり多岐に渡っている。
まぁ、それらのメディアミックスの場合、どちらかというと『色んな会社が協力する大クロスオーバー作品』であるという点が前面に推し出されており、一応の主役である『キリアちゃん』よりも他のキャラクター達の方が目立っている……ということの方が大半なのだが。
具体例としてカードゲームを挙げると、これは基本的なシステムはそこらのカードゲームとそう変わらない、オーソドックスなタイプのものとなっているのだが……。
ポケモンカードゲームにおけるエネルギー、ワンピースカードにおける『ドン!!』カードのような立ち位置に『キリアちゃん』カードというものが存在しているのだ。*1
「き、キリアちゃんカード……?」
「アニメのキリアの活躍に倣ったもの、と言うべきかな?基本的に該当回のゲストキャラクターを補助するのがキリアちゃんの基本だけど、カードゲームでも同じ役割をしてるってわけ」
「せ、世知辛くないかいそれ……?」
うん、とっても世知辛い。
他のカードを出すためのマナ*2として消費されたり、はたまたカードの持つ効果を発揮するためのコスト*3として消費されたり……ともかく、一つのキャラとして扱われている感じが全然しないというか?
いやまぁ、元を正せば原作アニメも似たようなモノなんだけどね?ゲスト達を輝かせるための露払いとか強化手段が主、というか。
「風のない場所で大規模な突風を起こして仮面ライダーWCJE*4を仮面ライダーWCJGE*5に変身する手助けをしたりとか、はたまたパートナーとはぐれたアグモンとガブモンに彼らの声を届けてオメガモンにジョグレス進化する手助けをする*6とか……まぁ、そういう活躍が主だからねぇ」
「それぞれの原作だと映画でしかやれないようなことをほいほいするのはどうなんでしょうねぇ?」
そこはほら、劇場限定フォームに更なる活躍の場を与えたってことで……。
まぁともかく、アニメにおける『キリアちゃん』というのは基本サポート役。
周囲の人間に本領を発揮できる場を提供するのが主な仕事であり、それを反映した各メディアミックスもその活躍に準じたものになっている、というわけなのである。
そんな中で生み出された新たなスピンオフ、実写版『聖裁キリアちゃん』。
だがしかし、こっちの作品は賛否両論な出来上がりとなっていたのだった。
それは何故か?こちらの作品では、『キリアちゃん』のスタンスが違ったためである。
「折角実写なんだから、『風都探偵』*7とのコラボだったからこそできた仮面ライダーWとの共演・その助力みたく、他の特撮作品にもそんな感じのことをしてくれるのかと期待して見に行った人達は……」
「そこで、まったく方向性の違う
まぁ、そもそもの話ライダー組はオールライダーシリーズで高頻度に劇場限定フォームを使っていた、みたいな話が前提にあるからこそ……みたいな感じだったのだろうが。
ともかく、実写となった『キリアちゃん』は、他者をサポートするいつもの彼女ではなかった。
寧ろその反対。
……え?どっかで聞いたことある?そうだね、実写版『キリアちゃん』の部下にはみんな大好き『世界の破壊者』とかもいたね。(白目)
まぁ、そっちとの違いは誰かに望まれて敵対することとなった彼とは違い、キリアちゃんは自ら望んで敵対者となったことだが。
具体的には出来の悪いメアリー・スーとなることで、各作品の敵も味方もなく協力させて自身を討ち果たさせようとしたというか。
……うーん、ルルーシュとか『星女神』様とかを思い浮かべる所業……。
「なんでまたそんなことに……」
「監督の人の思いつき……と見せ掛けて、CP君の無茶振りの結果だとか?特に玩具販売で色々なところが乗っかってきたこともあって、それらを思う存分ぶつけられる相手が求められたとかなんとか……」
「うわぁ」
まぁ実際、その時に登場した玩具はそれなりに売れたらしいからね。
キリアちゃんは味方としてサポートするのも得意だけど、敵側に立って討ち果たされることでその活躍をサポートするのも得意だったというか。
……分かりやすく言うと、それらの玩具を使うヒーロー達は格好良かったのだそうな。
これが見目かわいい女の子に対して攻撃してたのなら文句を言われそうだが、それらの武器を向ける際には暗黒に呑み込まれた状態──分かりやすく言うと怪人形態になっていて、目的も『今まで助けてくれた彼女を救い出す』みたいな感じだったからそう文句も出なかったみたいだし。
……うん、今のでなんとなく賛否の『否』が見えたと思うけど、一応説明しておく。
この映画におけるキリアちゃんの立ち位置は、敵の大ボス。
……であると同時に、敵の魔の手から救い出すべきお姫様、としての立ち位置も含んでいたわけである。
具体的には、彼女が敵対したのは世界に普遍する悪意全てを自分に集めたから……みたいな?
「正確には、悪事を行わせようとする意識の集合……みたいな感じでしたか?もし仮に物理的に倒せるのなら、これ以上ない敵役になる──ぶっちゃけるとなんにも気にせずぶん殴れる相手、みたいな?」
「まぁ、そのせいで『ご都合主義すぎる』とか『夢女かなにか?』とか、そういう批判を浴びることにも繋がったわけだけど」
まぁ、制作側の要望全部詰め込むとこうするしかなかった、みたいなところもなくはないのだろうが。
……いやだって、ねぇ?
一応はこの作品もアニメの派生ではあるのだ。……ってことは、キリアちゃんの基本性能・方針は同じということ。
つまり、素直に作ると『彼女の補助を受けた上でかつ早々に倒れない敵』というものを捻出しないといけない、ということになるわけで。
さっきも言ったが、キリアちゃんの補助と言うのは本来制限や制約などから、容易には使用できない最強形態を早期に使用できるようにする、というほどのもの。
必然、単話ごとのゲストキャラならともかく、色んなキャラが一堂に介するような舞台では完全に持て余してしまうのだ。
その上で、各玩具が売れるようにキャラクター達の見せ場をしっかり作らなければならない……となれば、必然キリアちゃんの存在を制限する他ない。
……ないのだが、それならそもそもキリアちゃんと名乗る映画にする必要がない。
ライダーならばいつものオールライダー系と同じノリでいいのだ。
なので、ある意味での主役──映画での敵役のポジションにキリアちゃんを据えるしかなかった、と。
かつ、そのままだと女の子をみんなで寄って集ってぼこぼこにするヒーロー……という酷すぎる絵面になるので、彼女は悪くない……みたいな状況にするために、世界から悪意を自身に集め、それを自身ごと倒して貰うことで世界を平和にしようとしている……という自己犠牲の面を与えた、と。
ついでにその辺りがわかりやすくなるように、キリアちゃんの配下にそういう系統のキャラを配置しておくなどして。
その結果生み出された作品は、色々な声が掛けられたものの興業としては大ヒット。
そのため第二作の計画もあるとかないとかという話なのだが……正直次回はもう無理だろう、という話も多い。
スイッチ版スマブラの如く、再度同じ規模でやるのは無理な類いだから仕方ない、みたいな感じになっているのだった……。
「……いや、なんというか……やっぱりメアリー・スー味が」
「それはもう、そもそもの
(あ、気にしてる顔してますね)
なお、ここまでの話を聞いたライネスからは、当然の如くツッコミが飛んでくることになるわけなのだが……そこら辺を突き詰めると原案()である私の時点でそんなもの、ということになるので余り深掘りしないでほしい、と嘆願することになるのであった。
まぁうん、実際なんでもありのキャラだからね、仕方ないね!(ヤケクソ)