アンブレイカブルハンター   作:エアロダイナミクス

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休日は凄く筆が進む。妄想力も高まる…!

若干調子に乗り始めた主人公が痛い目に会うの図その1
ほら、油断してるとあっという間に死ぬよ?
そんな調子じゃヒロインに会っても1日も持たないなぁ(ゲス顔)


20、水中戦

 

 

 

 

 えらい目にあった…。まぁこちらも色んな意味で得が有ったからいいけど。拠点(ログハウス)に戻り、準備を済ませる。さて、

 

 

 

 …どっちだっけ?

 

 

 

 まぁ北に行けば着くだろうと思って出発したが、散々迷った。周りがほぼ同じ風景で訳分からなくなるんだよ!ジャングル舐めてたわ。

 仕方が無いから、夜の星を見て移動する。ただ、ちょうどスコールが3日間降り続けてそれも無理になった。

 結局、半月彷徨って漸く元の入り口に戻った。予定よりは短いけど、ちょっとどうにかしないとまずいよね…。印とか付けてたけど、消えちゃったし…。方向感覚を養う訓練した方がいいね。

 

 

 後から気づいたけど、自分の念を印に付ければいいじゃん!岩かなんかに念を纏わせて長く持たせればいい。《円》の間隔毎に置いてけば確実だよ。

 後の祭りである。試験前に気付いて良かった(震え声)。とりあえず出来るかどうか試してみよう。

 

 出来た。無機物操作は得意だったからね。岩とかにも念を纏わせるのはできると思ったよ。《周》の要領で念を纏い、切り離す!

 修行の成果で中々いい感じ。量によるけど、1ヶ月は保つかな?今度の試験でやってみよう。

 

 さて、もうここには用は無い。ダッシュで帰るか。一度帰省しよう。そうと決まれば、早く帰りたくなったのでダッシュで帰る。一度全力移動がどれぐらいか試そう。馬鹿みたいなオーラをふんだんに使って…GO!

 うわぁ、サラマンダーより速〜い。

 

 

 

 

 1   時   間

 

 

 

 

 150キロだよ?自分の事だけど流石にドン引きですわ。一応目立たない様に夜に出たけど、見つかったらヤバいよね…。時速で言うと150キロだよ!

 100キロババァも目じゃないわ。まぁ景色飛んでたしね。前世でよくお世話になった救急車よりも早かったし。

 だけど原作のネフェルピトーも、2キロ近くを一瞬で詰めてたし、もっと速いんだろうなぁ。奴らから逃げ切れるぐらいの目標だとまだまだだな。

 

 港に着いて、久しぶりに例の宿へ。宿の親父はまた来たのかって嫌な顔してたけど、私が睨んだら渋々泊めてくれた。こっちだって嫌だけどしょうがないじゃん。言葉通じるのここだけなんだから。ちょっとしかいないんだから我慢して。

 朝、宿で朝食を頂いたら、早速入国審査場に向かい、出国手続きをする。面倒だ。ハンターはスルーパスらしいから、早くライセンス取りたい。

 

 

 漸く順番が来て、受付。例の職員。なんかビクビクしてるが、自業自得よ?笑顔で威圧しつつ、さっさと船出せ(要約)と、お願いする。しかし、職員は涙目でプルプル震えながら、船が出せないと言ってきた。

 

 

 は?(威圧)

 

 

 もう全身ガクブルな職員に話を聞くと、最近内海の海域に化け物が出て襲われるため、船が文字通り出せないらしい。いつまでって聞いたらいつになるか分からないとの事。それは困る。ハンター試験に間に合わない。

 私も必死に説得したが、職員は乗組員の安全の為にも出せないと粘った。こいつ中々根性あるな。チンケな真似しなきゃいいのに。

 結局、船乗りを納得させたらいいと許可を貰ったので、船着場に向かう。

 

 

 

 波止場に前世話になった船長がいた。タバコふかして不機嫌そうだ。そりゃそうか。んで、どうにか船を出せないか交渉するもけんもほろろに断られた。ダメなもんはダメだと。

 しかし、こっちもそう簡単に引き下がる訳には行かない。もし化け物が出てきても私が退治するって言ったら鼻で笑われた。

 

 

 仕方がないので、ちょっと力を見せる事にする。波止場から船長と移動して、デカい樹木の前に立ち、オーラブレード(仮)で木をぶった切る。ついでに近くの大岩を《硬》で粉々に砕くと、船長は咥えタバコをポロリと落とし、呆然とした表情でフリーズした。

 

 

 しばらく待ってたら再起動し、大笑いしだした。大丈夫か?

 

 

「いいだろう。お前さんに命を預けてみよう。ワシらはこれから一連托生だ。もしもの時は抜かるんじゃないぞ」

 

 と、言ってくれた。やったぜ。しかし、本当にいいのかって聞いたら、

 

「そん時はワシの見る目が無かっただけだな」

 

 との漢らしいお言葉。信頼に応えられるよう、頑張らなくちゃなぁ。

 

 

 

 その後、船員と急ピッチで作業を進め、昼過ぎには出港となった。私も荷物運びを手伝ったから予想より早かったようだ。

 さて、再びの船旅。帰りも天気に恵まれ、順調に進んでる。私は万が一の遭遇に備えて、《円》を使いながら、甲板で瞑想をする。

 この船で戦うのは無理だな…。ボロいし。としたら水中戦か…。水中の移動が難しいな。オーラを放出していけるかな。

 後、最大のネックは呼吸だな。恐らく潜りっぱなしになる。早速【自己貪食(オートファジー)】の出番だな。酸素もいける様に多少練習しとこう。

 もろもろ考えると、かなり消費が激しい戦いになるな。それでもざっと計算して2時間は保つから、このオーラ量に感謝だな。

 

 さて、2日目も何事も無く、予定の3分の2を消化した。取り越し苦労だったかな、と、思い始めた時、《円》に大きな反応があった。

 

 

 

 デカい!!

 

 

 大体20メートルはあるぞ!この船と同じ大きさぐらいだ!…これはタコか!!

 こんなのに襲われたらひとたまりも無いぞ!船が沈むわけだ。ドンドン近づいて来てる!

 しょうがない、行くか!船長に簡単に説明すると、

 

 

「俺たちの事は気にするな!最後まで見守っといてやる。…死ぬなよ!」

 

 

 と、答えてくれた。嬉しい事言ってくれるじゃない。負けるわけにはいかないな!必ず帰って来る、と言い残し、海へ飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 目が痛い!そう言えば海水だった!!ヤベ、戦うどころじゃ無いぞ!と、思ってたら、ここで【完全適合(パーフェクト・コンバート)】オート発動!

 状態異常と捉えてくれたか!しかし、容赦なく奴も近づいて来てる。残り500メートル。間に合うか!?

 息も苦しくなってきた。【自己貪食(オートファジー)】も発動!酸素をオーラで賄い、細胞に供給。同時に【日々是健康(ヘルシーマン)】で、海水で損傷した細胞を復元する!

 …かなり消費が激しい。全力で適応中だが間に合うだろうか?もう《円》も使用してない。というか出来ない。くそっ!同時発動もっと練習しとけば良かった!オーラ3分の1ぐらいもう消費してるぞ。

 

 

 恐らくスピードから考えて後200メートル!ヤバい。まだもう少しかかる!最初は避け続けるしか無いか!

 

 

 100メートル…50メートル…30メートル…見えた!漸く適応完了だ!

 痛みは無くなった!ただ、まだボンヤリとしか見えない。ちっ。細胞操作で瞳孔の前にレンズ状の細胞を被せる。いわば水中コンタクトだ。よし、クリアに見えた!

 

 と、思ったところで触腕が伸びてきた!不味い、捕まる!オーラを足から放出っ!

 

 

 おおおおおっ!

 

 

 

 めちゃくちゃ回転しまくって前後が分からなくなった。しかし触腕から逃れたらしい。ただ、大分潜ったらしく、ここはすでに水深20メートルぐらいだ。結構暗い。よって全然見えない。

 ああああっ。もうっ!全然想定不足だった!

 しゃーない。やれる事をやろう!また触腕が飛んできた!水流で分かる。とりあえずオーラブレード(仮)でぶった切る!

 

 

 斬ッ!!!

 

 

 一本切れた。良かった!流石にマンティコアみたいな念使いじゃないらしい。しかし状況が悪すぎてあれとは比べものにならんぐらい苦戦してる。

 戸惑ってるのか、少し攻撃がやんだ。今のうちに目を慣れさせる!

 細胞操作と《凝》で、虹彩を強化!光を取り込む量を増やす!

 

 

 よーし、よし!!見えたぞ!クッキリとな!!!やっぱり足は8本か。さっき1本途中で切って7本だな。覚悟しろ、タコ野郎!

 ただ、こっちにも余裕は余り無い。残りオーラ多分5分の1。それが過ぎると【自己貪食(オートファジー)】が切れる為、溺れる。よって継戦時間残り約5分。それだけ有れば十分だ!

 

 

 奴は今度は4本で来た!しかしもう不覚は取らない!さっきは失敗したが、奴の方に向き直り、足にオーラを集めて放出する!イメージはアイアンマン!…今度は成功!

 奴に向かって一直線に進む!4本の触腕を潜り抜け、でかい本体に向けて魚雷並みのスピードで迫る!残りの3本でガードしようとしたが無駄だ!

 残りありったけのオーラで両手で10メートル以上のブレードを作る!

 

 くたばれーーーっ!!!

 

 

 斬ッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 見事に奴の胴体が下から上に真っ二つになる。念の為にブレードを維持したままそこから横、右斜め、左斜めに念入りに細切れにする!今思ったけど、これ、メカフリーザと戦った時のトランクスみたい。フィニッシュの気功砲までは余裕なくて出来ないけど。

 

 

 さて、細切れになって、漸く沈黙したのを確認して、浮上する。一応確実にぶっ殺した証として、漂ってる無事な足と目の辺りを掴んで、自力で浮上する。もう、オーラジェットする余裕ないのよ…。

 

 

 ようやく海面に出て、【自己貪食(オートファジー)】を解除する。あぶねー!!残り1分も持たなかったぞ。ギリギリでヘトヘトだ。もう水中戦なんて2度とやらない!

 

 

 浮かんでる私を見つけた船長達が、慌ててボートを出して助けてくれた。奴のデカい足と眼を見てビックリしてたが、「生きてて良かった」と言ってくれた。更に「しばらく休め」とも言ってくれた。言われなくてもそうするわ…。

 

 

 

 あぁ、疲れた…。




クラーケン(仮)
例によって暗黒大陸近海から逃げて来た生物。念能力もないただでかい奴だと喰いでのあるエサにしかならない。長い旅を続けて、漸くたどり着いた中央大陸。そこで気ままに捕食を続けてボロボロになった身体を回復する。ヨルビアンとミテネの内海にたどり着き、無敵となり、遊びで船を沈め始める。
 ある時、薄くて、美味しそうなオーラに気づき、興味本位で近づく。彼は余りにも油断し過ぎていた。

油断vs油断という素敵な闘い(笑)

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