寧々と雨は、えむに言われて、
宮益坂女子学園の文化祭に行くことになっていた。
「どうして、僕が女子校の文化祭に…」
「私はともかく、どうして、雨まで…?」
と、二人は疑問に思った。
すると、えむが出迎えてくれた。
「あっ!雨くん!寧々ちゃん!」
「えむ」
「えむさん」
「雨くんも、来てくれたんだね!嬉しいな!
寧々ちゃんも!やって来てくれたんだね!
二人とも、わんだほーい!だよ!」
「…」
「さぁさぁ!早く、こっち!こっち!」
こうして、雨と寧々は、宮益坂女子学園の文化祭の中へと、
入るのだった。
雨にとっては、初めての文化祭。
それも、女子だけの環境である、女子校だ。
「穂波ちゃん!雨くんと寧々ちゃんを、連れて来たよ!」
「雨くんに、寧々ちゃん。今日は楽しんでってね」
「うん」
「…」
「それじゃあ、あたしは寧々ちゃんと雨くんを案内するね!」
「一人でいい」
と、雨が言いだす。
「一人で大丈夫?」
「文化祭のパンフレットがあるから、大丈夫。
迷わないから」
「わかった。じゃあ、二人きりだけど、
行こっ!寧々ちゃん!」
「二人きりって、恋人じゃないんだから」
「ほえっ?あたしと寧々ちゃんって、恋人だよ?」
「そ、そんなことないよ!恥ずかしいし…」
「ふふっ、いってらっしゃい。寧々ちゃん、えむちゃん」
と、穂波と雨に、見送られて、
えむと寧々は、一緒に文化祭を周るのだった。
「雨くんは、どこに行きたい?」
「生まれて初めてですけど…」
「そうなんだ…」
「はい」
「おーい!ほなちゃーん!」
「咲希ちゃん!」
「あっ、雨くんも来てくれたの?
今日は、めいっぱい、楽しんでね!」
「…」
「浮かない顔だな~何だか、志歩ちゃんみたいに、
クールだからな~雨くんは!」
「か、からかわないでくださいよ…」
と、咲希が雨をからかう。
「もうすぐ、いっちゃんが来ると思うけどな…」
「あっ!咲希!」
「いっちゃん!」
「この子は?」
「雨くんって、いって、アタシとほなちゃんは、
一度だけ、出会ったことがあるんだ!」
「そうなんだね」
「あっ、紹介するね!星乃一歌ちゃん!
いっちゃんだよ!アタシのケッコン相手なの!」
「ケ、ケッコン相手って…」
「僕は雨です」
「よ、よろしくね。雨くん。星乃一歌です」
「はい」
「ねぇねぇ、アタシ、いっちゃんと周りたいな~」
「はいはい。店番が終わってからね」
「はーい!それじゃあ、楽しんでってね!雨くん!」
「…」
雨は、せっかく文化祭に来たので、見て周る事になった。
すると…雫が声を掛けてきた。
「あっ!雨くんだわ!」
「雫さん?」
「カフェの時以来だわ。見た目は、しいちゃん、
そっくりだわ。初めて会った時、一瞬、しいちゃんだと、思ったわ」
「しいちゃんって…?」
「あっ、志歩ちゃんっていって、
私のカワイイ妹なの。雨くんを見ていたら、
しいちゃんを、ついつい連想しちゃって…
見た目が似ているからかしら…?」
「そうですか」
「あっ、私と周らないかしら?
ちょうど、店番が終わって、ヒマなの」
「うん」
雨は雫と一緒に文化祭を見て周った。