日野森雫と一緒に、雨は、
宮益坂女子学園の文化祭を見て周る事になった。
「早速、しいちゃんに会いに行きましょう!
えっと…1年生の教室は、どこだったかしら…?」
「パンフレットに、1年の教室が書かれていますけど…?」
「雨くんを案内できるか、心配だわ…」
と、結局のところ、雨が雫を案内することになった。
雫の方向音痴もあって、余計に道に迷って、こうなった。
「あっ、しいちゃん!」
「お姉ちゃん」
「紹介するわ!私のカワイイ妹の、
しいちゃんよ!」
「この子誰?」
「雨くんって、言って、
カフェの収録撮影の見学に来てくれた、
しいちゃんと似ている男の子だわ」
「雨って…お姉ちゃんみたいな名前じゃん…」
「それも、そうね…雫って名前、
雨を連想するわ」
「…」
「雨くんは、名前の由来はあるかしら?」
「僕の生まれた日が、雨だったから、母さんが名付けた」
「そうなのね。私も生まれた日に、雨が降っていたわ」
「そうなんですね」
「何だか、私としいちゃんの接点を、
併せ持った、男の子だわ」
「私と雨が似てるって、言われても、
雰囲気と見た目くらいでしょ?」
「そうだけど…雨くんと初めて会った時、
しいちゃんと見間違えたわ」
「まぁ…似てると言ったら…うーん…?」
と、志歩が雨の顔を見る。
「雨くんは、ご兄弟や姉妹がいるのかしら?」
「姉がいます」
「そうなのね!しいちゃんにも、私がいるわ!」
「雨は、お姉さんがいるんだね」
「はい」
「それじゃあ、しいちゃん、また会いましょう!」
「家で、いつでも、会えるでしょ?」
「そうだったわね」
「行きますよ」
「あっ、雨くん!待って!」
雨と雫は、愛莉に会いに行った。
「愛莉ちゃん!雨くんが来てくれたわ!」
「あっ、この前、カフェの収録で会った、少年ね」
「そうなのよ。ビックリしちゃったわ」
「僕は連れて来られただけですけど…」
「遥のクラスが、メイド喫茶をやるみたいだから、
雨を連れっていったら、どうかしら?」
「そうなのね!遥ちゃんに会いに行きましょう」
「うん」
遥のクラスが、やっている、メイド喫茶へ…
「あっ、雫」
「遥ちゃん!雨くんが来てくれたわよ!」
「この前、雫や愛莉が言っていた子か…」
遥の問いに雨が頷く。
遥はメイド服に猫耳をしていた。
いわば、アニマル喫茶をモチーフにしている。
「しいちゃんのメイド服にネコ耳カチューシャ、
見たかったわ…」
「志歩とは、別のクラスだからね」
「うぅ~しいちゃんに、今度、お願いしてもらおうかしら…?」
「無理に言わなくても…」
「あっ、雫も雨くんも、せっかくだから、楽しんでってね」
「はーい!」
「…」
遥は、雨と雫の為に、オムレツを出した。
机の上に、二つのオムレツが並べている。
ハートマークがケチャップで書かれていた。
「雨くん!あーん!」
「…!」
雨が抵抗感を感じた。
「雫、雨くんが困っているじゃない」
「あっ、ごめんなさいね…」
「自分で食べます…」
雨は、黙って、オムレツを口にして、食べるのだった。
「どうかしら?」
「美味しいです」
と、雨は少し照れつつ、オムレツを完食した。