雨は冬弥と共に、雫の一日臨時マネージャーをすることになった。
「マネージャーとは、具体的に、どうしたらいいんですか?」
「そうね…基本的には、私の体調管理から、
迷子にならない為に案内したり、フォローしたり、安全管理も大事だわ。
それに、一日のスケジュールを管理しないとダメだわ」
「責任重大ですね」
「そこで、冬弥くんは、このメモ帳に書かれている事を、
私に伝えながら、行動すれば、大丈夫よ。
雨くんには、私を案内してもらって欲しいわ」
「わ、わかりました…」
役割分担として、冬弥に情報収集を、
雨がスケジュールを、それぞれ担当することになった。
雫が冬弥と雨を選んだわけは、
とても、良い人だと、直感で感じたからである。
それに、お互いの素性を全く知らないからである。
「それじゃあ、二人なら、出来ると、信じているわ」
「ありがとうございます。雫さん」
「…わかりました」
撮影スタジオにて。
ピンマイクの調整、カメラの向き、スタッフが大勢いた。
「ここが、撮影スタジオ。責任重大だな…」
「初めて、来ましたね…」
「それもそうだ。俺と雨は、一般人だからな」
と、雨と冬弥は、マネージャーであることと、
関係者である事を示すための、許可書を持っていた。
雫の撮影が始まった。
どうやら、雑誌モデルの撮影だ。
雫はウェディングドレスの格好をしていた。
その美しさに、雨は心を奪われかけて、
冬弥の方は、ウットリしていた。
冬弥は、雫の言動や、スタッフの発言をきめ細かく、
別のメモ帳に書き記していた。
その後
「今日の仕事、結構、難しかったわ」
「お疲れ様です。とても、魅力的に感じました」
「えっと…次の現場は…」
と、雨がマネージャーのメモ帳を取り出して、
次の予定を雫に伝えた。
「次は別のスタジオで、水着の撮影です」
「わかったわ。場所は?」
「えっと…ここのスタジオですけど…?」
と、雨は雫にスタジオの名前が書かれてあるページを見せた。
「ここね。わかったわ」
「よし、ここのスタジオなら、ここから、そう遠くはない、行こう」
三人は別のスタジオへ…
雫は水着に着替えて、パーカーを羽織って、撮影に臨んだ。
撮影を終えて、雫が私服に着替えた後、
いつの間にか、夕方になっていた。
「今日は、雨くん、冬弥くん、すっごく、助かったわ」
「お役に立てて、嬉しいです。俺も普段、体験できないことが、
体験出来て、とても、よかったです」
「雨くんは、どうだったかしら?」
「えっと…慣れなかった」
「そうね。急にマネージャーに指名した、私も悪かったわ。
でも、お礼に、何かしないと」
「礼には及びません。俺は大丈夫です。
それでは、俺は、ここで」
「またね、冬弥くん」
「えぇ、また」
と、二人きりになるが…
「あっ、夕飯までに、帰らないと!」
「そうなのね…それじゃあ、また、お礼をさせて欲しいわ」
「わかりました…」
その後、雪と雨が住む、アパートにて…
二人はシチューを食べていた。
「へぇ~雨が、雫のマネージャーか~」
「大変だった」
「まぁ、雨でも、こういうのも、悪くないかもね?」
「…」
雨はシチューを食べた後、寝床で寝るのだった。