雪と雨の奇妙な日常   作:アッシュクフォルダー

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第三話 人との出会い

雨はヒマそうに、家事の本を読んでいた。

 

「家事って、こうやってするんだ。

お母さんって、こんなこと、やっていたんだ」

 

雪が書いた、生前の母がしてきた、家事の数々に、

雨は目を通していたのだった。

 

「はぁ…今思い返すと、人間とおおかみ、

どっちにも、なれないじゃん…僕も姉さんも」

 

翌日、雪がアルバイトをしている時間を見計らって、

公園にやって来た。

 

「ここが、公園か…たまたま、読んでいた、

本で見たことあるけど、結構小さいな」

 

雨は、ベンチに座り、ヒマそうに、遊んでいる、

女子高生たちを眺めていたが、それから、数分後に、

寝てしまった。

 

すると、眠りが浅くなりつつあった…

何やら、騒がしい。目を開けると。

 

一人の女の子が、雨を、じっと、見つめていた。

 

「あっ!起きてくれた!」

 

「…」

 

雨は、そっぽを向いて、帰ろうとしたが…

 

「ねぇねぇ、神山高校って、どこにあるの?」

 

「あっち」

 

と、雨は指をさした方向に、神山高校が、あった。

姉である、雪が通っている高校だ。

 

「ありがとう!優しいね!」

 

と、ニコッと、笑顔を向けてくれた。

 

「どういたしまして」

 

と、不愛想な表情を、その女の子に向けるのだった。

 

 

「あっ、あたし!鳳えむって、言うんだ!

キミの名前は?」

 

「雨」

 

「雨くんって、言うんだ!よろしくね!」

 

と、えむと名乗る、女の子は、雨の手を握るのだった。

 

「離して」

 

と、とっさに、雨は、えむの手を離した。

 

「どうかしたの?」

 

「ほっといて」

 

雨は、そのまま、帰るのだった。

 

 

数日後、本を暇そうに眺めて、何を読もうかと、

迷っていた。

 

雨は、基本的に、山の風景が書かれた本か、

昆虫図鑑や、家事の本ぐらいしか読まない。

 

と、言うか、その本しか、置いていないのだ。

 

 

雨は、公園へと向かった。

今日も退屈な日々が過ぎ去っていく。

そんな気がするのだったが…

 

「あっ!雨くんだ!」

 

「!?」

 

「えむちゃん、この人は?」

 

「雨くんだよ!陽菜ちゃん!

この前、友達になった、男の子だよ!」

 

「友達じゃないです」

 

「え~!?この前、神山高校の行き方、

教えてくれたのに!?」

 

「…」

 

「あっ、この子は、花海陽菜ちゃん!

あたしの大事な友達だよ!」

 

「ど、どうも…」

 

「雨」

 

「!?」

 

「名前」

 

「ねぇ、雨くん!あたし達と、遊ぼうよ!」

 

「嫌」

 

「あの…えむちゃん…」

 

「どうしたの?陽菜ちゃん?」

 

「初対面の人に、いきなり、そう言ったら…

その…私でも緊張するから…」

 

「そっか…じゃあ、どうしたら、

雨くんと、仲良くなれるんだろう?」

 

「ほっといて」

 

「あっ、雨くんっ!」

 

雨は、えむと陽菜に、冷たい視線を送って、

そのまま、家に帰るのだった。

 

(変な女の子達に出会って…何でだろう…何なんだ!?)

 

と、雨の内心は困惑の一言だった。

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