雪と雨の奇妙な日常   作:アッシュクフォルダー

30 / 38
第三十話 夢と予知夢と正夢

数日後。公園にて。

 

一歌は、遥、えむ、奏、龍馬、雨と出会っていた。

 

「あの、皆さん改めて、お集まりいただき、

ありがとうございます…」

 

「むしろ、声を変えてもらえて助かったよ。

わたしも、色々と聞きたいから」

 

「それにしても、まさか、ミクに出会えるとはな…」

 

「僕も驚きです」

 

「みんなが、セカイのことを知っていたなんて、ビックリだね!」

 

「想いの数だけセカイがあるって言われているけど、

本当に身近にいる人達とは、思わなかったな…」

 

「スマホに急にアンタイトルって言う曲が入っていて、

それを再生すると、セカイに行けるって、誰も信じてもらえないし」

 

「おまけに、ミク達、バーチャルシンガーと話が出来るなんて、

言っても、誰も信じてもらえないし」

 

「えーあたしは信じるけどなー、ミクちゃんとお話がしたいし!

今日もお話が出来るんだよね!いろんな、ミクちゃん達と!」

 

「…」

 

「どうした?雨?」

 

「いえ、身近にそういう人がいるなんて、

やっぱり、どうかしているって感じて…」

 

「俺も同じかもな。いきなり過ぎるからな」

 

「うん…」

 

そして、スマートフォン超しに、4人のミクが対面した。

 

雨は誰もいないセカイのミクを知っている。

龍馬は教室のセカイのミクを知っている。

 

何だったら、それぞれのミクと面識がある。

 

「な、何から話せばいいんだろう…えっと、えっと…!」

 

「一歌らしいな」

 

「一歌ちゃんは本当にミクちゃんが好きなんだね」

 

その後

 

「今日は皆さん、お集まりくださって、ありがとうございました!」

 

「一歌ちゃん達と話せて、あたし嬉しかった!」

 

「どのセカイも、本当に全然違うね」

 

「今回は、この6人だけでしたけど、

いつか、みんなで会いたいですね」

 

「その時は、賑やかになりそうだな」

 

「それって!それって!ミクちゃん達、みんなで!」

 

「今日、会えなかった、バーチャルシンガー全員だよ。

あ、でも、それなら、ステージや会議室みたいなのが、

必要だと思うな」

 

「私たちを含めて、20人。いや、それ以上?」

 

ミク達が感じる想いを持つ者は40人いる。

 

「歌っていますね」

 

「雨くん?」

 

「でも、悲しそう」

 

「女の子の声だけど、どこから…?」

 

「あっ、こっちの路地からですよ!行ってみましょう!」

 

「この子か?」

 

そこに女の子が歌っている。

 

「でも、行き場を行ったり来たりしているね」

 

「歌っている様には見えないし、他に人はいないし」

 

「手に何か…」

 

「ノートを持っているな」

 

「泣いている」

 

すると、遥が…

 

「私、ちょっと行ってきます」

 

「あ、私も!」

 

一歌達がその女の子の前に向かう事に…

 

龍馬と雨が、彼女たちを後から追いかける事になる。

 

そんな時…

 

「ごめんなさい…」

 

「えっ?待って!」

 

「行っちゃった…」

 

しかし、その女の子は、

どこかで泣いていた。

どこかで悲しそうな顔をしていた。

どこかで落ち込んでいた。

 

雨と龍馬は、どこかで何かをどうしても感じてしまった。

 

「俺らに出来る事は、見守る事だけかもな…」

 

「…」

 

雨はどういう訳か、少し悲しんでいた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。