曲を作る時、奏はこう感じていた。
「曲を作る時、乗り越えたいって気持ちは、あの子自身が持っている。
だったら、その気持ちが大きくなれば、
自分で立ち上がれるかもしれない」
「うん!だから、乗り越えた先にあるものが、
多ければ多い程、希望の光となってくれるんじゃないかな?」
「ありがとう。鳳さん。希望の光…だね。
どうしたらいいか、だいぶ、見えてきたよ」
「本当に!?よかったっ!」
と、えむが奏に抱き着く。
「あっ、星乃さん達にも手伝って欲しい事があるけど、いいかな?」
「はい。何でも言ってください」
「あの子に元気になって欲しいのは、私達も同じですから」
「うんっ!最後までみんなで頑張ろう!」
「それなら、やるしかねぇ」
「はい」
「そうだ。大事なことを言い忘れていた。
この曲は、わたしだけじゃない。
わたしたち、6人で届ける曲だから」
「俺は何もしてねぇぞ?」
「僕もですよ」
「でも、龍馬くんにも、雨くんにも、感謝しているから」
「そうか」
「そうですか」
「鳳さんの言う通り、悲しみの先にあるものは、
たくさんあった方が良いと思う。
だから、そういう難しい状況を乗り越えた先で、
見つけられたものとか、起きた変化とか…
あるだけ、全部聞きたい」
「任せてください」
「ありがとう。みんな。とても、ヒントになったよ」
「本当に出会えるとはな…こうやって、みんなに」
「そうですね…僕も驚きです」
そして、セカイの空間にて。
「また来るとはな」
「驚きですね」
雨と龍馬が言いだす。
そして、雨と龍馬は、ミク達の元へ…
「もしかして、あの子に届ける曲が出来たの?」
「うん。みんなが協力してくれて、納得のいく曲が出来たよ」
「曲も素敵だけど、歌詞も、とっても良いよ!」
「これが歌詞割りだよ」
「これって、私の名前まで書かれているよ?」
「ミクにも、歌って欲しいから。
それに、この場にいる、7人で歌うことになっているから」
「俺までか…」
「僕まで!?」
「うん。みんなで歌った方が良いかなって」
「フッ、その子の事を本当に想っているんだな」
「はい」
「ミクにも、それに、みんなにも想いを届けるために、
協力して欲しいから」
「ミクちゃん…!」
「みんな…もちろん!喜んで!
でも、あの子には、どうやって届けるの?」
「収録して、音源を届けるつもりだよ。
挫けそうになった時に聴いて、
もう少し頑張ろうって、思ってくれたら、
それで良い」
「一歌の熱意は本物のだな。俺とは違う」
「えっ?」
「俺とは違って、一歌は優しく真っすぐで、純粋。
そして、誰よりも人を想ってくれる。
その姿勢が、あまりにも輝いていて、俺には眩しい」
「僕もそんな感じに、眩しいって感じる」
「うん。じゃあ、曲を流すね」
と、オルゴールで曲を流して、7人で歌った。