雪と雨の奇妙な日常   作:アッシュクフォルダー

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第四十話 雨と龍馬とペロの世話

結城龍馬と雨と天馬咲希の三人は、

結城龍馬の飼い猫である、黒猫、ペロと交流している。

 

普段は、龍馬が飼っており、

自身が暮らしている、親戚の家の庭で飼っている。

 

龍馬にとって、憩いの時間だが、最近のペロは、

雨に妙に懐く。

 

咲希と龍馬と雨が、ペロの前にいた。

 

「雨。オメェは、ペロによく好かれるじゃねぇか」

 

「えっ?」

 

「そうなの?」

 

「あぁ、ペロの奴。やたらめったら、雨に好かれているぜ?」

 

「ペロ!龍馬くんが飼い主だよ!」

 

「まぁ、俺がいなかった時期があったからな」

 

「寂しくなかったの?」

 

「寂しかったさ。ペロと会えない日々があったからな」

 

「咲希さんと龍馬さんは、どういう関係?」

 

「テニスの師弟関係です!

龍馬くんは、アタシのテニスの師匠です!」

 

「テニスって…」

 

「ひょっとして、テニスを知らないの?」

 

「全く」

 

そもそも、雨はテニスをよくは知らない。

 

「まぁ、一種のスポーツだが、俺はもうやらねぇ」

 

「龍馬くん。自分はプロのテニス選手なのに、

絶対にテニスをやらないの…何が何でもやらないの」

 

「俺にとっては、テニスより、ペロの方が心配だ」

 

「もう…龍馬くんったら…」

 

咲希はペロの世話をしていた。

しかし、ペロは雨の方に寄って来る。

 

「アタシ…ペロに嫌われている…?」

 

「そんな時もあるさ」

 

「ペロは可愛いから…本当に癒されちゃうよ~」

 

「そっか」

 

「龍馬くんがいなかった頃、ほなちゃんといっちゃんが、

お世話していたんだ!」

 

「その時は、本当に世話をかけたな」

 

「そもそも、龍馬さんって、テニスの選手?」

 

「あぁ、元々な。昔の話だがな」

 

「ひょっとして、龍馬くんを知らなかったの?」

 

「全然」

 

「あの、世界的に有名なテニスプレイヤーなんだよ!?」

 

「よせよ。昔の栄光に縋りたくない。

やらかしたからな…だから、俺は正直目立ちたくない」

 

「そっか…」

 

「俺の事はどうでもいいが、

咲希はテニスでもバンドでもプロを目指せ。

俺の願いはそれだけだ。それ以外に何かを残したくない」

 

龍馬は何か後ろめたさを、感じていた。

 

「龍馬くん…あっ、ほなちゃんとのケッコンは!?」

 

「さぁな」

 

「ほなちゃんと、ケッコンする約束したんじゃないの?」

 

「俺も穂波の気持ちに必ず答えないとな…」

 

結城龍馬と望月穂波は、婚約する約束をしている。

 

「龍馬さん…そんなことがあったんだ…」

 

「雨がどういう奴は、知らねぇが、

罪を犯した俺に、あまり近づかない方が良い」

 

「ちょっと!龍馬くん!何言っているの!?」

 

「俺は濡れ衣を着せられたとは言え、もう良いんだ。

俺は不幸になってもいい。

ただ、周りの奴らを不幸にするなら、

流石に俺でもな」

 

「龍馬さん…」

 

「アタシは、龍馬くんが悪いとは思わないよ」

 

「そっか。じゃあ、今からジュースを買ってやる」

 

「ホント?やさしー!雨くん、何飲む?」

 

「水」

 

「えっ?」

 

「甘いのは得意じゃないですから」

 

「そうだったんだ…」

 

龍馬は雨のために水を、咲希の為にグレープソーダーを、

スーパーで買った。

 

「ほらよ」

 

「ありがとー!」

 

「ありがとうございます」

 

(咲希が喜べばそれでいい)

 

と、龍馬は感じた。

 

 

 

 

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