雪と雨の奇妙な日常   作:アッシュクフォルダー

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第四十一話 ミクと奏とおとぎ話

誰もいないセカイにて。

 

ミクの前に、三冊の絵本。

赤ずきん、白雪姫、シンデレラの絵本があった。

 

実はいつもは、この絵本は、絵名か瑞希が、

ミクの為に読み聞かせをしている。

 

しかし今回は…

 

「どうして、僕が…」

 

何故か、雨が読むことになっていた。

 

「読んで」

 

「そんなこと言われましても…」

 

「お願い」

 

と、ミクが雨に、絵本の読み聞かせを、おねだりしていた。

 

「僕からもお願い…」

 

と、レンも言いだすのだった。

 

「はいはい。わかりましたよ…」

 

と、少し面倒な感情を表に出しつつ、

雨は、赤ずきんの絵本を手に取り、

それをミクとレンに読み聞かせた。

 

三冊立て続けて読んだこともあってか、

雨は少し疲れていた。

 

「雨?」

 

「少し疲れました…」

 

「あっ、雨くんっ!そ、その…休む?」

 

「少しだけ、休むよ…」

 

と、雨はこの場で少し休憩を取る事になった。

 

「大丈夫?」

 

「あまり、読み聞かせは慣れてないから」

 

「無理を言っちゃって、ごめんなさい…」

 

「ううん、僕は大丈夫だから」

 

雨は四冊も連続で読んだためか、かなり疲れていた。

 

「雨くん。何か食べないかしら?」

 

と、ルカが急にお菓子を差し出すが…

 

「甘いのは得意じゃない」

 

「そう。じゃあ、何が良いかしら?」

 

「…」

 

「雨くんは、どんな食べ物は好き?」

 

「そこまで、食に関心は無いから…」

 

「そっか」

 

と、ルカが珍しく困っていた。

 

 

別の日。誰もいないセカイにて。

瑞希がこんなことを言いだす。

 

「雨くんって、奏と並ぶと同い年に見える」

 

「あっ、それわかるかも?」

 

と、絵名も同意する。

 

「えっ?そうなの?」

 

と、奏が反応する。

 

「そう言えば、雨くんって、12歳だったよね?

奏は絵名とまふゆと同い年なのに、

雨くんと並ぶ時、やっぱり、幼く見えるんだよねー

奏って」

 

「小柄だし、よくそう言われるよ…」

 

「雨くんと奏。なかなか、良いコンビだねー

ボクがキューピットになってあげたい位!」

 

「瑞希。ひょっとして、雨くんと奏をくっつけさせようとするの?」

 

「ご名答」

 

「でも、二人共、そういう雰囲気じゃないし」

 

「だからだよ~雨くんが小さな王子様なら、

奏は小さなプリンセスだよ」

 

「うわっ、妄想全開…」

 

「王子様?プリンセス?」

 

と、奏とミクが首を傾げる。

 

(うわっ、顔や反応とか、ピュア過ぎて、可愛すぎる…)

 

と、瑞希は思った。

 

しかし、雨はやたらめったら、無関心である。

 

ルカが少しちょっかいを出してくる。

 

「雨くんは奏のこと、好きかしら?」

 

「えっ?いきなり…」

 

「ルカ。雨が困っている」

 

と、ミクが制止するが…

 

「雨くんは、奏のことを大切に想っているかしら?

それと、雨くんが奏と一緒にいる時、

何だか楽しそうだったわ」

 

雨が少し照れだす。

 

「フフッ、図星だったわ」

 

「あーミクや奏がプリンセスのドレスを着たら、

どんだけ似合うとやら…

雨くんは、このままでも、イケてるって、思っちゃうし…!」

 

と、瑞希は絵本を見ながら、妄想全開だった。

 

「そう言えば、雨くんと奏って、一緒にどこか行ったことある?」

 

「無いけど?」

 

「じゃあ、行ってみたら?」

 

絵名が奏と雨に対して、デートの提案をした。

 

「外に出掛けたらどう?」

 

「う、うん…」

 

「雨くんも、奏のこと、エスコートしてあげてね?」

 

「…」

 

雨と奏は、困り果てていた。

 

 

 

 

 

 

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