雪と雨の奇妙な日常   作:アッシュクフォルダー

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第四十二話 雨と奏とデート日和

こうして、始まった。雨と奏のデート。

のはずだったが、雨は今、宵崎家にいる状態である。

しかも、まふゆまでいる。

 

ある日の日曜日。午前11時。

 

「雨くん?」

 

「まふゆさん」

 

こんな時に、雨はまふゆと初めて対面した。

軽く自己紹介を済ませた後…

 

「奏とのデート、いってらっしゃい」

 

「いってきます」

 

雨の前でも、まふゆは素のまふゆである。

 

「奏を呼んでくるから、待ってて」

 

「あ、はい」

 

その後

 

「お、お待たせ。雨くん…」

 

と、奏は雫と咲希が選んでくれた、

トータルコーディネートを着ていた。

 

(ど、どうしよう…ジャージ以外、

あまり着慣れていないから…)

 

「ど、どうかな…?」

 

「似合っていると思う。雨くんは?」

 

「似合っています…か…カワイイ…」

 

「雨くんにそう言ってもらえて嬉しい」

 

「あ、ありがとう…」

 

まふゆに見送られて、一緒に雨と奏はデートへ…

奏は雨に既にべったりである。

 

「レンじゃあるまいし…」

 

「だって、怖いから…」

 

「僕が付いています」

 

「あ、ありがとう…」

 

と、奏は雨の腕にしがみつきながら、歩いていた。

 

(歩きにくい…)

 

「太陽が眩しい…」

 

「少し暑いですね…」

 

二人は近場の広場へ向かった。

 

雨と奏はベンチに座った。

 

「あらあら、お二人さん。恋人同士かい?

お似合いだねー美男美女だねー」

 

と、通りすがった見知らぬ老婆に言われたが、

二人は、どう言い返したらいいか、わからない状態である。

 

「私も結婚したけど、子や孫がいなくてな、

こう言う孫が欲しかったって、つくづく思っちゃったよ…」

 

と、老婆が通り過ぎた。

 

「奏さん…」

 

「私達、カップルに見えるのかな?」

 

「うん。多分、そうだと思う」

 

「そう言えば、まふゆにもは、詩音くんがいて、

絵名には、真二くんがいたな…」

 

「恋人なんですか?」

 

「うん。詩音くんは、まふゆのことが好きで、

真二くんは、絵名のことが好きで付き合っている」

 

「そうだったんですね…」

 

「その…恋人って、よくわからないね」

 

「はい」

 

しばらく、会話が続かない…

すると、雨が…

 

「どこか行きます?その…街並みとか」

 

「わかった。雨くんが望むところなら、どこでも」

 

何気に街探検に近い感じで、デートをしていた。

二人は、オシャレな街沿いの隅の方を歩いていたが、

むしろ、周囲の人が何故か視線が送られてきた。

 

「何か、見られているような…」

 

「気のせいじゃない…?」

 

と、奏が雨の手を少し強く握る。

 

「助けて」

 

「そう言われても…」

 

日影を何とか探して、休憩を取りながら、

なし崩し的に、ウインドショッピングになっていた。

 

すると、ある物に目が通る。

 

「これって…」

 

「えっ?」

 

雨は偶然にも、プライダルのショップに目が急に止まった。

 

「ううん、やっぱり、わからない…」

 

「そうだよね…恋愛って、わからないよね…

難しいよね…」

 

「はい」

 

「雨くんに好きな人っているの?」

 

「…奏さん」

 

「わたし?」

 

「うん」

 

「ありがとう。雨くん…」

 

「う、うん…」

 

と、雨はどこかでテレた表情をして、

奏に対して、ツンとした態度を雨は取るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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