雪と雨の奇妙な日常   作:アッシュクフォルダー

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第四十三話 雨と水族館と弟扱い

日曜日の朝8時。雪は雨を叩き起こした。

 

「雨。起きなさい」

 

「ゆっくりしたい…」

 

結局のところ、布団が無くなってしまい、

仕方なく、雨は起床。

 

「雨。何か、これに行ったら?」

 

と、雪が水族館の入場券を雨に渡す。

 

「今日までだから、行ったら?」

 

「…」

 

雨はかなり嫌そうな顔をした。

 

雪は相変わらずアルバイトの日々である。

 

アパートの部屋で、ゆっくりしたかった雨にとっては、

少々、憂鬱な状態になりつつあった。

 

(水族館 ペンギンショー ペンギンエサやり体験)

 

と、書かれているチケット。

ストリートの前で、どうしようかと悩んでいた。

 

(どうしよう…奏さんは疲れて寝ているし…

じゃあ…えむさん?いや、雫さん?それとも…)

 

すると

 

「あれっ?雨くん?」

 

「雫さん?」

 

「雨くん。助けて欲しいわ。また、迷子になっちゃったの…」

 

雨は嫌そうな気持ちを抑えて、目的地の場所へ…

 

「雨くん。ありがとう。あら?水族館のチケットを持っているわね」

 

「それって、ペンギンのイベントだよね?」

 

と、遥が急に雨の前に立つ。

 

「行きたい」

 

「じゃあ、行ったらどうですか?チケット譲りますよ?」

 

「いいの?」

 

「はい」

 

「雨くん。私も行きたいから、一緒に行きましょう」

 

「そんな…」

 

改めて。午前11時。

一歌、遥、雫、杏、冬弥、雨の6人が、

水族館の入り口にやって来た。

 

「雫先輩。誘ってくれて、ありがとうございます。

本当は咲希達も連れて行きたかったけど、

みんな、用事があって、私一人だけで…」

 

と、一歌が言いだす。

 

「私はこはねも誘いたかったけど、

こはねが用事で…冬弥が急に行きたいって言いだして…

あっ、雪から聞いているよ?雨くんだよね?」

 

「あ、雨です…」

 

「私は白石杏!よろしくね!

彰人や冬弥が雨くんのこと、

頼りになる弟みたいだ!って、言っているよ?」

 

「そ、そんなこと無いです…」

 

雫が雨をおだて始める。

 

「雨くんは、いつも、迷子になる私を見つけてくれるの。

それに、とっても、しっかりとしているから、頼りになるわ」

 

6人がいる中で…

 

「じゃあ、2組で行く?6人いるんだし」

 

「私は雨くんと一緒に行きたいわ」

 

「えっ?」

 

「雨くんと一緒なら、迷子にならずに周れるから」

 

「そんなこと言われても…」

 

「お願い。雨くん。私と一緒に周りましょう。

迷子になりたくないわ」

 

と、雫が純粋無垢な瞳で、雨を見ていた。

 

「わ、わかりました…」

 

と、嫌々と雨は承諾した。

 

「フフッ、雨くんと一緒に周れて、とっても嬉しいわ」

 

「何だか、雨くんって、本当に弟みたい。

こういう弟が欲しかったな」

 

「あっ、わかります。私も一人っ子だから、

咲希や志歩とか穂波とか、兄弟姉妹がいるから」

 

遥や一歌はやたらめったら、雨を弟扱いする。

 

「わかるなー雨くんって、弟!って感じがするし!」

 

と、杏まで雨を弟扱いしだした。

 

「雨は俺と一緒に、雫さんのマネージャーをこなしてたんだ」

 

「えっ?冬弥と雨くんが?そもそも、出来たの?」

 

「出来たわ。私をしっかりと支えてくれたわ」

 

「貴重な体験でした」

 

「雨くんも青柳くんも、とても、しっかりとしているから、助かったわ」

 

「えぇ、ありがとうございました」

 

 

その後、誰と誰のペアになるかを決めたところ、

 

雫と雨のペア

 

一歌と冬弥のペア

 

遥と杏のペア

 

で、それぞれ、水族館を周る事にした。

 

 

 

 

 

 

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