こうして、始まった。雫と雨の手繋ぎ水族館デート。
雫はルンルンだが、逆に雨はゲンナリしていた。
迷子になりたくない故に、雫は雨の手を繋いでいる状態である。
雨はとても緊張する状態であった。
どうなるとやら…
「これなら、迷子にならずに、水族館を周れるわ!」
「はぁ…」
雫は雨の手を優しく握りしめていた。
「雨くんと一緒だったら、迷子にならずに周れるわ。
それに、私も雨くんと一緒にこうやって一緒に、
お出かけがしたかったわ」
「…」
と、雨は照れた表情を隠しきれなかった。
「雨くんは、しぃちゃんとそっくりで似ているから、
安心するかわ。
ついつい、頼っちゃうわ…それに、弟が出来ちゃったみたい」
「…そうですか」
と、雨がさらに、照れだす。
雫と雨はペンギンを観に行くことになった。
「あらっ?遥ちゃんがいるわ」
「あっ、雫さん!」
と、杏がやって来た。
「遥ったら、ペンギンから離れないから、
なかなか、他のところに行けなくて…」
「遥ちゃんは、ペンギンが大好きだから、
思わず、メロメロになっているわ…」
「あはは…遥ったら、ペンギンに夢中で、
エサやりの時間まで、観たい!って言いだして…」
なお、そろそろ、エサやりの時間となり…
「あっ!エサやりの時間!並ばないと!」
「私もやってみたいわ!遥ちゃん!」
その後、遥と雫はペンギンのエサやり体験をした。
特に遥は夢中かつ興奮して、大はしゃぎである。
アイドル故に、注目の的になっていた。
と、人がざわざわと集まって来た…
白石杏と雨が一緒に会話をしていた。
「流石はアイドルね」
「…」
「雫さんも夢中だし、
それに、雨くんは、何だか、保護者みたい」
「僕が保護者ですか?」
「うん。だって、雫さんや遥、それに星乃さんと並んでいたら、
しっかり者の弟!って感じがして!
よく、彰人や冬弥が、雨くんのこと、私に話していたよ?」
「そうだったんだ…」
エサやり体験をした後、遥はペンギンの様子を見るのに夢中だった。
「雨くんは、どこか行きたい場所はあるかしら?」
「特に何も…」
雨は山には詳しいが、海は正直、詳しくない。
雨は水族館のパンフレットを広げていた。
「雨くん。イルカのエサやり体験はどうかしら?
そろそろ、時間になると思うわ」
「はい」
「じゃあ、雫さん、雨くん、いっていらっしゃい!」
と、杏が手を振った。
その後、雫と雨は、イルカの場所へ…
今日はあろうことか、イルカショーが開催されていないが、
イルカが自由に泳いでいる所を観たり、エサやりが出来る様だ。
雫はイルカのエサやり体験をするが、
雨がそれを遠くから見守っていた。
「雨くん。イルカが可愛いわ」
「そ、そうですね…」
「人懐っこくて、癒されるわ…ペンギンもだけど、
雨くんもしぃちゃんもよ~!」
エサやり体験をした後、雫は雨と手を繋いだ。
(歩きにくい…でも、言えないな…)
身長差もあって、姉弟と勘違いされるが、
雫には妹が、雨には姉がいるので、
勘違いされても仕方が無かった。
「雨くん。お土産、観に行きましょう!
雪ちゃんに、何か買ってあげたらどうかしら?」
「…」
雨は雪に渡された、千円札で、
白熊やアザラシのクリアファイルを購入した。
6人が再び集まった。
「遥ったら、最後までペンギンに夢中だったよ~?」
「そりゃ、大好きだから…」
「一歌ちゃんと青柳くんは、どうだったかしら?」
「すっごく楽しめました!それに、青柳くんと色々と話せて、
良かったと思います」
「俺も星乃さんと話が出来て、良かった」
「僕は手を繋ぎっぱなしですけどね…」
「あらっ、それは、ごめんなさい…」
「…」
「でも、迷子にならずに周れたから良かったわ」
「また行きたいですね」
「あぁ」
こうして、雨は帰った後、雪にお土産を渡した。
「これ、私に?ありがとう。雨」
「はい…」
雪は雨にプレゼントされた、クリアファイルを大事に使っていた。