雪と雨の奇妙な日常   作:アッシュクフォルダー

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第八話 なみと雨と将来の夢

何が嬉しいのか、

なみは、はしゃいだ様子を見せていた。

 

「えへへっ、なみちゃんと、

あめおにちゃん!えへへっ!」

 

オオカミの世界しか知らないから、

どんな反応をしたらいいのか、

わからなかった。

 

しばらく、困った表情で観察していたら、

なみは、こちらを見ていた。

 

「あめおにーちゃんにだけ、おしえてあげる!

なみね、ほいくしさんになりたいのっ!」

 

不意の暴露に、さらに困惑し、

どう反応したらいいのか、正直、困っていた。

悩みに悩んでいると、なみは困った表情をしていた。

返答に悩んだ末に、雨はこう答えた。

 

「そっか」

 

と返答した。そのことで、満足だったらしい。

 

なみは幼稚園に通っていた時に先生が、

どんな先生だったかと聞くと、

色々と話してくれた。

幼稚園に通っていなかった、雨にとっては、新鮮な話で、

彼女の言葉を聞き続けた。

 

沢山話して、満足だったのか、

なみは息をついた。

 

「なりたいものがあるのは、とっても、いいことだと思う」

 

少し考えて、淡々とした声で、そう告げた。

雨はなみに言ってあげられることは無い。

 

彼女よりは倍は生きているが、

雨の歩んだ道は、人間の常識とは違うような世界で、

生きてきたからだ。

 

生きるだけでも、精一杯だった。

けれど、なみには十分だったようで、大きく頷いた。

 

なみは何か思いついたようで、

肩にかけていた、ポシェットを漁って、

何かを探そうとしていた。

 

しばらくすると、何かを見つけ出した。

 

引っ張り出したのは、二枚のチョコチップクッキーだった。

 

雨に一枚差し出すのだった。

目を輝かせたなみは、雨と一緒に食べたいようなことを言った。

 

「あめおにーちゃんとたべたい!」

 

雨が受け取って満足したのか、

「いただきまーす!」と、言って食べた。

 

雨も食べようとしたら、

なみに「いただきますは?」

と、言われて、慌てて、「いただきます」

と、言って、雨は一枚のクッキーを食べた。

 

なんだか、面白くて、笑ってしまいそうだった。

 

「ははっ…」

 

「あめおにーちゃん?」

 

片手の甲を口持ちに添えて、肩を震わせながら笑っている、

なみは、そんな僕を見て、不思議そうにしていた。

 

きょとんとして、首を傾げながら、

なみは疑問に思っていた。

 

クッキーを食べた後、雨は彼女と別れた。

どうやら、お母さんがやって来るらしいが…?

 

「あっ、おかあさん!」

 

「?」

 

「じゃあね!あめおにーちゃん!ばいばい!

また、あそぼうね!」

 

「う、うん…」

 

なんて、不確かな約束をして、

雨は、そのまま、姉さんがいる、アパートへと、帰るのだった。

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