たまには地球がチート臭くても良いのではないかと   作:ヤマトとトマトはなんか似てね?

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スターシャ×アベルトのおねショタネタが思ったよりも受け入れられていて安心。
 きっこ姐さんがスターシャの中の人ということで、このネタはシリーズ構想段階からあったので(参照:おねティー

 今回はおねショタの別verでます。
 そして、タグの一つがようやく仕事します。




第12話:”涙雨の空色DAYS”

 

 

 

 

 

 

 兄マティウスの葬儀の日、降りしきる雨の中……雨に紛れて一粒の涙を零れ落ちさせた少年を背中から抱きしめる女がいた。

 

 『義姉(ねえ)様……?』

 

 『アベルト、貴方はマティウスの死を悲しんでるだけではないのね?』

 

 兄の妻、今は未亡人となってしまったエリザ・デスラーは、アベルト以外には伝わらぬように耳元でそう囁いた

 

 『兄様は最後のその瞬間まで戦っていたんだ。民を想い、国を想い、ガミラスを想い、そしてやり切った。義姉様、兄様の死に顔を見た? 微笑んでいたんだよ』

 

 『えっ?』

 

 『あれは生きて生きて、足掻いて足搔いて出来る事を全てやりきって逝った……本当の(おとこ)の顔だった。僕は兄様が羨ましい。人はいつか必ず死ぬ。だけど、どうせ死ぬなら僕もあんな顔で死んでみたい』

 

 そして、幼き日のアベルト・デスラーは小さな拳をグッと握りしめ、

 

 『兄様の偉業は誰も覚えてなくてもいい。忘れられても悲しいだなんて思ってやるもんか……だって、兄様の願いは、望みは、遺志は確かにこの僕の胸に受け継がれてるんだから……!!』

 

 その時、確かにエリザは感じたのだ。

 感じてしまったのだ。

 

 『ああっ、マティウス、マティウス、貴方は今でもアベルトの中で生きてるのね……』

 

 『違うよ義姉様。兄様は死んだ。もういない。だけど、』

 

 アベルトは静かに握った拳を掲げる。その拳は天に輝く蒼き月、イスカンダルに真っ直ぐ伸びていた。

 まるで己の遺志を貫く覚悟をしめすように、

 

 『()()()()()()()()で無くなるほど、兄様の生きた証は安くない……!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 それはアベルト・デスラーという男にとり、身の丈に合わない……過ぎたる想いだったのかもしれない。

 だが、それでも少年は願ったのだ。強く強く。

 

「不安になるのも分かります。ガトランティスのような話が通じない戦闘集団(ばんぞく)ではなく、初めて文化的で建設的な話ができる()()()()()()()()()()()()()()()()ですものね? でも、」

 

 スターシャは通信画面の向こう側のアベルトに微笑み、

 

「ずっと待っていたのでしょう? ”因習にまみれた古きガミラスを倒すだけの力を持った、理性的な存在”を」

 

『そうだな。そうだった。ガミラスの未来のために、是が非でも地球連邦(テラン)には協力してもらわねばならん』

 

「その意気です。イスカンダルも力を尽くしましょう。それが、約束……私に託された願いなのですから」

 

 そう、スターシャは託されたのだ。

 エーリクに、そしてマティウスに、ガミラスの未来とアベルトを。

 だからこそ、大事な妹たちを安全が保障されない地球連邦へと送り出してまで、渡りをつけた。

 妹たちからの報告を聞く限り、現状はスターシャから見ても上々と言えた。

 過去の”種が滅亡しかけた戦争”のせいか、戦の勝敗や戦争の趨勢に関わらず、地球連邦人は戦争をやめたがってる傾向が強かった。

 タカ派と目される人物でさえ、「停戦条件を盛れ」と言ってるだけで、停戦自体は反対していない。

 

(終わらない戦争は、地球人にとっても悪夢……ならば、)

 

 そこに付け入る隙があった。

 ならば、停戦に積極的に動くだけの旨味を用意すればよい。

 幸いにしてガミラスにも、イスカンダルにもそれはあった。

 

「アベルト、忘れないでください。貴方は決して一人じゃない。エリザさんがいて、ランハルト君……今はクラウス君だったかしら?がいて、タラン兄弟やギムレー君だっている。勿論、私も」

 

『そうだな。私は別に一人で戦っているわけではない。危うくそれを忘れるところだった』

 

「しょうのない子……悩むのはかまわない。躊躇うのもよいでしょう。貴方は、総統になりたくてなったんじゃない事を私は知っています。でも、託された望みを叶える為に総統になったのでしょう?」

 

『そうだ。私はアベルト・デスラー……託された兄の遺志を継ぎ、ガミラスの未来を創る漢だ……!!』

 

 スターシャは静かに頷く。

 

『スターシャ、いつもありがとう。私は弱い人間だ。簡単に迷い、初志を見失いそうになってしまう』

 

 少しはにかむような、在りし日の少年の姿を思い出させるようなデスラーに、

 

「良いのです。私を含め、人は弱い。でも弱いからこそ、弱さを知るからこそ強くなりたいと願う……それは知性ある者の特権なのです。甘えるのも縋るのも、私は罪とは思いません」

 

 どこか影のようにまとわりついていた厭世な空気は消え去り、アベルトの瞳に再び揺らめくような……彼女が好む蒼い炎が灯った事に安堵したスターシャは、

 

「それに例えアベルトが何かを見失ったとしても、私が覚えています。エーリクやマティウスからの願いと想いを貴方が受け継いだこと、私は決して忘れません」

 

『スターシャ……愛しているよ』

 

「私もですよ。アベルト」

 

 それはもしかしたら、望む愛のカタチじゃなかったとしても。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「最近、よく夢を見るの」

 

 デスラーは既に退室した筈なのに、スターシャは言葉を続ける。

 独り言だろうか?

 

「アベルトが宇宙を自由に何者にも縛られず、星々の海を渡る……そんな夢」

 

「左様ですか」

 

 否。確かに返事があった。

 デスラーの執務室とスターシャの執務室……二人しかいないような静謐の空間に思われたが、たった一人だけ同席を許された者がいた。

 一言も発さず、ただ聞いていた者。それは、

 

「ギムレー君」

 

 スターシャはくすりと笑い、

 

「アベルトのこと、よろしくね? 何もかも自由にできる身分に居ながら、何一つ自由にならないあの子の事を」

 

「委細承知。全てお任せ下さい。非才の身ではありますが、全霊をもって事に当たりましょう。偉大なるイスカンダルの御方(ガーレ・イスカンデ)、どうかこの”()()()”めの働きをご笑覧あれ」

 

 そう恭しく頭を下げるデスラー親衛隊総司令官ハイドム・ギムレーがそこにいた。

 

「道化とは古来より、王を楽しませる為に存在するのですから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ガミラスサイド、というかデスラーサイドのがヒーロームーブ、あるいは主人公ムーブになってしまう不思議w

 やっぱ地球サイドはオッサンたちが一番目立ってるからかな?
 若者たちをもう少し押し出さないと。

 デスラー兄弟
 マティウス→カ〇ナ
 アベルト→シ〇ン
 エリザ→ヨ〇コ

 とポジ仮定してしまうと誰も勝てなくなってしまう罠。
 
 「我がデスラー砲は、宇宙(そら)を貫く光だ……!!」

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