たまには地球がチート臭くても良いのではないかと   作:ヤマトとトマトはなんか似てね?

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とりあえず、サブタイ通りです。
あと、割と興味を持ってもらえた人物の正体などなど。




第18話:”クロスオーバーの醍醐味の一つって、別作品同士のキャラの邂逅にあると思うわけですよ”

 

 

 

「ほほ~う。加藤、テストパイロット代わってやるなんざ、しばらく見ない間に随分とデカい口(ビッグマウス)叩くようになったじゃねぇか? またいっちょもんでやろうか?」

 

”がしっ”

 

 と坊主頭を鷲塚む大きな手。その万力のような力にはさすがの加藤もたまらず

 

「イデッ! イデデッ!!」

 

 と悲鳴を上げながら視線だけでアイアンクローの人物を見ると、

 

「げえっ!? 関羽っ!?」

 

「誰が三国志のひげ面だぁっ?」

 

”ぎりりっ!”

 

”イサム”先輩、ギブギブ! 頭が割れるっ!!」

 

「一度割れてしまえ。そんな頭」

 

「ダイソン教官!」

 

 古代進は尊敬するテストパイロットにして上官、地球連邦軍の誇るエースの一人にして問題児、イサム・ダイソン少佐に慌てて敬礼する。

 

「コダーイ、お前はいつも固えってーの。もう少し肩の力抜いて生きようぜ?」

 

 そうイサムは加藤をアイアン-クローしながら吊り下げながら苦笑する。

 

イサム・ダイソン

地球連邦軍 少佐

現在の役職は、地球連邦軍装備開発局可変戦闘機実験第8飛行隊付技術指導官

今は教官職として後方にいるが……連邦軍内唯一の撃墜/撃沈総数200越えの伝説のウルトラエース、ロイ・フォッカー大佐の現役前線パイロット時代最後の直属の部下(スカル小隊)、その一員だったという傑物だ。

そして、つい最近まで……

 

「ところで古代、VF-19A(コイツ)ってそんなにキツイか? 俺の”YF-19”(カワイ子ちゃん)に比べれば、随分マイルドに調教されてるって気がするんだが?」

 

 進は絶句すると、

 

「VF-19Aがマイルドって……教官のYF-19ってどんだけ暴れ馬なんですか!?」

 

「あー、今時珍しくテスパイ一人殺してるかな? 開発中のテスト飛行で」

 

「なんです、その”空飛ぶ危険物”……?」

 

「そう言ってやんな。俺に言わせりゃテストした奴の腕がヘボだったってだけだ」

 

 

 

 さて、イサムが技術指導官を務め、進が所属する”可変戦闘機実験第8飛行隊”というのは次期主力可変戦闘機”VF-19 エクスカリバー”の開発を行う部隊の一つだ。

 原型機である”YF-19”は既に8号機まで完成しており、既に所定の実験やテストスケジュールはこれといった遅れもなくこなしていた。現在は言うなら追加オーダーをこなしてる最中で、その一環でYF-19の2号機を任されているのがイサムというわけだ。

 そして現在、YF-19を雛形とした先行量産型”VF-19A”が少数生産される段階にあり、様々な経験や腕前のパイロットが揃う(とはいえVF-19Aを飛ばせるというのが最低条件だったが)第8飛行隊に、「腕はあっても経験の浅い選抜パイロットとのマッチングを検証したい」という枠で集められた一人が進だった。

 要するに「若手の選抜エリートパイロットへの配備」を想定してのことだろうが……割と露骨だった。

 実際、本格的な量産ともなれば様々な腕前、様々な経験のパイロットが乗ることになるので、本格的な生産の前の初期少数生産段階で可能な限り広く多くサンプリングをとるのは重要なことなのだが。

 ましてやYF-19の1号機は死亡事故を引き起こしているで、念入りに計画されている。

 また、イサムのような性格に難はあれど19の挙動に慣れた腕利きのパイロットを指導官として配属したのも、その安全策だった。

 ついでに言えば、イサムに未だYF-19の2号機が預けられている大きな目的は、あらゆる条件でのVF-19Aとの性能比較評価だ。

 

 これは重要なのでぜひ書いておきたいのだが……この世界線においてYF-19とYF-21は競合機ではない。

 まったく別個の開発計画で、VF-19はガミラス戦役最初期から主力可変戦闘機で改良限界がもう見えているVF-11の後継機として開発が進んでいた為に先行しており、YF-21はどちらかと言えばまだ量産をにらんだコンセプトモデルに近く、何やら尖りまくったコンセプト故に「余りにも乗り手を選びすぎる()()()()()()」と称される”ブラックサレナⅢ”と似たポジション……少数精鋭の特殊作戦等に投入する”強襲機”を狙ってるのではないかと言われている。

 現状はまだようやく試作1号機が初飛行に成功し、2号機以降が作られ量産機開発に向けたプロジェクトが本格始動したばかりだ。

 ちなみにその増加試作型のうちの1機のテストパイロットの座をイサムの古い友人(本人曰く「腐れ縁」)……ハイスクールで出会い、同じロイ・フォッカーの最後の部下としてガイコツを掲げた「高校時代、ランチを2回おごったヤロー」が射止めたらしく、つい先日、珍しくもイサムのおごりで飲みに行ったらしい(そして酔った勢いで「ランチ2回おごってやったろ!」「俺は13回おごらせられたっ!」と殴り合いに発展。仲良くMPのお世話になるというオチまでつけた)。

 蛇足だが……イサムは原作同様に確かに女好きだが、その巨漢の友人との間に過去、女性を巡る痴情のもつれだの三角関係だのはない。つくづく、この世界はマクロスがメインベースでないことがわかる好例だ。

 

 

 

 いい話で終わりそうなのに、やっぱりもう一つ書いておきたい。

 イサムの愛器であるYF-19/2号機の後に作られた3号機は、オリジナルではそのデザインから「バード・オブ・プレイ」というコールサインで呼ばれていたようだ。

 スタートレックが日の目を見てないらしいこの世界線で、そう呼ばれる事はないだろうが……やはり、どこかで何かが根底で繋がっている気がする。

 

 それはともかく、イサムがようやく加藤の頭を解放したとき、まるでタイミングを見計らうように

 

「進さん!」

 

”むぎゅ”

 

 ぴょんと進に抱きつくのは、少女以上女性未満という不安定(アンバランス)さが魅力になりそうな女の子である。

 褐色の肌に赤い瞳、女性にしては短めにそろえた髪に、髪飾りのようにも見える同族の中でも小さい方に入る”たれウサ耳(ロップイヤー)”……綺麗にアルミラージ人の特徴をもったこの娘は、

 

「おっと! どうしたんだい? (レイ)

 

「だって、進さんの姿が見えたから」

 

 あんまり理由になってない理由をのたまいながら、進に頬ずり彼女の名前は”山本(れい)。”あきら”の誤植ではない。

 というのも、

 

「やれやれ。降りてくるなり走り出して飛びつくとは、我が妹ながら少々がっつき過ぎじゃないか? どんだけ古代君が好きなんだか」

 

 とひょっこり姿を表したパイロットスーツ姿の片目をアルミラージ系にしては珍しい黒髪で隠すような精悍さと河合らしさが同居した感じのイケメン。

 妹と同じ申し訳程度の小さなロップイヤーが、色々台無しにしてる……訳ではなく、むしろギャップ萌え要素として”ケモ耳好き(とくてい)”の女性に支持層をもつ彼は、

 

(あきら)! てめぇ吞気に妹語りする前にダチ助けろや!」

 

 と苦言申し立てる加藤に、最近同じVF-17S(ナイトメア)乗りとして招聘された軍士官学校パイロット養成コース時代からの同期で友人でもある”山本明”は何食わぬ顔で、

 

「いや、加藤なら陰陽師パワーとかでなんとかできるかなって。ほら、軍人で坊主頭だし」

 

 ちなみに原作では火星生まれ(マーズノイド)だった山本兄妹、この世界線では地球生まれなのだが……種族は、既に出てきているが地球原産種ではなくアルミラージ人だ。

 未だ素朴というか牧歌的な風景が残り、のんびり余暇を過ごしたいとか老後を安らかに過ごしたい地球人には人気のある彼ら彼女らの故郷、惑星”アル=ティニン”だが、好奇心旺盛なアルミラージ系の若者には逆に退屈らしく、華やかな都会生活に憧れて故郷に出る者も一定数いる。

 山本兄妹の両親もご多分に漏れずそっちの系統だった。

 ちなみに社会地位的に十分成功しており、ホモサピエンスより優れたフィジカルを生かし、父親は治安関係の仕事についてるそうだ。母は専業主婦らしいが。

  

「そりゃ別の加藤だっ! 第一、俺の実家は寺であって神社じゃねぇ! 持ってるなら陰陽師系じゃなくて法力の類だ!」

 

 *別の加藤=多分、「帝都物語」の”加藤保憲”だと思われる。ちょっと加藤の加藤コスを見てみたいものだが。

 

 どうやら加藤三郎の残存ダメージは小さいらしい。イサムがうまく手加減したのか加藤が頑丈なのか……多分、どっちもだ。

 ちなみにその間にも、玲は進にスリスリむにむに&クンカクンカと割とやりたい放題に全身マーキングしていた。

 種族柄当然かもしれないが、その動きはどこか本能的で小動物チックだった。

 そして、そんな玲の髪を小さなうさ耳ごと優しくなでる進は……ペットのウサギを可愛がる飼い主にみえなくもない。

 

 

 

「やれやれ、賑やかだねぇ。結構なこった」

 

 とどこか達観した目をするイサム。そこまで自分は年を取った気はないが(一応、三十路前)、どうにも目の前の光景が「()()()()()()()()場所」に見えて仕方ない。

 

(俺も大人になっちまったってことかな?)

 

 その場所が、「過去の風景」でしかないと自覚した以上。

 

「”アイツ(ガルド)”は今頃、苦労してんのかねぇ? まっ、クソ真面目なあいつのことだし、きっとそうだろう」

 

 イサムはふと、今は別の星の空にいるだろう友人に、少しだけ思いを馳せるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

  




脈拍もなくイサムを出してみましたw
とりあえず、ガルドとはこじれてないみたいっすよ?

あと生きてたお兄ちゃん。
新作の山本兄と旧作の山本明のハイブリッドです。そして兄妹そろってロップイヤー♪

せっかくイサム出すならVF-19Aの設定とかも書きたかったけど、時間が足らずに断念。
実は設定、オマケなのに本編より手間かかること屡々w

興味のある方……がいるかはわかりませんが、気長にお待ちください。

ちょっとお盆進行なので次回の投稿は不明。
書きあがったら投稿する感じですが、かなりバラつくかも。
田舎はこの時期、風習(やること)が割と多いんですわ。





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