たまには地球がチート臭くても良いのではないかと 作:ヤマトとトマトはなんか似てね?
深夜だし、読む人もあまりいないだろうから良いかなーと。
宇宙戦艦ヤマト
それは天の川銀河を超えた先にある、16万8千光年先の大マゼラン星雲を目指すために作られた船だ。
具体的に言うなら、イスカンダルという惑星を目指すべく建造されている。
ただし、
(形はどう見てもエンタープライズD、所謂”惑星連邦 ギャラクシー級深宇宙探査艦”です。ハイ……)
☆☆☆
実はヤマトがこういう形になったのは、どうも因果事象平面に多次元からの干渉による確変リーチが起きたことが起因してる可能性がある。
なんのこっちゃと書いてる本人も思わなくもないが、実はスタートレックと宇宙戦艦ヤマト、ついでに機動戦艦ナデシコは割と「繋がっている」作品なのだ。
・新スタートレックの主役艦エンタープライズDは、ギャラクシー級の1隻
・ギャラクシー級の中には”ヤマト(正式には[U.S.S. Yamato、NCC-71807)]”という姉妹艦があり、実はスタートレックにも思い切り登場している
・吹き替え版の作中、エンタープライズDからヤマトに対する呼びかけに「U.S.Sエンタープライズより宇宙戦艦ヤマトへ…」というシーンがある。
・2202で登場した実験艦”銀河”の名は、実はこのギャラクシー級が由来らしい。
・ナデシコに「ホワイトベースのパクリデザイン疑惑」が出た時、制作側が「違う。エンタープライズに前脚付けただけ」と明言したとかしないとか
蛇足1:機動戦士ガンダムに登場する”ムサイ級軽巡洋艦”のデザインは、エンタープライズの上下をひっくり返した所から来てるらしい
蛇足2:エンタープライズDのピカード艦長とリメイク版ヤマトの徳川機関長の中の人が同じ。沖田艦長に至っては、スタートレック屈指の人気キャラでキー・パ-ソン”スポック”と中の人が同じ
とまあ、割と因果がつながっているのだ。
つまり変な時空変動が起きても不思議ではない。
そもそも、この世界線にスタートレック・シリーズは多分存在しないので、パクリの疑惑は受けないで済むだろう。
理由? スタートレック・シリーズの初代TVシリーズは1966年より放送開始だが、この世界線ではその頃”キューバ危機”から端を発した”第三次世界大戦(限定核戦争)”のど真ん中で、それどころではなかったのだ。
日本が早期降伏したために核兵器の実戦投入が第二次大戦では行われず、そうであるが故に通常兵器と大差ないような気軽さで、核兵器が使用されたのが第三次世界大戦だった。
日本というスケープゴートがいなかったせいで、核兵器はその威力ばかりが注目され、その後の放射線障害や残留放射能の恐ろしさを米ソ共々軽視していたのがまさにこの時代だった。もっとも、両国は戦後にそのツケを自国民の命で支払うことになるのだが……
この時に人類が滅びなかったのは、米ソ双方が持つ核兵器の性能などが、まだ地表のすべてを焼き尽くし人類を絶滅させるほどでもなかった(特に運用プラットフォーム面において)というだけだろう。
例えば、当時の人類が手にした最大の核兵器は有名な100メガトン級核爆弾”ツァーリボンバ”だったが、大きく重すぎ、肝心の使用する敵地まで運ぶ手段が当時のソ連にはなく、実戦投入はされなかった。
また当時は既に初歩的な大陸間弾道弾が米ソで、潜水艦発射弾道弾が米国で開発されていたが、まだ配備数が十分でなかった上に当時の未熟な技術では作動が不確実、まともに敵地で爆発したものが少ないというのも幸いしたのだろう。
核の撃ち合いで疲弊した米ソは、泥沼という意味ではどっこいのベトナム戦争もアフガン紛争も経験せずに済んだようだ。
だが、下手に余力が残ったせいで第四次世界大戦が勃発するのだから、何が幸い……いや災いするかわかったものじゃないのが、この世界なのだろう。「禍福は糾える縄の如し」とはよく言ったものだ。
余談ではあるが、スタートレックに限らずエンタメやサブカルが爆発的というか怪物的進化を遂げるはずの20世紀に、世界大戦が四度も起きているのだから、おそらくはこの世界の娯楽はかなり立ち遅れていたのではないだろうか?
実際、今のところ地球上での人類同士の最後の戦争、1999年の第四次世界大戦(別名:統合戦争)は、地球が人類ごと核の炎で焼き尽くされる前に、未だに正体のわからない”鳥のような人のような巨大な何か”が大暴れした上に宇宙へ消え去った為に有耶無耶になり、その後は国家を維持できなくなるほどの衰退を人類は迎えたのだし。
***
地球の歴史のおさらいはこのくらいにして、話を再びこの世界線における”宇宙戦艦ヤマト”に戻そう。
まず最初に言っておかなければならないのは宇宙戦艦という呼び名は俗称であって、確かにヤマトは地球連邦の戦艦と呼ぶに相応しい武装と、これまでの地球艦とは一線を画す超光速航行性能や外部からの一切の支援なくとも3年間無寄港で航行できる航続能力、比類なき防御力を持っているのだが、その本質は戦闘ではなく、あくまで「イスカンダルまで無事に辿り着き、戻ってくる」ことだけを目的とした”特化艦”
なのだ。
そもそもこれだけオリジナルと形状が違うのは、「建造の前提となる条件」が、オリジナルと大幅に異なるのだ。
例えばガミラス帝国との戦争……旧版であれリメイク版であれ、超光速航行手段を持たず駆け出しの星系国家に過ぎなかった地球は滅亡の瀬戸際、人類が絶滅するまで1年の猶予しかなかった。
だが、この世界線では全く状況が異なる。
既に8年に及んでるガミラスとの戦争の中で、地球は未だに1星系も、いや惑星一つ失っていない。
むしろ国家的危機感を感じたのか人口は増え、これまで過剰供給とされ管理官を置くだけで植民が行われていなかった居住可能惑星の一つに移民が始まったくらいだ。
また軍事費は倍々ゲームとは言わないまでも右肩上がりに増え続け、それに呼応するように軍への志願者も順調に増えている。
基本的に公務員の中でも高給取り(正規軍人の平均年収は様々な手当てもあり現在の日本円換算で1500万円!)であり、元々人気職の狭き門だった。
だが、ガミラスとの戦争が始まったせいで門戸が広がり、戦時下でも戦死者/行方不明者は最低限の水準(年間死者数は1万人を割っている)をキープできているために人気は衰えていない。
根本的な事を言ってしまえば、「自衛隊は違憲」なんて真顔で言う政治家がいるようなどこぞの島国と地球連邦は根底にある価値観や国防意識がまるで違う。
人類同士の戦争で滅びかけ、戦争の最後にいきなり目覚めた鳥っぽいよく分からん物に蹂躙され、なんとか復興して地球と火星と木星の衛星(カリウス、ガニメデ、エウロパ)に隠されていた先史文明の技術遺産を元手に太陽系外に飛び出し、いくつかの異星人との巡り会い、そして現在は敵対的異星人と戦争を繰り広げている地球連邦国民は、戦争というものを真摯に受け止め、同時に正直になっていた。
だが、地球連邦政府とていつまでもガミラスと戦争を続けたいわけではなかった。
確かに”戦争税”という使い道を一切隠す気のない消費税の5%の上乗せもいともたやすく国民に受け入れられ、戦時国債(国防債)も飛ぶように売れているため、国防予算は今のところ心配ない。
だが、国防費は徐々にであるが国家予算を圧迫しており、今のところ国民に対する行政サービスに目立った削減はないが、軍以外の公共投資は毎年僅かずつ目減りしているのは事実だ。
連邦政府の本音としては、生産性のない軍より富を生むインフラ整備などに予算を投じたいところだった。
おそらく、かつて地球上にあったいかなる国家よりも上手に戦時経済を回している地球連邦だが、この戦争景気と呼べる現状が異常事態であり、それに依存してしまえば「戦争という消費だけの生産性のない大規模公共投資がないと存続できない国家」という最悪の結末を迎えかねない。
地球連邦の要人たちは、軍事への過剰投資で経営破綻を起こした国家とその末路を、生々しい歴史あるいは教訓として学んでいる。
それは同時に、「戦争は所詮、政治の一形態でしかない」事をいくつもの実例をもとに学ぶことでもあった。
だからこそ、このような結論に至ってもおかしくないのだ。
「和平、ですか……」
その日、沖田十三は古い友人でもある上官、地球連邦防衛軍・統括司令長官の肩書を持つ藤堂平九郎の提案に難しそうに呟いた。
とりあえず、実質1日で3話投稿になったので力尽きましたw
なので今回はオマケなしで。
面白いと思ってもらえれば嬉しいです。
それではまた、次回があれば。