たまには地球がチート臭くても良いのではないかと 作:ヤマトとトマトはなんか似てね?
というか、久しぶりにお兄ちゃんとか書きたかっただけかもw
一応、玲とユリーシャが出るので(?)微エロ注意です。
「まったくなんなのよっ!? その”ススム”っていうのは!? いったい何がしたいのよ!?」
ここは森雪大尉が船務長を拝命したヤマトのブリッジ。
何やら不機嫌どころか、プリプリと怒ってる”森雪”大尉(船務長)が降臨していた。
まあ、無理もないが。
「どうかしたのかい?」
どこにでも間の悪い者というものは居る。
例えば、まだ軍隊経験が浅そうな……スペースジャケットがまだ板についてない感じの女性に、気さくに話しかける
「中佐、聞いてくださいっ!」
ほぼ初対面だというのに、不満をぶちまける雪である。
彼女の名誉のために言っておくが、別に口汚く罵ったわけでは無く「ススムという男が、ユリーシャ殿下を唆して非常に風紀に悪いことをしている。おかげで自分は本来あった”もう一つの任務”から、事実上の懐妊……もとい。解任状態だ」ということを洗いざらいぶちまけたのだ。
それを聞いてるうちに戦術長は、どんどん顔色が悪くなり、ついには胃の上あたりを押さえるような仕草をしだしてしまった。
ついでに、途中で何かを思い当たったらしい南部の顔色も、釣られるように青くなっていったが。
「状況はわかった。ちょっと失礼」
「話を聞いてくださり、ありがとうございました」
ぺこりと一礼する雪に軽く手を振り、足早にどこかへ向かう中佐……その背中はどこか
「……森君、もしかしてちょっとマズいことになったかも」
「えっ? もう十分すぎるほどマズいでしょ? そのススムって男のせいで」
「いや、そうじゃなくて……」
どう状況を説明したもんかと頭を悩ます南部であった。
***
ブリッジを出た古代守中佐は、速足で弟の私室へと向かっていた。
何やらただ事でない守の雰囲気に当たられたのか、擦れ違う士官たちが慌てて敬礼するが、それに反射的に軽く返礼するだけで守はそこに思考を挟む余地はない。
古代進は山本玲と一緒に、兄同様に「夫婦用の部屋」を申請し、それが受理されていたはずだ。
なので部屋自体は近場にあったのだが、
(すぐそばにいたのに、忙しさにかまけて放任してたのがまずかったかな……?)
守も弟の異星人好きはよく知っていた。何せ自分の結婚式に連れてきた恋人は
なので、
何だったら、カールチューン人やジレル人でも構わない。
(だが、いくらなんでもイスカンダル人、それも王族なんていきなりフルスロットルしすぎだぞ、進!)
元気なのはいいことだが、
そして、部屋のインターホンを押すと、
”がちゃ”
「はぁーい♪ だれ?」
”
大事なことなので二度言った。
ついでに言えば、ただでさえ百合のように白い肌が局所的に粘液で濡れて白さに磨きがかかってるあたり、どうやらタイミング的にはちょうど”事後”だったようだ。
早速、雪への宣言どうりに有言実行とは、素晴らしい行動力を持つ王女も居たものである。
現実を認識した守の呼吸はかっきり三秒止まり、
「カハッ!」
血を吐いた。
「はてな?」
「ユリーシャ、どうしたんだい? って兄さんっ!?」
「お義兄さんっ!?」
異変に気付き駆け付けた進と玲(こっちも全裸)が見たのは、口から血を流しうずくまる守の姿だったという。
それからしばし、何故か連絡を入れた
「とりあえず、アンタたちは服を着なさい」
そう溜息を突いたという。
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出航二日前に戦術長が急性胃潰瘍で弟の「やらかし」で吐血するという珍事(ただし、数時間後には全快していた。ナノマシンって凄い)こそあったが、出港に向けた最終段階の準備自体は恙なく進み、ついに出航前日となった。
そして、すべての準備を終えたその夜、地下ドックを特設会場にヤマトの目の前で盛大な壮行会が開かれ、ヤマトの乗組員を前に軍や政府の重鎮からあまり面白味のない祝辞が贈られる。
ただし、壇上に座るサーシャ・イスカンダルは進の腕に絡みつき、乳を押し付けながら甘えまくる妹の姿を見て長命&健康優良児ぞろいのイスカンダル人なのに激しい頭痛を感じたらしいが。
そして、藤堂平九郎地球連邦防衛軍統括司令長官より、嬉しい(?)サプライズ発表があった。
全員ではないが、一部乗員に”臨時昇進”の通達があったのだ。
これ以上、昇進のしようがない沖田十三や正規の乗員ではあるが余剰人員に近い実験部隊の面々、あるいは「昇進が早すぎる」とされていた面々は流石に外されているようだ。
特に進や玲が所属する航空実験部隊は、実質的にスーパーノヴァ・アライアンスの『イスカンダル(おそらくは和平が成った暁にはガミラスにも)に兵器売り込み隊』だ。装備プロモーション部隊と誰の目にも明らかなのに、流石にこのタイミングでの昇進は人目を引きすぎるし、何より余計な癒着疑惑を引き起こしかねない。
他にも、今回は「政府代表の事務官」というポジで乗り込む槙原康介議員はそもそも軍人ではないし、最近は秘書官扱いされている護衛役の伊東真也もその対象にはならないだろう。
誤解のないように言っておくが、彼はまだちゃんと地球連邦軍保安部所属のれっきとした士官だ。まだ退役してない現役軍人なのである。
昇進の話に戻すと、大きなところでは古代守と真田志郎が大佐に昇進した。
まあ、この二人の場合は役職的な必然やら、エスコートに来るガミラスとの兼ね合いもあるだろうが。
何しろ今回、沖田以外の将官は”ヤマトに
後は加藤三郎などが大尉に昇進し、地味に後輩の進と階級が並んだことに喜んでいるようだ。
とりあえず、”景気づけ”あるいは”発破掛け”としてはまずまずの成功のようだ。
また、今回の昇進リストから外れた者も悲観する必要はない。
『功を焦って”二階級特進”などせぬように。そんな無理をしなくても、諸君らの栄達は約束しよう』
と藤堂直々の言葉。これを翻訳すれば、「無事に帰ってこれたら、二階級ではなく一階級だけど昇進は約束するよ」という意味になる。
もっとも、長い航海、職務をこなせなくなった者が出たり不測の事態が起きるなどの”
もっとも、その場合は形的には”野戦任官”扱いとなるが、帰国したと同時に正規昇進になる仕組みだ。
信賞必罰は、古今東西どんな組織であれ、健全性を保つためには必須なのだ。
そして、明日……西暦2199年8月15日、ヤマトはいよいよ旅立ちの朝を迎える。
お兄ちゃん、弟より感性が常識人寄りだったために、このZAMAですw
優秀な人なんだけどねー、イレギュラーに弱かったのかなと(視線逸らし
この先、弟の傍若無人っぷりというか傾奇者っぷりというか益荒男っぷりというか……とりあえず、そんなシーンをよく艦内で見かけるようになる為、守の「一夫一妻主義」に磨きのかかる悲劇(主にイスカンダル人にとり。誰とは言わないが、スターシ○とか)
とりあえず、次回はいよいよ出航できそうです。
いやー、本当に長かったw
ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。