たまには地球がチート臭くても良いのではないかと 作:ヤマトとトマトはなんか似てね?
時節は、バーガーがガミラス本星に帰着したあたりから。
さて、サブタイの意味は……
さて、ガミラス母星に無事帰還したフォムト・バーガー中佐は、軍港を出るなりリッケ姉妹の妹の方こと”メリア・リッケ”に捕獲された。そうとしか表現のしようがないほど見事な手際だった。。
さすが、本国の軍情報部でまだ駆け出しとはいえ分析官をやってるだけのことはあるということか? 何か違うというか、明らかに能力の使い道を間違えてる気もするが。
加えて、ネレディア・リッケも後ろから援護してたし。だが、いくら
それと車のエンジンをかけっぱなしにして待機していたリッケ父は、妙に手慣れた感じがしたのだが……気のせいか?
この世界線の地球人に逃げ場は腐るほどあるが、どうやらバーガーにはないようだ。
完全休養は十日ほどだったが、そのうち最初の五日はとにかくメリアに甘えられた。というか、なんだかんだ言ってバーガーもデレデレだった。
おかげで銀河……ではなく大マゼラン雲の局所に種をばらまいて、メリアの胎に新たな命が芽吹いた。
それをバーガーが知るのはもうちょい先の話だが……原作とは別の意味で平穏とは縁遠い男ではある。
ただ、それも悪い話ではなく、
『やべ……本気で死ねなくなった』
と、死にたがり設定の原作ではありえないセリフをバーガーはつぶやくことになるのだから、悪いことではないのは確かだろう。
ちなみにメリアが孕むのは今回が初めてだったが、最初の一回であっても最後の一回という訳ではなく、バーガーの奮闘(主に夜戦。これが野戦と入るなら地球側の主人公格になってしまう)の結果、リッケ家の跡継ぎも後にできたことで義理の父母をひどく喜ばせることになる……のは、まだまだ未来の話だ。
***
とまあ、バーガーの華麗なる(?)プライベートはさておき、ぼちぼち天の川銀河へ向かう準備でも始めた頃、バーガーに”ある人物達”と、ヴェム・ハイデルンやネレディア・リッケ共々の顔合わせに出席するように命令が来た。
今回の
しかし……
(うげっ……)
その”三人”と最初に顔を合わせたときの偽らざる感想がそれだった。
正直、来なけりゃよかったと後悔する。
「今回、テロンの停戦交渉艦への特使を拝命しました外交官の”ローレン・バレル”です。道中よろしくお願いします」
と原作登場より約3年分若いが、温和そうな表情をしているが、いかにも頭の切れそうな……つまり腹の底が読めなさそうな、いかにも実直で直情径行のバーガーと相性が悪そうな文官に、
「同じく今回同行する軍情報部所属、”クラウス・キーマン”。階級は少佐。今回はオブザーバーとしての立ち位置になる。バレル特使の護衛役とでも思ってくれればいい」
なんというか、まだ若く整ってはいる顔立ちだが、なんというか……実にふてぶてしい男だ。
ついバーガーは心中で、
(噓つけ! お前みたいな護衛が居てたまるかっ!!)
と罵る。
雰囲気は、バーガーが毛嫌いする親衛隊の連中っぽいが、うまくは説明できないが何か「ベクトルが違う」気もする。
なんというか、「胡散臭いというよりきな臭い」雰囲気がするのだ。
心の中で毒づいた瞬間、ジロリと見られたことから、バーガーはますます「なんか信用できない奴」という認識を深めた。
いわゆる、「敵対はしなくても、味方にはならない」タイプっぽい。
そして、極めつけは……
「”メルダ・ディッツ”少尉です。歴戦のお歴々にお会いできて恐悦至極です」
と規範通りのガミラス式敬礼を見せる、いかにも勝気そうな少女……この場に居る誰よりも階級は低いが、だがある意味、一番の大物と言えた。
なぜなら、
(”ディッツ上級大将”の娘が、なんでこんなとこにいるんだよっ!?)
”ガル・ディッツ”上級大将……なんというかフルネームが”バルディッシュ”っぽいこのガミラス軍高官は、「軍良識派の領袖」と目されている、礼節と規範を重んじる堅物であり、また同時にガミラス航宙艦隊総司令官の立場にある。
同じく「元貴族の首魁」たるゼーリックと反目していることでも有名だ。
確かに階級こそゼーリックの方が上だが、「金と権力で国家元帥の地位を買った」とまことしやかに囁かれるゼーリックに対し、質実剛健とした人柄やその軍事的才覚の高さ、元貴族(代々、高級軍人の家系)でありながらそれをかさに着ない清廉な態度から非貴族系軍人からの人望が高い人物でもある。
ガミラス軍の中で囁かれている話としては、「ディッツ”
とはいえ、ドメルならいざ知らず、バーガー的にはあまりお近づきになりたくない人物であることは確か。
できれば、スルーしたいぐらいであるが……
「ガハハッ! バーガー、メルダ嬢ちゃんはお前が面倒見てやれい。パイロット同士、通じるモンもあるだろう」
と気楽に言ってくれるヴェム・ハイデルンに、
(この、クソオヤジっ!!)
声には出さずにバーガーは睨みつける。だが、やられてばかりでは男が廃る。
心の片隅で、「ライル(ライル・ゲットー)の奴がいたら、絶対押し付けてやるのに!」と思いながらも、
「ハイデルン
と不本意ながらも今回の任務の上の理由で本人好まずに閣下と呼ばれる身分になってしまったハイデルンにささやかな意趣返しをしながら、パイロットらしい良い目で即座に認識章とパイロット章から彼女の乗機を見抜くあたり、さすがバーガーと言える。
だが、
「”ガミラス屈指の撃沈王”と名高いバーガー中佐からご教授いただけるのであれば、この上なく光栄です。おっしゃる通り私の愛機は”シュネー・ツヴァルケ”ですが、ぜひ勉強させてください」
肝心のメルダに退路を塞がれてしまった。
本気で尊敬してる、いかにも軍人らしい真っ直ぐな瞳に、バーガーは無性に居心地の悪さを感じた。
***
以上はダイジェストだが、別にただの顔合わせでこれ以上の波乱があるわけもなく、またバーガーが何を言ったところでこの三人が同行することが中止になるわけもない。
その後、ハイデルンはバレル特使やキーマン少佐と打ち合わせに入り、そしてバーガーは……
(どうしてこうなった……?)
愛機を取りに行ったメルダに、搬入後に「”ミランガル”の案内」をさせられる羽目になってしまった。
正確には「バーガーに案内でもさせよう。しばらく嬢ちゃんの母艦になるんだしな」と約束したのはハイデルンだったが。
どうも、ハイデルンとメルダは、雰囲気的にかなり以前からの顔見知り臭い……いや、まあ上官のドメルがディッツ提督とそれなりに長い付き合いで良好な関係というのだから、不思議でもないかもしれないが。
バーガーがブリッジだとタバコを奪われるので甲板で苦い顔で喫煙してると、
「フォムト、アンタ随分とディッツのお嬢さんに気に入られているみたいだけど……手を出したら、わかってるわよね?」
といつの間にかアサシンのような手際で背後をとったリッケ姉妹の姉の方、幸い銃や刃物は手に持ってないネレディア・リッケだ。
「お前は俺が火事場で手榴弾のジャグリングをする男に見えるのか?」
反射的に両手を上げながら振り向くバーガー。確かに武器は持ってないようだが、下手に答えて甲板から蹴り落されるのは勘弁と内心は思っていた。
「でも、”危険な火遊び”は好きでしょ?」
「否定はしないが……だが、こう見えても俺は女には一途なんだぜ?」
「知ってるわよ。だから
だが、全国のバーガーファンは安心してほしい。
きっとバーガーとネレディアの心配は杞憂に終わるだろう。
なぜなら……メルダに本格的に執着される前に、バーガーには”心強い援軍”が現れるからだ。
それも遥か、16万8千光年の彼方から、だ。
ただし、禍福は糾える縄の如しと言う通り、そのせいでバーガーは生まれて初めて胃薬というものを飲む羽目になりそうではあるが。
一気に出て来ました本来なら2202に登場キャラ2人が、3年ほどフライング。
そして、”ディッツのお嬢さん”ですなー。
うん。もうメルダが出てきた時点で、近い将来のバーガーの胃痛の原因が容易にわかるというものw
もしかしたら、古代守と良い酒が飲めるかも。
かつて戦場で
まあ、頑張れパパw