たまには地球がチート臭くても良いのではないかと   作:ヤマトとトマトはなんか似てね?

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しばらくガミラス√が続きます。

そして、いよいよ始まる……






第76話:”とある男の一世一代の大勝負、その幕開け”

 

 

 

(噓だろ、おい……)

 

 思わずフェムト・バーガーは心の中で嘆いてしまう。

 もしかしたら、それは「読まれて」しまうかもしれないが、知ったことではなかった。

 

 テロン人のエスコート艦隊出航直前、これまたできれば歓迎したくない珍客が、エスコート艦隊旗艦”ミランガル”を訪れていた。

 彼女の名は、”ミレーネル・リンケ”。言わずと知れた”魔女の片割れ”だった。

 バーガー中佐的には、

 

(一応、軍事作戦なんだよな? 今回って)

 

 もはやすんげー疑問だった。

 大体、人選もよくないが、ねじ込んできた元も更に良くない。

 

(魔女の”推薦元”が親衛隊ってのは何の冗談だ? 親衛隊は”ミランガル”でサバトでもおっぱじめようってのかよ……)

 

 軍人に限らずガミラス人の社会通念的に、

 

 『親衛隊()関わるとろくなことがない。親衛隊()関わると余計にろくなことがない』

 

 というのは常識だ。ついでに言えば、大抵の場合は今回のようにほぼ事実でもある。

 これもハイドム・ギムレーの弛まぬ努力の結果といえよう。

 

 これ以上の”不純物”の混入は、正直勘弁してほしいバーガーだった。ただし、その不純物に大半の”非ガミラス系ガミラス人”は入っていない。

 このバーガー、原作と違いザルツ人を妙な色眼鏡で見たりはしないようだ。

 ぶっちゃけ、飲み屋で同じドメル軍団のザルツ人、特に階級が下の士官に会えば一杯おごったりすることも珍しくはないらしく、そういえば、この間おごった相手は別に階級が下という訳でもないが”シュルツ”というらしい。

 ドメル軍団では古参で、”ドメルが九死に一生を得た戦い”に参戦し、以後ドメル軍団で地道に戦果を積み上げ、今はガイデロール級航宙戦艦後期型(防御力強化型)の1隻”シュバリエル”を与えられ、水雷戦隊を率いるまでに出世しているという。

 

『あの時、儂は古い駆逐艦に乗っていました。ドメル閣下のご英断がなければ、こうして生きてはいなかったでしょう』

 

 それで意気投合。これも、「テロン人を相手にした同じ戦場で、ともに死線を潜り抜けた」ことが影響しているのだろうか?

 

 まあ、それを言うなら原作バーガーがドメル幕僚団の中では珍しく「露骨な非ガミラス人嫌い」というのも、実は原作でのメリア・リッケの死因に、「間接的にザルツ人がかかわっている」とまことしやかに囁かれている。

 造反したのではなく、あっさり瓦解したのか、あるいは敵前逃亡したのか……だから、信用しないのだと。

 

 だが、この世界線においてメリアはピンピンしており(これは主に人事に介入した疑惑があるネレディア・リッケの活躍のおかげだが)、本人もまだ気づいていないが元気にバーガー・ジュニア(仮称)を身籠っている。

 そして、ザルツ人は共にルビー戦線で、日々ガトランティス相手に殺し合ってる仲だ。

 が、

 

(こいつからは”軍人の匂い”がしねぇ……)

 

 故の不純物だ。

 

「私のことは、どうかお気になさらずに。一介の中尉と扱ってくだされば結構です」

 

 冗談ではなかった。

 特務のバッチをつけた”親衛隊の()()()”を普通の士官として扱う、そんな戦場で如何にも長生きできなさそうなバカも命知らずもドメル軍団にはいないし、ぶっちゃけいらない。

 だが、

 

「ハッ! こちらこそよろしくお願いします中尉殿!」

 

(いやがったよ……)

 

 元気にガミラス式敬礼をするメルダ・ディッツにバーガーは思わずため息を突きたくなった。

 

 

 

***

 

 

 

 まあ、少々のアクシデントはあったが、”ミランガル”を旗艦とする約100隻の”地球連邦出迎え(テロン・エスコート)艦隊”は、無事にガミラス母星を出航した。

 

 だが、彼らは知らない。

 その比較的平穏な風景の裏には、どす黒い陰謀が幕開けてる事を……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

******************************************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハイデルンやバーガーを見送ってから数日、ガミラス母星にある帝都”バレラス”にほど近い軍港で整備を受けていた通称”ドメル軍団”、正式には第6空間機甲艦隊の総旗艦”ドメラーズ・ドラッヘン”に、この重厚な”改ゼルグート級”にあまりに合うとは言えない来客が訪れていた。

 

「随分と急な来訪ですな? ギムレー長官。しかも最低限の護衛しか連れず、人払いを命じるなど随分と物々しい様子ですが?」

 

 そう提督室で出迎えたのは、エルク・ドメル大将本人だった。

 

「可及的速やかに解決せねばならない案件だったものでね。それも極秘裏に」

 

 そしてギムレーは本来の主に座るように促し、

 

「飲み物を振舞われる前に、是非ご覧いただきたいものがあるのですよ」

 

 そうギムレーが取り出したのは、データレコーダー機能を持った立体映像投影機だった。

 そして、彼が捜査して浮かび上がった映像は……

 

バカなっ!!?

 

 ドメルはソファから腰を浮かしかけるが、ギムレーはそれを手で制し、

 

「皆さん、”身内の不祥事”には同じ反応をしますな?」

 

「こ、こんなことが……ありえない……」

 

「それも皆さんおっしゃいます。ですがここに映る画像は全て事実。信用するしないは自由ですが、この件は誓って捏造はいたしてませんよ?」

 

 その映像は、疑う余地もないほど鮮明に、

 

 ”明らかに武装し負傷した不穏分子を、自宅にかくまう()()()姿()

 

 が投影されていたのだった。

 

「ドメル閣下……誠に申し上げにくいのですが、貴方の細君”エリーサ・ドメル”は、『叛乱幇助の咎』で我々親衛隊が()()()()()しています

 

 そう……ここにハイドム・ギムレー、一世一代の大勝負が幕開けたのだっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何やらギムレー君が楽しそうで何よりw


原作では、「デスラー暗殺の嫌疑で処刑一択」だったギムレーとドメルの関係ですが、この世界線ではそう簡単に話は進まないです。

最初から強烈なハードパンチを繰り出したギムレーは、果たしてドメルに何を望むのか?

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